瓦版2010.11.23第31号

週刊スローライフ瓦版 (2010.11.23 第31号)
発行:NPOスローライフ・ジャパン
スローライフ学会
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11月12~14日富山県砺波市・南砺市で開催された“スローライフ・フォーラム
inとなみ野。先ずは分科会報告です。
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=103
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このメールは毎週火曜日の発行です。NPOスローライフ
ジャパンとのご縁を頼りにお送りしています。初めて受信
される方も含めて、お気軽にお付き合いください。
コラム<火曜日の鐘> 早野透(桜美林大学教授)
~~~ 「畑と田んぼと母の漬けもの」を読んで
有機野菜のネットワーク「大地を守る会」のリーダー藤田正芳さんが、少年
時代の思い出をつづった新著「畑と田んぼと母の漬けもの」(Bkc発行)を
送ってくれた。彼が育った岩手県の胆沢平野は、この間、スローライフフォー
ラムが行われた富山県の砺波平野と並ぶ散居村である。
屋敷林のある家の裏の小川にはどじょうやフナがいる、「生物多様性」の故
郷だった。味噌醤油そして納豆は家じゅう総出で大きな釜で大豆を煮てつくっ
た。「ああした食生活がスローフードだったのかもしれない」とつづっている。
古き良き日本の風景、わんぱく坊主を慈しんでくれた母への愛情がほのぼの
として、これは心にしみるスローライフ懐旧の1冊ですよ。
■街角から畦道から ————————————————–
魅力度47位の茨城県 澤幡博子(茨城県職員・水戸市)
先日、悲しい事実が明らかに・・。47都道府県中、茨城県の魅力度が、最
下位と発表されました。民間コンサルタントによる「地域ブランド調査」で
すが この結果、茨城県民の間では、かなり話題になりました。
「自分達がよければいいよ。」、「茨城は、PRが下手だからねぇ。」とか
「えっ。挽回しなきゃ!」、「名誉毀損で訴えようか?」などなど。
こういうときこそ、必要なのは、逆転の発想です。魅力度が最下位というこ
とは・・・、 「隠れ魅力度」は、第1位ということ、ですよね?ね?
ギャップは、モテの秘訣。今後もこの位置をキープします。
実現した地域発信 神戸とみ子 (ふるさと再生仕掛人 群馬県南牧村)
今や、県外ナンバ‐の車や大勢の人が、南牧村のあちこちに来てくれていま
す。見るからに観光客らしい人たちを目にする。ちょっとでも地域を知って
貰いたい。ネットやブログや、いろんな地域発信によっていくらか動き始め
た気がします。地域を知る学び~現代社会に必要な学びだと思います。
しかも若者たちに田舎を知って欲しいと地域発信を始めました。豊かな「農」
のある暮らしは家族の原点です。桜美林大学の学生さんたちが、南牧村を
合宿地に選んで頂きました。どんなに映ったのか?どんな心が伝わったのか?
スロ-ライフの学びが実を結びはじめ、私の小さな努力の実が膨らみ始めま
した。自然あふれる田舎は、今は紅葉真っ盛り。いつでもおいでなんし。
http://ameblo.jp/hurusatosaiseisikakenin/entry-10699759928.html
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学会コラム<緑と絆の木陰>
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中村桂子(JT生命誌研究館館長) ゆとり教育について
先日ある高校でお話をする機会がありました。女子校ですが、スーパーサイ
エンスハイスクールというとくに理科教育に力を入れる学校として文科省から
指定を受けている(ということは特別予算がついている)学校でした。女子校
ですがとここで書いたのは、女子は理系を得意としないと皆さん思っているだ
ろうなと予見しているわけで、こういう書き方はいけませんね。最近の高校生
を見ていると決してそんなことはありません。
実はその時、一人の生徒さんに「私たちはゆとり教育を受けてきた世代なの
です。このマイナスをカヴァーして、たとえば研究をする人になろうとしたら
どうしたらよいですか」とたずねられました。「ゆとり」という言葉は、生徒
たち自身にもそれで学力が低下したなどマイナスとして受け止められているの
です。「ゆとり教育」という名の下に行なわれたことが実際どんなものだった
のか。私が接する機会のある先生は、総合化を上手に進めている中で質問をぶ
つけてくるということが多いので、問題のある現場を直接は知りません。
ただ、「ゆとり」という、本来余裕があるという豊かな意味をもつ日本語が、
マイナスのイメージの言葉になっているとしたら残念だと思うのです。生徒さ
んへの答は長くなるので省略しますが、スローライフのスローも、それを多く
の人がどう感じるかは、具体的活動によるのだろうなと思いました。
筑紫さんの気持を受け継ぎ、豊かなふくらみのある言葉として広がっていく
ようにしなければいけませんね。

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「KDDI」から・・・
いざというときケータイは頼れる避難ツールになります。auの「災害ナビ」は
全国の「避難所マップ」を内臓。「帰宅支援マップ」もダウンロードできます。
http://www.kddi.com/touch-csr/flash/index.html
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「たかおか屋」から・・・
当店のベストセラー商品、本年度産の国吉りんごジュースが出来上がって
まいりました。まずは目でこのりんごジュースを味わってみてください。
http://www.takaokaya.jp/news/2010/11/18-175144.php
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■まち・むらニュース ————————————————
・北海道網走市 「オホーツク網走フィルムフェスティバル」
山田洋次監督の「幸福の黄色いハンカチ」など北海道ゆかりの映画を中心に
計8本を上映。また、伊藤俊也監督はじめ多彩な顔ぶれが映画とオホーツク
の魅力を語る「映画対談(講座)」、映画監督による映画の作り方、映画の
楽しみ方の特別講義「映画教室」も開催する。網走周辺が舞台となった映画
のロケ地を映画監督たちとめぐるバスツアーも実施(事前申込先着30名)。
日時:11月27(土)28(日)9:00~22:00※タイムテーブルはホームページに。
会場:エコーセンター2000(網走市北2西3-3) 入場料:前売り券 1000円
(当日1500円) ※2日間8作品共通券 http://abashiri-filmfes.com/
問い合わせオホーツク網走フィルムフェスティバル実行委員会(0152)44-1363
・長野県飯山市 北信州から「東京出張そば打ち体験」
「なべくら高原・森の家」は、体験型宿泊施設で、林に滞在できるコテージ
があり、トレッキングやクラフト、田舎体験などができ、そば打ち体験も行
っている。今回はインストラクターが東京へ出向いての出張そば打ち体験。
おいしい信州産新そば粉を使って、そば打ち体験はいかが?
日時:12月4日/5日 9:30~・12:00~・14:30~ 各回定員25名
場所:ザ・ノースフェイスプレスルーム(渋谷区神宮前6-12-23原宿山田ビ
ル7F)参加費:2000円(1.5人前のそば粉を使用)
申し込み・お問い合せ:なべくら高原・森の家 0269-69-2888
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コラム<象さんの散歩> ギリシャ神話にスローライフの教え
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19日は京都に。わがNPOの初代副理事長・瀧栄治郎氏が代表を務める日本
テレネット株式会社の創立25周年の式典。会場は、エリザベス女王、ブッシュ
大統領も訪れた老舗料亭「つる家」で、存分の粋を味あわせてもらった。
でも、記念講演は、月尾嘉男・東大名誉教授が「ガラパゴス日本の再生」を
論じて厳しかった。その中でギリシャ神話のミダス王の寓話が採り上げられた。
「ミダス・タッチ」。王の願いは、タッチすれば金になれ。だが、食べるべき
パンも愛しの娘さえも、手に触れるものすべてが金に変わっていく・・。
実は、14日の富山県でのわがスローライフ・フォーラムでも同じ話を聞いた。
わが学会学長の神野直彦・東大名誉教授の基調講演「となみ野の緑と絆と」で。
「ミダスの呪い」。ともに感銘を呼ぶ公演だった。多様で貴重な伝統と文化を
失わせいくファストライフ思考への痛烈な戒めと捉えたい。 ∧ 川島正英 ∧
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「日光『食』の研究所」から・・・
小佐越地区のそば畑で、11月に入りそばの刈取り・調整出荷が行われました。
今年の玄そば価格は、例年どおり。日光の新そばをご注文ください。
http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-66.html
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コラム やまさかのぼる <暦と季節と暮らしと> その28
~~~ 恵比寿講は新暦で、ま、いいか!
皆さん、今度のボジョレ新酒は如何でした?円高を活用できましたか?高級
品を珍重するのではなく、ボジョレのような身の丈に合ったものを楽しむのが
スローな暮らし方というもの。生活の質も、その方が充実すると思います。
地方によっては、今頃は恵比寿講やベッタラ市が開かれる時期です。もう済
んだよという地域もあるでしょう。ものの本によると、恵比寿講は旧暦の10月
20日(今年は官暦11月25日)が祭日だったそうです。それが新暦になって、地域
ごとに対処法が区々になったらしい。なるほど。
ま、恵比寿様だって、全国一斉にお祭りされても面倒見切れないよ、という
のがホンネかもしれませんから、この場合は分権的なあり方も有効。全国にそ
のお力を遍く及ぼし、各地の地域経済を明るい方向に向けて頂きたいものです。
コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 高岡スローライフ逸品研究会
~~~
全国でご当地逸品開発などが盛んですが、「スローライフ逸品」という言葉を
掲げているのはおそらくここだけでしょう。富山県高岡市・この商工会議所を
窓口に研究会が発足。商品開発はもちろん「たかおか屋」という店も出してい
ます。スローライフを、物を通して提案し、かつ売っていく。理念だけでない、
スローライフグッズの開発と販売が始まっています。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=80
■事務局からのお知らせ
△“となみ野フォーラムは、12″1314日、すばらしい思い出を刻んで終わり
ました。ありがとうございました。感謝です。感激です。
テーマは「富山新時代―“住まうを考える」。厳しい自然と戦い、知恵と
工夫を重ね、美しい景観と技・芸・祭・味などを育てあげた。合掌づくりや
散居村といった暮らしの文化の結晶させた。その「となみ野」を舞台にして、
日本の失われつつある「住まい」を考える企画である。

三日間、山と町と村を訪ねてスローライフどころを見学、三つの分科会で
地元側と外来側とが論じ合った。この会議は、それぞれコーディネーター
の持ち味どうり、華も実もある雰囲気に。
分科会のあと、夜なべ談義。利賀、井波、砺波ともに地元サイドの知恵と
熱のこもったご馳走がたっぷり。ひとこと論も風発して楽しかった。
全体会のフォーラムは、わが学会の神野直彦学長が基調講演。「となみ野
の緑と絆と」について。多様な学問から哲学まで駆使していつもながらの
熱情にあふれた。パネル討論は、地元代表が石井隆一知事、三つの分科会
のまとめ役・丸岡一直、坪井ゆづる、斉藤睦の学会理事からの報告を基に、
増田寛也学会会長の名コンダクトぶり。上質の舞台、と好評だった。
はるばる東京から、パネラーでは秋田、山口、掛川から、一般参加で大阪、
京都、また群馬、新潟から家族で駆けつけてくださった遠来のみなさん。
さらに地元で“舞台出演”だけでなく見学地ガイドや夜なべ談義のご馳走
づくりにも協力いただいたみなさん。何度でも繰り返します。ありがとう
ございました。紅葉がはなやかに燃えて、散っていきます。
(この「となみ野フォーラム」について、次の号からも「思い出メモ」を
書くつもりですが、わがNPOホームページにも経過報告を載せます)
22日 スローライフ・ジャパン 川島正英
△筑紫哲也賞「作文コンクール/神話・民話を読み継ぐ」の入賞作品集をネッ
ト上(e-book)で公開中!
◆「上巻」→ http://www.slowlife-japan.jp/web_vol1/flipviewerxpress.html
◆「下巻」→ http://www.slowlife-japan.jp/web_vol2/flipviewerxpress.html
△スローライフ学会へのお誘い
スローライフ学会はNPOスローライフ・ジャパンが運営する学会(学長・
神野直彦、会長・増田寛也)です。
楽しくスローライフについて多くの分野から学び語り合います。また、全国
でスローライフなまちづくりをすすめる皆さんとのつながりでもあります。
年会費5000円。会員は自動的にNPOのサポート会員となります。会員に
なっていただけれんば、この「瓦版」に記事を出したり、「さんか・さろん」
などで交流したりできます。「学会便り」や、各種ご案内もお届けします。
また、学会申し込みはこちらから↓
http://www.slowlife-japan.jp/modules/liaise/index.php?form_id=5
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■いつも応援していただき、ありがとうございます。
日本テレネット株式会社
http://www.nippon-tele.net/
クオリティ株式会社
http://www.quality.co.jp/
KDDI株式会社
http://www.kddi.com/
株式会社ダイイチ
http://www.co-daiichi.co.jp/boring.html
アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
http://www.edi.ne.jp/
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最後までお読みくださって、ありがとうございました。
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http://www.slowlife-japan.jp/modules/mailmagazine/details.php?blog_id=2
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http://www.slowlife-japan.jp/”