みなさん、マスクをしていますか。周りの方々は、いかがですか。先週末、昼下がりの都営地下鉄では3割ほど。深夜の私鉄では酔客で混雑しているにもかかわらず1割いるか、いないか。あの「3密回避」は、どこへやら。いよいよ暑さが厳しくなるなか、マスクをする、しないで悩む人も多いのでないでしょうか。(写真は北海道池田町で、5月に花盛りを迎えたタンポポ)
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『緑と絆の木陰』
大安の日だったのに…
川島英樹 (せたがや文化財団)
先週金曜の朝、山手線が始発から運休し、ラッシュ時間は大混乱だった。前夜情報を得たので、45分早く家を出て、スマホを駆使、路線や改札口、上る階段や乗る車両などの選択を繰り返し、職場には30分早く到着した。便利になったとつくづく思う。だが、同時に、こんな便利さより、穏やかに通勤できる環境づくりが進むといいと思う。
渋谷駅は、10年くらい工事が続いている。連日、外国人観光客の困惑顔を眺めつつ、通勤客の多い朝は3分、観光客の多い帰りは5分、遠回りする。完成は計画より7年遅れて、2034年になるそうだ。同じく大規模工事が進む新宿駅も周辺まで含めると2034年の完成という。憂鬱な回り道通勤、来月のコメの値段も見当つかない暮らしの中で、期待する気分にならない話である。
職場でちょっと話題の、期待の星がいる。近くの郵便局のお兄さん。20代半ばくらいか。とにかく元気がいい。ハキハキ話す声が明るく、狭い局内にいるお客はいっせいに声の主を見る。料金が複雑な場合など、聞かなくてもベターな方法を提案してくれる。そのうえ、ひとこと付け加える。ぼくは、封印代わりに貼ったシールを褒められた。
郵便局から帰ってくると、みんな彼の話をする。会えなかったと残念がる人さえいる。30年近く、郵便局もずっと同じ場所にあるが、こんなことは初めて。もしかすると、他の職場でも話題になっているかもしれない。彼のガッツが、街の片隅に灯りをともしていると思うと、なにやら楽しい気分になってくる。いま市井の人間にできるのは、こういうことだと思う。見習いたいなと思う。
今日27日も大安。みなさん、よき一日を!
<あっちこっちで多事争論>
スローライフな人工知能
舟越隆裕 (栃木県日光市 珈琲CoCom)
少し前まで、自分とは無縁と思っていた「人工知能」。でも、試しに「Chat GPT」や「Canva」などを使ってみると、なんと楽しくて便利!
スマホでも使えるし、無料版も充分な機能があります。
試しにキッチンカーの写真をupして、「となりのトトロ風の雰囲気で描いて」と指示すると、ものの数分でこんなものが描き上がりました。(添付の画像)
これは使うしかないと、今や、お店のSNS告知用のPOPや、メニュー表なども作っています。もっと使いこなせるようになれば、プレゼン資料づくりなどに「イラストレーター」や「パワーポイント」も不要になりそう。
スローライフとは逆行するように思えるかもしれませんが、楽しみながら仕事や趣味に生かし、知らず知らずに効率にもつながる・・・これもまた「緩急自在」な気がします。

「緩急自在の生き方を」 (下)
ほんだゆかり (静岡市 スローライフの会会員)
タクシー乗務員には「ノルマ」「長時間勤務」などのイメージを持たれている方、多いと思います。が、実は自分のペースで働ける職業なのですよ。就業時間も、休日も希望通り。ノルマもありません。
以前、取材の仕事でタクシー乗務員にインタビューしたことがあり、その時の話を思い出したのです。そこで、タクシー会社へ出向いてヒアリングすると、やっぱり思っていた通り。自分の希望する勤務時間・休日で働ける、60歳でも正社員入社できる、最終定年は75歳であることを確認して、応募したのです。
その後、自動車学校へ通い、二種免許を取得。さまざまな研修を経て、いよいよタクシー乗務員としてデビューしました。希望通り、日勤勤務のみの週休二日制です。
研修中に「介護タクシー」「観光タクシー」について学び、介護タクシー乗務員に必要な「介護職員初任者」の資格を得る目標に向けて、講座に申し込みました。「観光タクシー」はインバウンドの増加で非常に需要が伸びているということで、「英会話」の学習計画も立てています。
なにより、交通弱者(高齢者、けが人、身体の不自由な方、病人、子育てママ)にとって、タクシーは本当に役立つサービスだと実感できたことも望外の喜びでした。還暦は過ぎましたが、まだまだ緩急自在に暮らしていけそうです。
香害は公害!
遠藤夏緒 (長野市 農楽里ファーム)
数年前から、宅配の配達員さんが来た後の強烈な柔軟剤や洗剤の残り香が気になるようになりました。土間にいつまでも漂うその匂いに、思わず鼻をつまんでしまうほどです。
普段、私が使う洗剤などは無香料のもの。アロマオイルなどの自然な香りであれば心地よさも感じるのですが、合成香料の臭いには本当に気持ちが悪くなってしまいます。鼻もムズムズしますし、喉もおかしくなります。
なんでこんなに臭いがきつくなり、しかも長く空間に残るのだろうと思い、いろいろと調べてみたら、この柔軟剤などの臭いで頭痛や倦怠感といった体調不良を訴える人も増えているとのこと。専門家の分析では、香料を閉じ込めた「マイクロカプセル」といわれる微細なプラスチックが検出され、1回の洗濯で42万個のマイクロカプセルが洗濯物に付着しているというデータもあるそうです。これでは臭いが消えないわけで、なんとも恐ろしい話です。
配達員さんがあの強烈な臭いをまとって山菜やお野菜を運ぶと思うと、「移香」という言葉もある通り、臭いのカプセルがダンボール箱に移ってしまわないかと心配にもなります。洗剤臭い山菜や野菜は頂けませんよね。
*写真は、本当にわずか、少し甘い香りのするクレソンの花。

きれいな海でも赤潮が
太田民夫 (神奈川県、スローライフの会会員)
連休に135号線を南下し、伊豆に向かう。メイストーム(5月の嵐)の影響もあって小田原、熱海の海域はうねりがあり、海岸に打ち付ける波はそれなりに激しい。その後ろには細いが赤色の筋が渦巻く。「えー、5月に赤潮」と驚いた。
水産関連機関に確認すると数日前に石橋(小田原市)沖付近で赤潮を観測。赤潮は数日残るので、筆者が見たのは間違いなく赤潮だった。
同機関は「この赤潮は無害のプランクトンだった」と分析。小田原市によると「近年、赤潮は減り、漁獲量は増えています」という。
しかし、安心はできない。専門家によると九州で起こっている強力な有害プランクトンが相模湾、東京湾海域で発生するリスクが高いという。
ある特定の強力・有害なプランクトンはきれいな海ほど発生しやすい可能性があるという。有害プランクトンによる赤潮の場合、魚のえらなどを破壊し、魚が生きられなくなり、水産業への大きな打撃となる。熊本県では過去4年で約50億円の水産資源の被害がある。
1960、70年代の公害の反省から、国は下水道の整備、産業排水の規制などを行い、きれいな海を目指した。きれいな海だからこそ有害プランクトンは生きやすいとは。海の不思議さは深い。
6月6日から「視点」展
金井紀光 (東京都 第50回「視点」展実行委員長)
50年の歴史を持つ、全国公募写真展「視点」展が、6月6日から13日まで、東京上野の東京都美術館で開催されます。“インスタ映え”とは違う、原発被害・リニア問題・過疎化・高齢化など、現代社会を鋭く捉え自らの視点で発信する写真群。入選した224作品をご覧ください。入場料500円。https://www.jrp.gr.jp/shiten/shiten_2025

『スローライフ曼荼羅』
「ワイン城」のマンガ
野口智子(ゆとり研究所、スローライフの会共同代表)
昨年の夏、北海道池田町でまちづくりのワークショップを開いた際、参加のお一人の女性から描いている途中のマンガを見せていただきました。池田町はワインでまちおこしをして、シンボルとなる「ワイン城」があるのですが、なぜそうなったのか?子供たちは知らない。それをマンガで伝えようという試み。励ました覚えがあります。このたび町を訪れると町民パワーで立派な本が仕上がっていました。https://noguchi-tomoko.com/?p=10797&preview=true
■■つべ小部屋■■
これぞ自民党
つぼいゆづる (スローライフ瓦版編集長)
コシヒカリならぬ、「ナナヒカリ」農水相の更迭に、「これぞ自民党」という思いを抱く。これほど米問題が深刻化しているときに、農水族の大臣が、あのザマである。発言の中身と言い訳のお粗末さに開いた口が塞がらない。彼の父親が放言で総務庁長官辞任(1995年)に追い込まれた現場を知る身には、またも世襲議員がさらした醜態が、自民党の人材払底を象徴しているように見える。
もうひとつの「これぞ自民党」は、京都の参院議員だ。沖縄の「ひめゆりの塔」の説明内容について、「ひどい」「歴史の書き換え」と批判した。「沖縄の場合、地上戦の解釈を含めて、かなりむちゃくちゃな教育をしている」「自分たちが納得できる歴史をつくらないと」とも述べていた彼は、その考え方のまま、この夏の参院選で公認される。
その参院選で自民党は、差別的投稿で法務当局から人権侵犯を認定された女性元衆院議員も公認している。同性カップルを念頭に「『生産性』がない」と公言してはばからない人でもある。こうした事例は、個々の政治家の問題としてより、自民党の体質として語られるべきだ。
「これぞ自民党」という動きは前回指摘した「皇位継承問題」だけでなく、「企業団体献金禁止」や「選択的夫婦別姓」の阻止、さらには「日本学術会議」への政府の介入を強める法案にも、いかんなく発揮されている。
野党が一致して内閣不信任案を出せば通る現状でも、なんだかんだと「これぞ自民党」がまかり通る現実を、世の人々はどう見ているのだろう。6月の東京都議選、7月の参院選で、「これぞ有権者」という意思表示がなされるのか、どうか。
<編集室便り>
▽5月20日の「さんか・さろん」地震前兆のお話、面白かったです。
講師:佐藤義孝さん(株式会社ワイズ・ナビ 代表取締役社長 https://wise-navi.co.jp/)の「地震予知の絶望と希望ー亡国の南海トラフ・首都直下地震が来るー」というお話。地震前兆はわかるということに、感動しました。
参加者のお1人、Hさん(岡山県)の感想です。「いつ来るかわからない大地震、気をつけていきたいです。私は、パソコン作業中は、地震ライブをつけていることが多いです。地震には、傾向がありますので、対策の一つにはなるかもしれません。(https://www.youtube.com/watch?v=c7_kqMFDE8c)
中学時代に、雲による地震予知の事を知って、それ以来空を見上げていることが多かったです。コメントで言ってしまいましたが、雲による予知は結構当たるのですが、大きさと、場所は難しいです。津波対策は、場所によっては本当に難しそうですね。無難に過ぎることを祈ります」
▽4月22日の増田寛也さんの「緑と絆の木陰」への感想も届きました。
読者のIさん(愛知県)からです。
「瓦版を拝読いたしました。森と海をつなぐ発想は、素敵です。結果、美味しい牡蠣が食べられる。美味しい牡蠣(海)が森を創るようにも思えます。①山、海、空(空気)、光、熱などの自然のバランス②人・モノ・コトのバランス。社会課題を解決するために必要ではないかと考えます。
最後に「消えゆく街の書店」に関して、次回以降、寄稿いただけるかと思います。私の自宅から歩いていける書店はありません。以前はありました。コロナの影響、電子書籍の普及、ECの普及、本を読まない方が増えたのかもしれません。私は残念です。紙の本が好きだから」
▽会費をお忘れなく。
みなさま、新年度の会費をお待ちしております。今まで会員でなかった方も、いまから、ぜひ、ぜひ、ぜひお仲間になってください。
〇会費
年会費 5,000円(年度区切り4月~3月)途中入会でも同じ値段です。
※一口5,000円です。何口ご入金でも、ありがたいです。
※「さんか・さろん」の年会費は別途、3,000円です。
【振込先】
ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフの会
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