瓦版2019.7.2 第471号

7月。変則の梅雨がぐずぐず。今月の「さんか・さろん」が、梅雨気分を晴ら
してくれるかどうか。「小池都政を斬る」。「あらためて東京を観る・考える
シリーズ」第2弾は東京都政を見守るジャーナリスト塚田康弘氏の登場です。

 

・・・

 

コラム<火曜日の鐘> 吉田俊実(東京工科大学教授)

映画「新聞記者」に見る怖さ

 

心待ちにしていた映画「新聞記者」(原作は望月衣塑子『新聞記者』)を観
た。10年近く東京(中日)新聞の紙面委員を務めている。強く感じるのはとて
も風通しのよい社風。だから望月さんの「活躍」も納得できるし、女性記者の
数も半数に迫っているようだ。撮影は行き慣れた内幸町の東京新聞社屋が使わ
れたらしい。なんだか身内が製作した映画のような気分でハラハラドキドキ。
どうしよう、駄作だったら。政権批判に終始して教材のような詰まらない映
画になってはいないかしら。ちゃんとサスペンスになっている?政治状況に疎
い学生でも理解できる?ジェンダーバイアス全開の「女性」が描かれることも
あるし。「空母いぶき」に出てくる女性記者は酷いを通り越して情けなかった
なあ。
でもそんな杞憂はふっとんだ。まず藤井道人監督の映像テクニックにうなっ
た。フィクションではあるが、ストーリーは現実社会の出来事にも重ねられ、
それぞれの立場の「大義」と「正義」との葛藤に悩む人々の姿が重苦しく描か
れる。そして権力の一極集中が何を私たちにもたらすか、その怖さがじわじわ
伝わってくる。そもそも「大義」と「正義」の間の深い溝を作ったのはだれ?
私のなかで「国民」とつぶやく声が聞こえた。

 

学会コラム<緑と絆の木陰> 中村桂子(JT生命誌研究館館長)

 

大人の情けなさと子どもへの期待

 

6月23日は毎年、このような子どもたちがいてくれる限り、これからの社会
に希望が持てると思います。沖縄の「慰霊の日」に詩を読みあげる子どもの顔
は、まさに凜としています。一生懸命に考え、心をこめて紡いだ言葉の一つ一
つが心を打ちます。長いですし、皆さま新聞などでお読みになったことと思い
ますので引用なしで。
それに対して、まったく内容のない、心とは無関係の空しい言葉をただ連ね
ている大人がいます。ここで使われた言葉は可哀想です。子どもまで巻き込ん
での戦争がどれほどむごいものか・・・今もそんなことが平気でできる人たち
のいることが信じられません。そんなバカなことをしない社会づくりを呼びか
けるのが美しい日本の役割です。
特定のイデオロギーとも権力や金力とも無縁ですが、今一番不思議なのは与
党の方たちがこれほど人間を貶める政治への疑問を表に出さないことです。内
部から批判が出て当然です。心の中では思っている人もいるはずだと想像する
ことでほんの少し心を落ち着けていますが。少なくとも以前はそんな自浄作用
が見られたように思いますのに、どうしてここまで堕落したのでしょう。
人間は魅力的と思って、それを研究対象にしている者としては辛い気持です。
子どもに期待をこめながら、大人の情けなさを思います。

 

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■街角から畦道から

 

南條青志(和歌山県紀の川市「紀の川フルーツ観光局」) チビッコ

 

末っ子が少年野球を始めて1年が経ちました。週末はチビッコ達を自分のクル
マに乗せて出かけます。今回乗せていく子ども達はほとんど試合に出ることは
ありません。でもとにかく元気。車内でずっと笑い続け叫び続けます。
話の内容は、玉ネギをぶら下げた傾いた農業倉庫を見つけ「あれがイチローの
家やで!」。大爆笑。すると別の子が「ちゃうで、あれがイチローの家やで!」
と別の小屋を指差す。また大爆笑。「ちゃうで、あれがほんまの・・・」と。
会話というのは、順序立てて、論理的にわかりやすくすることがいいことだと
つい思い込んでいました。理屈抜きに笑い続けられるって、子供達はすごい!
なんでこんなことができるんだろう?深く考えようとしている自分に気付き、
いやになります。
これからは、チビッコ達に混ぜてもらい、秘訣を教えてもらおう。

 

■まち・むらニュース

 

・岩手県遠野市 山里の暮らし体験

 

「まぶりっと」と呼ばれる遠野の文化と伝統の守り人衆がふるさと村で活躍中。
蕎麦打ちなどの食体験、竹細工や陶芸体験、農村体験をする人たちのインスト
ラクターの役目を担っている。それぞれの体験は、通年と期間限定がある。
場所・問合せ:遠野ふるさと村 TEL0198-64-2300
http://www.tono-furusato.jp/program/index.html

 

・山口県防府市 七夕まつり

 

七夕に願いをかけ、恋愛成就、夫婦和合、家内安全を願う。笹飾り短冊や七夕
の歌奉納。牛乳パックでつくり願いごとを書いた灯籠が庭を照らし出し、傘を
つなぎ合わせた傘玉が境内に星空を演出する。茶会や日本酒まつりも開く。
期間:7月1日(月)?7日(日)
場所・問合せ:防府天満宮(松崎町14-1)TEL0835-23-7700
主催:防府天満宮七夕まつり実行委員会
http://www.hofutenmangu.or.jp/kongetunogiyouji/H28tanabata.html

 

コラム<象さんの散歩>

 

お久しぶり、「地方分権」

 

全国の地方公務員向けの情報誌として『自治実務セミナー』というのがある。
第一法規から出版。月刊。私も、朝日新聞の政治部で「地方」を担当、そして
同誌コラムの執筆を引き受けていた時代があった。だからか、いまも毎月寄贈
に預かっている。最近号・685号が届いた。「新たな時代を迎え、自治の未来を
探る」特集であった。7人の学者の論文がずらりと並ぶ。
地方分権を採り上げた本格的な論壇とは久しくお目にかかっていなかった。
私も、6年間の審議を重ねて2001年に最終報告書の提出したあの地方分権推進
委員会に参加していた。だから、この特集にうれしくなった。
この雑誌特集の巻頭に神野直彦「地方分権と自治の未来」。続いて増田寛也
「人口減少社会の到来と自治の未来」。お二人の論文が巻頭を占めた。ウーン、
瓦版の前々号で、雑誌『SMART LIFE』創刊号の巻頭にお二人登場、
という話を書いたばかり。それと同じ構図にも、うれしくなって。
先週末は、G20大阪サミットに世界のニュースがあふれた。新聞・TVも、
街の話題も。でも、象さんは逆方向の「地方の時代」に・・ <川島正英>

 

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「奈良県十津川村」から・・
有名な「谷瀬の吊り橋」と、その集落の日々が書かれたFacebookページがあり
ます。お酒造りに向けての田植えの様子など、集落の暮らしが興味深いです。
ぜひご覧ください。谷瀬の吊り橋【official】で検索を。
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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 「湯せんぺい」に学ぶ

 

丸いサクサクとした食感の「湯せんぺい」は、小浜・雲仙温泉の土産物。その
昔ながらのお菓子に、かつて外国人がリゾートにたくさん来ていたころのイメ
ージをのせて、少し高級でお洒落なものに変化させる。そんな試みをしている
「遠江屋」の加藤隆太さんにお話をうかがいました。雲仙市でまちづくりに頑
張る人たちの繋がり、「雲仙人(くもせんにん)サロン」の第5回目で?。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=523

 

■編集室便り

 

▽北海道池田町「ワイン城」で総括マネージャー募集

 

池田町は自治体ワインの先駆者、ここの「ワイン城」が施設をリニューアルす
るにあたり運営組織も一新します。単なるワイン販売や観光施設にとどまらず、
地域おこしや交流の拠点を目指そうと、意欲的に取り組んでくれる方を募集中。

 

十勝の素晴らしい自然の中で、ワインとまちおこしに懸けてみませんか。
募集期間は7月19日まで。お早めに。

 

詳しくは>>> https://www.tokachi-wine.com/topics/6197.html

 

(丹波篠山フォーラムに参加された北海道大学・木村宏先生からの情報です)

 

▽2019年度の会費をお願いします。 新会員も募集中。

 

スローライフ学会は、NPOスローライフ・ジャパンが運営している学会
です。(学長・神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)
スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、
全国でスローライフまちづくりをすすめる同士とのつながりです。

 

年会費5000円(自治体会員は50000円)。4月?3月。
この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」などで交流したり。
会費は下記の口座へお振り込みください。

 

【振込先】
ゆうちょ銀行 振替口座 00190?4?595293 スローライフ学会
三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会

 

詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.slowlife-japan.jp/modules/contents/index.php?content_id=3

 

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

岩手県遠野市
http://www.city.tono.iwate.jp/
奈良県吉野郡十津川村
http://www.vill.totsukawa.lg.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html
奈良県
http://www.pref.nara.jp/
雲仙市
https://www.city.unzen.nagasaki.jp/
飯山市
http://www.city.iiyama.nagano.jp/
出雲市
http://www.city.izumo.shimane.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html
丹波篠山市
https://www.city.sasayama.hyogo.jp/
日本テレネット株式会社
http://www.nippon-tele.net/
シン・エナジー株式会社
https://www.symenergy.co.jp/
クオリティ株式会社
http://www.quality.co.jp/
アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
http://www.edi.ne.jp/
株式会社サンクス・ツー
http://www.thanks2.jp/

 

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