瓦版2011.5.31第58号

週刊スローライフ瓦版 (2011.5.31 第58号)
発行:NPOスローライフ・ジャパン
スローライフ学会
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東日本大震災で、いっそう意味をもったスローライフ学会。この機会に新しい
会員を募ることにしました。楽しい仲間、頼もしい仲間を求む、です。
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=117
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コラム<火曜日の鐘> 丸岡一直(社会福祉法人二ツ井ふくし会理事長)
~~~ 生き方の選択
「大都市に暮らし、隣りの人の顔も知らない。気づいたらひとり暮らしにな
っていた。この先どうしたらいいのか」。高齢者問題のフォーラムに出席した
ら、こんな質問がありました。よくわかる話です。でも、少し気になりました。
田舎のしがらみを捨てて都会へ出た。残された問題には目をつむった。近隣
関係もつくらず、会社と家族だけで暮らしてきた。
それを悪いというのではありませんが、そういう人生を選択したのでしょう。
その選択や生き方を顧みることもなく、困ったことへの対応だけを社会に求め
る。それはどうなのかと思ったのです。
意図したことではないでしょうが、無意識でも選択はしている。その集合で
社会が成り立っている。そのことは意識すべきでないでしょうか。福島の原発
にもそういう側面がなかったかなどと連想しながら、本当の選択ができる社会
に進化していく機会が来たのではないか、と思いをはせています。

学会コラム<緑と絆の木陰>
~~~~~
増田 寛也(野村総合研究所 顧問) 三陸の海

先日も被災地に行ってきた。5月の三陸の海はとても穏やかで、海岸に打ち
寄せる波は、以前と変わらぬ潮の香りを運んでくる。しかし、ひとたびふり返
って街並みをみれば、つい先日まで存在した生活の営みが巨大津波によってす
べて破壊し尽くされ、わずかに残る土台の跡からそこに建物があったことを窺
い知るのみである。そんな中でも漁師さん達が漁具の手入れをしていた。早く
海に出たいと言う。いつもなら間もなくカツオ、お盆過ぎからサンマ、そして
秋鮭と続く。磯では天然ワカメの刈取り時期だ。残念ながら漁船は95%以上流
されてしまった。今年の漁はどうなるだろう。
東京の東銀座、工事中の歌舞伎座の向かい側に岩手県のアンテナショップ
「いわて銀河プラザ」がある。4月には、連日大勢の人々でにぎわい、月間売
上げ過去最高の1億2千万円を記録した。東京の皆さんの善意は本当にありが
たい。最近は、さすがに海産物が品薄になってきた。三陸の水産業は壊滅状態
となった。しかし、数年以内には必ず復興して、三陸の幸が店の棚を満杯にし
てくれるだろう。そのことが、善意を寄せて下さったお客様に喜んでいただく
唯一の道だろう。
■街角から畦道から ————————————————–
芽吹く命たち 村山恵美子(北海道名寄市)

雪どけから新緑と季節は進み、食卓は、ふきのとうのお浸し、ヨモギのかき
揚げ、フキの煮付け、コゴミの胡麻和え・・春の山菜オンパレードです。
歯ごたえを残し風味を損なわぬよう下茹でも味付けも慎重に。旬の美味しさ
に包まれる幸せな季節です。
おっとびっくり、採ってきたコゴミに小さなでんでんむしを発見。角を出し
あたりをうかがっています。下水に流してしまうのも忍びなく、「ここで我慢
してね]。庭のスミレの葉にちょこんと座らせました。
■東日本大震災におもう
ジョンのこと 小川智紀(演劇制作者、東京都)
震災後に立ち上がった文化復興組織「アートリバイバルコネクション東北」
を応援するために仙台へ向かった。暖かく迎えてくれたメンバーは、仙台の劇
場が軒並み被災して表現者たちが失職する一方、団体を支える寄付金が集まら
ないことをあっけらかんと喋った。
巧みな話捌きにつられて笑い、酒を飲んだ。知ったかぶって、組織運営のア
ドバイスさえした。状況を理解した気がしたのだ。
そのあと東京に戻り、語りあった一人の事務局スタッフのブログを見ると、
水が引いた実家の跡地に作った飼い犬の小さな墓の写真が載せられていた。
石巻のあれこれをそれほど話してくれなかったLさん。そして、僕が会った
ことのないジョンのことも‥。
また仙台に行って、聞いてみよう。ねえ、ジョンってどんな色してたの?
■まち・むらニュース ————————————————
・里まち交流連携事業『遠野探訪』中野ブロードウェイにて開催!
遠野市は、岩手県と「中野ブロードウェイ」(東京中野区)と連携し、6月か
ら来年3月末まで中野ブロードウェイを会場に、首都圏にお住まいの皆さんに
遠野の魅力をお届けいたします。6月4日は、オープニングイベント。
伝統芸能「しし踊り」披露や、地元でしか買えない特産品の即売会を。7月に
は写真展示、語り部による昔話。8月には映画「遠野物語」の上映などを予定。
中野で遠野の魅力に出会ってください。
お問い合わせ:遠野市産業振興部観光交流課 TEL 0198-62-2111(代)
中野ブロードウェイ商店街振興組合事務局 TEL 03-3388-7004
・佐賀県唐津市 現代によみがえった鯨御殿「鯨組主中尾家屋敷」
東松浦半島の最北端・呼子は、江戸時代に捕鯨基地として栄えた。人気の呼子
朝市のルーツも鯨肉などの鮮魚と農産物との物々交換が始まり。
この捕鯨文化を伝える拠点として「鯨組主(くじらくみぬし)中尾家屋敷」が
オープンした。栄華を物語るのが、九州で最古級の町家建築遺構とされる旧中
尾家住宅。鯨御殿とも呼ばれた豪壮な造りで、唐津市が修理復元に取り組み、
豪勢な屋敷が現代によみがえった。
「鯨組主中尾家屋敷」が新たな名所として注目を集めるなか、海とともに生き
てきた町ならではの祭りや行事の一つが、6月4日(土)5日(日)に開催さ
れる「呼子大綱引」。豊臣秀吉が、兵の志気を上げるため、軍船のとも綱で綱
引きをさせたのが始まりといわれ、400年以上の歴史がある。
呼子の町を岡組と浜組に分けて大綱を引き合い、岡組が勝つと豊作、浜組が勝
つと大漁と言い伝えられている。土曜・こども綱、日曜・大人綱。観光客の飛
び入り大歓迎!◇問い合わせ先:唐津市呼子支所産業課:0955-53-7165
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「たかおか屋」から・・・
万葉集の歌人 大伴家持が越中管内を視察した旅を再現するウオークラリーが
行われました。「高岡スローライフ逸品研究会」のメンバーも参加しています。
http://www.takaokaya.jp/news/2011/05/29-153143.php
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「日光『食』の研究所」から・・・
今流行り(?)のケークサレを日光産トマトと山菜で作ってみました。
「ケークサレ」とは、フランスの塩(サレ)ケーキのことです。
http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-106.html
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クオリティライフから・・・
雑誌『FIGARO』7月号の「本当においしい東京レストラン」特集に、私たちの
「たまな食堂」が掲載されました。ぜひご覧ください。
http://tamana-shokudo.jp/
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コラム<象さんの散歩> バラの花は薫り、朝市は賑わうが・・
~~~
初夏の伊豆路へ。雪を一掴み残したままの富士山頂を遠景に、箱根はみどり
に燃えていた。下田・了仙寺は、ご自慢のアメリカ・ジャスミンの花が紫から
純白へ、群れ咲いて庭いっぱいに。花のまち・河津ではバガテル公園のバラが
最高の季節で、「伊豆の踊り子」の黄を初め繚乱の色の輝きがみごとだった。
三つの「市」をはしごして歩く。ことし始めたばかりの河津港の朝市。この
瓦版第2号で書いた稲取の「港の朝市」。もう一つは下田の「日曜ひるのいち」。
恒例の「黒船まつり」が東日本大震災で取り止めとなった代わりの行事だそう
で、フリーマーケットのほか太鼓、踊りも出て、にぎやかだった。
どの市も「震災義捐金」を募っていた。そういえば地元の伊豆新聞のコラム
に、カジキ突きん棒漁つながりで気仙沼へ2回の慰問隊を送った近くの漁港の
話があった。「こちらも火の車・・」という漁師の声も聞こえるとか。美しい
色合いの花も活気あふれる市も、手放しとはいかない感じだ。∧ 川島正英 ∧
コラム やまさかのぼる <暦と季節と暮らしと>その53
~~~ 「花誉め」を普及させるには・・「県花」を誉めよう
ミカンの場合、花が咲く時期は農家の繁忙期になる。休日でも薬剤噴霧が盛
んで、余計な人間がウロウロしたら邪魔になる。筆者の「花誉め」では仲間の
親戚の畠を宴会に使うことができた。そこだけ噴霧を遅らせてくれたのだ。
「花誉め」を提唱はするものの、具体化するには大事な農作業の日程を調整
することまで必要となれば、農家の協力を得るのは容易ではない。前途多難。
期待できるのは、愛媛県や山口県などでミカンの花を「県花」に指定してい
ることだ。そういう地域なら「花誉め」は公式行事たりうる。農家の皆さんが
参加する儀式にも大義名分が立つ。消費者の立場でも、飲めや歌えと奮い立つ
名分がある。いや、もう、こんな筆者のコジツケなしで、とっくの昔に、皆さ
ん褒めちぎっているやもしれない。そうあってほしい・・・。
コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 銅像どうぞう
~~~
埼玉県熊谷市、街なかに星川という小さな川が流れます。そのところどころに
立派な銅像が。あるのだけれども鑑賞することなどほとんどない、というのが
街なかの銅像、どこでもそうだと思います。ならば解説付きでしっかり眺めて
みようという催しがありました。まじまじと銅像を見ると、実はとってもすば
らしい。身近な場所での芸術鑑賞、この日は銅像もうれしそうでした。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=107
■編集室だより
△6月の「さんか・さろん」は、ずばり“循環型社会をつくりませんか
講師は重田益美さん(環境まちづくりNPOエコメッセ理事長)。人にも環
境にもやさしい「循環型社会」について、活動体験を交えてお話しいただく。
「エコメッセ」は、自然との共生を優先したまちづくりで循環型社会をつく
りだすNPO。2002年にスタート。緑豊かで歩きたくなる街並み、自然エネ
ルギーの普及で環境負荷のない暮らし実現をめざし、太陽光発電、リサイク
ル、燃料用天ぷら油回収、緑のカーテンづくりなどの活動を展開しています。
推薦者は坪井ゆづるさん(朝日新聞論説副主幹)。
節電がキーワードの年。スローライフ社会づくりを一緒に議論しましょう。
・日時:6月21日(火) 19時~20時30分 (受付18時40分)
・場所:平河町Mercury Room
(千代田区平河町1-4-5平和第一ビル6階 クオリティ㈱ 会議室)
・主催:スローライフ学会
・参加費:会員1000円、一般2000円(学生500円)
※終了後に希望者で簡単な懇親会。会場は当日の参加者数で決めます。
・お申込み 6月20日(月)までにNPO スローライフ・ジャパンへ。
・電話 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554

(当日参加もOK。当日連絡は090-7433-1741野口まで)

△編集室にうれしい「便り」が届きます。
北海道名寄市の村山恵美子さん。会員のみなさんからの投稿随筆欄「街角か
ら 畦道から」にたびたび登場いただいているが、この号にもさわやかに。
編集室あてのメールでの便りがまたほのぼの・・。そのまま、読者諸兄姉に
も味わっていただくことにしたい。(5月23日朝8時着)
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今朝、冷たい雨に雪が混じりました。ようやく満開となった山の桜が寒そう
です。東京の気温は真夏日一歩手前、とニュースで聞きました。羨ましいで
す。リッター100円を越す高い灯油をまだ燃やさずにはいられない北国です。
季節の便りを送ります。農村の空気を感じていただけたら幸いです。
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「街角から畦道から」と「東日本大震災におもう」は、会員と読者の諸兄姉
から投稿いただく作文、随筆、手紙などのページです。ぜひ、どうぞ・・
△もっとうれしい「お友だち」が・・
この瓦版で、ときどき「ボランティアお手伝いさん求む」というお願いを書
いてきたのだが、ついに「救世主あらわる」。月に2回ばかり、編集室で机
を並べ、語り合いながら名簿づくりなどを手伝っていただく。
瓦版コラムにもエッセイを何回か掲載させてもらった女性読者でもあって、
どうもおそれおおいやら、感謝感激のほかありません・・の報告です。
△ 講演会、研修会を承ります!
「スローライフとは何か?話をしてほしい」
「価値観やライフスタイルを変えるワークショップをお願いできますか」
大震災後、こんな問い合せが増えています。新しい暮らし方、また仲間を
見つけたい、ということかもしれません。私たちも考えたい、学びたい。
どんな内容の会合にするか、も含めて予算に合わせて対応します。
お気軽にご一報ください。
△今こそスローライフ学会へ!!!
ゆっくり、ゆったり、ゆたかに、を目指すとき。このメルマガをお読みの皆
さまには、ぜひともスローライフ学会の仲間に入って、「瓦版」で思いを語
り、「さんか・さろん」で学び合い、楽しみながら交流していただきたく‥。
年会費5000円。お誘い合わせのうえ、ぜひともお申し込みください。
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=117
こちらの入力フォームからもお申し込みできます。
http://www.slowlife-japan.jp/modules/liaise/index.php?form_id=5
△ボランティアスタッフ募集!
NPOスローライフ・ジャパンの事務作業をお手伝いしていただける方を探
しています。アルバイト料をお支払いできない、とても虫のいいお願いでは
あるのですが‥。データ入力や資料の発送など簡単な仕事ですが、お手伝い
していただければとても助かります。ぜひご一報ください。

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鹿児島県
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岩手県遠野市
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佐賀県小城市
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