瓦版2014.5.27第210号

週刊スローライフ瓦版 (2014.5.27 第210号)
発行:NPOスローライフ・ジャパン
スローライフ学会
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6月の「さんか・さろん」は、福島を視つめたい。またまた「美味しんぼ」で
一騒ぎされたが、6月は、土門拳賞写真作家の大石芳野さんから、著作『福島
FUKUSHIMA土と生きる』の写真と見聞を。(詳細は「編集室便り」に)
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コラム<火曜日の鐘> 川島英樹(せたがや文化財団)
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偏見の告白

こんどの週末、早慶戦がある。慶応の奴らは、慶早戦などと無礼千万なこと
をのたまうが、断じて早慶戦。勝った方が、東京六大学野球の優勝校になると
いう大一番だ。ふだん無頓着でも、久しぶりに母校愛が蘇るところである。
父と叔父から、すばらしき英才ワセダ教育を施され、小学生の時から自分の
学校の校歌は歌えずとも、「都の西北」を歌うことができた。おかげさまで、
優秀な学者がいても、仲のよい友人ができても、慶応は敵と信じている。
一方、曲りなりにも最高学府の徒をやれば、我が学び舎が、理想郷とほど遠
いことは、遺憾ながら認識せざるを得ない。畢竟、愛校心に逸る者は、早慶戦
で燃える道を辿る。内なる矛盾は、外で晴らすしかない訳だ。それに、球場で
見も知らぬ「同校の士」と肩組んで、敵をやじる楽しさと言ったら…。
古よりの倣いの通り、団結の早道は、外敵を作ることである。外野席のスタ
ンドで、拳を振り上げているうちはまだいい。ワールド・カップに熱を上げる
のもいいだろう。だが、まかり間違っても、生活や政の領域で、標的に余所の
国を祀り上げるような愚を犯してはならない。このことを忘れず、忘れさせず、
後輩たちにも諭していかれれば、我らが母校の教育は久遠である。
学会コラム<緑と絆の木陰> 神野直彦(東京大学名誉教授)
祈りの旅

能地清君が飯豊山で遭難したのは、星に祈りを捧げる七夕の日のことである。
遺体は雪に埋もれる寸前の10月に、水清き沢の辺りで発見された。
「自分の道を歩んで下さい。貧しくとも、苦しくとも、最後の瞬間を共にで
きれば、私は幸福ですから」という妻の言葉に背を押され、私は務めていた会
社を退職して、大学院に進学した。奇しくも私と同じ年に生まれた能地君も、
回り道をして、同じ年に大学院に進学をした。専攻も同じだった二人は、すぐ
に心を許し合う友人となった。というよりも、天涯孤独の人であった能地君は、
柔和な微笑みとともに、私の家族に溶け込み、家族同然の存在となっていた。
会津若松にある県立大学で教鞭を取っていた能地君を偲び、家族で飯豊山の
麓を訪れたことがある。飯豊山は非火山では東北最高峰の神秘の山である。激
しい情熱を埋火のように秘め、穏やかに泰然としていた能地君の化身のような
山だった。
明日から妻と二人で、飯豊山を目指す祈りの旅に出かける。もちろん、山頂
の飯豊神社で祈る夢は叶わず、山麓を徘徊するにすぎない。それでも私は、能
地君の化身のような飯豊山に、贖罪の祈りを捧げなければならない。私は人間
の解放という能地君の遺志を実現するどころか、この世が非人間的社会に堕落
していくことを阻止できなかったからである。
妻と二人で祈ろう。能地君と熱き思想を語りあった、不忍池の辺りの喫茶店
「ギャラン」のコーヒーのほろ苦さを想い浮かべながら。

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【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej
静岡県静岡市「丸子紅茶」。日本の紅茶発祥地が丸子(まりこ)。途絶えてい
た紅茶作りが再興されて以来、色、香り、味のバランスよい調和は好評です。
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■街角から畦道から
加藤洋子(岐阜県多治見市) 暑い街の「陶磁器」と「うなぎ」と

ついこの間、満開の桜のなか、多治見市の春の祭典「たじみ陶器まつり」が
開催されたと思いきや、今年度もはや2ケ月が過ぎ去ろうとしています。5月
からは、多治見市役所も「クールビズ」が始まりました。日本で二番目に暑い
まちのアツさは、そこまでやってきているかのようです。
さて、この暑さには、うなぎ丼、ころうどん(冷たいうどん)のご賞味を。
多治見市マスコットキャラクター「うながっぱ」を見つける旅もおススメです。
陶磁器のまち・多治見の芸術文化を堪能するのであれば、今秋には、3年に
一回開催される「国際陶磁器フェスティバル美濃」(9月12日~10月19日)が
あります。“やきもの旅を、今から企画してみてはいかがでしょうか。
http://www.icfmino.com/

■まち・むらニュース
・埼玉県嵐山町 「男女共同参画推進フォーラム」のワークショップを募集
男女共同参画を推進する行政と、女性団体、大学、企業などの担当者が、課題
を共有し、解決の方策を探る研修、またネットワーク形成を図ることを目的と
したフォーラムで、活動を発表するワークショップを募集。「第3次男女共同
参画基本計画」にそって7つのテーマが設定されている。
開催日程:8月29日~31日
会場:国立女性教育会館(東武東上線武蔵嵐山駅)
申込み・問合せ先:指定の申込書(ダウンロード)記入の上、メールまたは
郵送で。国立女性教育会館事業部TEL0493-62-6724 E-mailp:rogdiv@nwec.jp
締切:6月9日午後5時必着
主催:独立行政法人国立女性教育会館
http://www.nwec.jp/
・北海道札幌市 第23回YOSAKOIソーラン祭りを開く
道外からの参加も多く、札幌の街中が演舞会場となる北海道の初夏の風物詩。
参加10チーム1000人から始まり、今や約3万人の参加者と約200万人の観客が
集まる全国有数の祭りとなった。踊りの決まりは二つ。「鳴子」を持って踊
ること、使う曲に「ソーラン節」のフレーズを入れること。
日程:6月4日~8日 会場:大通公園を中心とする札幌市内21会場
問合せ・主催:YOSAKOIソーラン祭り組織委員会 TEL 011-231-4351
http://www.yosakoi-soran.jp/
コラム<象さんの散歩> なでしこジャパンに感激。しかし・・
日曜日の夜、サッカー女子アジア杯で、なでしこジャパンがオーストラリア
を破り、初めての優勝を果たした。この一戦、いや今回のシリーズはベトナム
戦、中国戦も眠いのを我慢して、妻・宏子のテレビ観戦におつきあいした。
宏子は、浅田真央さんのフィギュアスケートと、澤穂希さんの猛烈なフアン。
贔屓っ子にはテレビに釘づけである。一方、ラグビー派の私は、サッカーは好
まず、そのテレビに、いつもそっぽ向いてきたが、今回は、なぜか・・。
いや、すばらしかった。引き込まれてしまった。正々堂々であり、謙虚さを
失なわず。接近戦の運びも加わって実況の緊迫感にひきこまれてしまった。
しかしながら、伝える報道陣はどうか。とくにテレビ。やった、勝った。何
もかもいいぞ。相手チームを語ることなく、好ゲームの妙味滋味を解説するこ
ともなし。アナウンサーも解説者も、とにかく贔屓の引き倒し。手放し。
3月に浦和レッズが、サポーターの「ジャパニーズ オンリー」横断幕事件
で無観客試合の処分を受けた。これをサポーターだけの問題にあらず、と思っ
たが、その感が強まった。それだけが残念でならない・・ ∨ 川島正英 ∧
================= PR =====
「奈良県十津川村」から・・・
大峯奥駈道「釈迦ヶ岳」周辺を、語り部と行くウォークを4回開く。1回目は
6月1日「釈迦ヶ岳・深仙宿とシロヤシオ」コース。3日前までに申し込みを。
http://www.vill.totsukawa.lg.jp/www/contents/1399452012153/index.html
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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> ビワの葉騒動
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友達がビワの樹を剪定しました。その枝を一本事務所に飾ってくれました。大
きな緑の葉が美しい!調べるとビワの葉には薬効があるとか。ならばと捨てる
前に、枝を山ほどいただき、あちこちにおすそわけ。湿布に使った人、お茶に
した人、マンション玄関に活けた人、家の四方に飾った人、私は焼酎漬に。ビ
ワの葉と枝で大忙しだった1週間、剪定された樹は葉が活かされて満足そう!
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=263
■編集室便り
●さんか・さろんは、「福島を視つめる」。

6月の「さんか・さろん」は、わがNPOの理事・大石芳野さんです。
ドキュメンタリー写真家・大石さんは、あの“3.11″以降、福島に通い、
その惨状とそこに生きる人々を撮り続けています。
そして、昨年、写真集『福島FUKUSHIMA土と生きる』としてまとめら
れました。(添付写真)
今回は、その写真を拝見しながら、大石さんの想いを語っていただきます。
詳しくはこちらから ↓
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=206
○と き・・・6月17日(火)19時~21時
○会 場・・・クオリティKK・会議室マーキュリールーム
(千代田区麹町3丁目3 KDX麹町ビル6階)
http://www.quality.co.jp/company/map/map_tokyo.html
地下鉄麹町駅の近く。
新宿通りに面して麹町4丁目交差点から半蔵門寄り徒歩1分。
○テーマ・・・「福島を視つめる」
○講 師・・・大石芳野(おおいし・よしの)さん
東京都出身。写真家。NPOスローライフ・ジャパン理事。
日本大学芸術学部写真学科を卒業後、ドキュメンタリー写真に携わり、今日に
至る。戦争や内乱、急速な社会の変容によって傷つけられ苦悩しながらも逞し
く生きる人びとの姿をカメラとペンで追っている。
<主な受賞>
2001 年土門拳賞(『ベトナム 凜と』講談社)、
2007 年エイボン女性大賞、同年紫綬褒章
2013 年JCJ賞(日本ジャーナリスト会議)
○主 催・・・スローライフ学会
○参加費・・・会員1000円、一般2000円(学生500円、講師紹介1000円)
○申込み・・・6月16日(月)までにご一報ください。
TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554
090-7433-1741(事務局:野口携帯)
●新しい年度、平成26年度の会費をお願いします。
新しい会員も募集しています。お誘いあわせてどうぞよろしく。
スローライフ学会は、NPOスローライフ・ジャパンが運営している学会
(学長・神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)
です。スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、
全国でスローライフまちづくりをすすめる同士とのつながりです。

年会費5000円。会員は、この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」
などで交流したり。会費は下記の口座へお振り込みください。
【振込先】
ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会
三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会
※このスローライフ瓦版は、会員以外の方にもお送りしています。
これからもお気軽にお付き合いください。
□スローライフ版・IT塾 ——————————————–
Q:先日マウスが壊れて買い替えましたが、今まで使っていた左右のボタンの
ほかにもいくつかボタンがあります。押しても大丈夫なのか、よくわからず、
びくついています。どんなときに使うのでしょうか。(編集部:野口智子)

A:おそらく「多機能マウス」と呼ばれるマウスだと思います。インターネッ
トの「進む」「戻る」がマウスのボタンで操作できたりして、慣れるととても
便利です。いろいろな機能が使えることもありますので、面倒がらず、マウス
の説明書で確かめるようにしましょう。(EDI:藤井頼暁)
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クオリティライフから・・・
玄米「那智のめぐみ」、有機小豆、「串本の塩」を3合炊きセットにしました。
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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。
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岩手県遠野市
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日本テレネット株式会社
http://www.nippon-tele.net/
クオリティ株式会社
http://www.quality.co.jp/
アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
http://www.edi.ne.jp/
株式会社サンクス・ツー
http://www.thanks2.jp/
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