瓦版2012.8.28第122号

週刊スローライフ瓦版 (2012.8.28 第122号)
発行:NPOスローライフ・ジャパン
スローライフ学会
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酷暑は続きそうです、秋に想いを馳せましょう。10月は恒例の学会フォーラム、
ことしは富山県高岡で“逸村逸品をテーマの楽しい論議。9月18日の「さん
か・さろん」も高岡スローライフ逸品研究会副会長・筏井秀樹さんのお話です。
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コラム<火曜日の鐘> 斉藤睦(地域総合研究所所長)
~~~ 算額とフェイスブック
昔の“からん ころん”は番町皿屋敷ですが、ちかごろ“からん ころん
といえば、冲方丁著『天地明察』なのでしょう。江戸時代前期に800年使われ
てきた中国発の宣明暦の誤りを見抜き、日本独自の貞享暦を考え出した幕府の
お抱え碁打ち・渋川春海の挑戦。暦作りには日月星の観察が欠かせず、今年は
天文ゴールデンイヤーということで読みましたが、幕閣内の勢力争い、江戸期
の数学家たちの振る舞い、武家と公家の相克、挫折を乗り越え、プロジェクト
成就に至る道筋に恋模様もからみ、面白く読み上げました。
中でも、神社に数学問題を掲げて(算額)解きあう和算術競争が魅力的。
フェイスブックを始めて、これはひょっとして算額ではないか、と。日々の
日常の感性に触れたことを投稿し、「いいね!」と受け止め、当意即妙のコメ
ントが入る。投稿は「命題」で、的を射たコメントは、「ご明察!」。人間の
所業は、あまり変わっていないのかもしれません。コメントが来るスピードは
速くなりましたが…。(写真は物語にも出てくる渋谷の金王八幡宮の算額です)
学会コラム<緑と絆の木陰>
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増田寬也(野村総合研究所 顧問)選ぶ人と選ばれた人
「近いうち」に総選挙が行われるらしい。2005年は郵政民営化と刺客騒動。
2009年は政権交代。今回は何が争点となるのか。原発?維新?世代交代?とこ
ろで、今、代表制(間接)民主主義の正統性を問い直す意見が多い。すなわち
代表者(国会議員)が民意をすくいきれていないのではないか。
これはもちろん選ばれた側の問題も大きいだろうが、選ぶ側にも問題はない
のか。選挙権は権利でもあるが、義務でもある。権利の上に眠っている人を保
護する必要はない。最近はどの選挙も投票率が低い。先日の山口県知事選挙も
注目された割には投票率はわずか45%であった。一部の人だけが参加する選挙
で選ばれた人のふるまいを後であれこれあげつらう前に、まず真剣に投票に向
かうべきだろう。
なにしろ国会議員には地方の首長や議員と異なりリコール制度がない。一度
選び間違うと4年又は6年間悔いることになる。もちろん、これには大前提が
ある。一票に大きな格差があってはならない。都会の一票も地方の一票も同じ
価値を持つのは当然のことだ。この点、最高裁判所から違憲を指摘されながら
法律改正をせずにそのまま放置している国会の怠慢は目に余る。
選ぶ人と選ばれた人。民主主義の立て直しはどちらにも覚悟が求められる。

■街角から畦道から
『天涯の花』を読んで 川島宏子(東京都中野区 アトリエ「花と生活」)
日光のキレンゲショウマに魅了されて、宮尾登美子さんの小説『天涯の花』を
読みました。月光のように澄み、気高く、凜と輝くキレンゲショウマ。深山の
神秘と清浄のさまが暑さを忘れさせてくれました。両親を知らぬ少女の珠子は、
施設で愛されて育ち、剣山の宮司の幼女となる。辺りを払って、誇り高く咲く
キレンゲショウマに心をうばわれ、無垢な魂は清らかに澄みわたり、人として
美しく生きるさまが描かれています。日光で、咲き始めたばかりのキレンゲシ
ョウマに、偶然出会えた私は何とも幸せでした。このキレンゲショウマの話を
「瓦版」に書かせていただいたところ、神野直彦先生に最高のお言葉をいただ
き、ただただ感激いたしております。単に花好きの私、というだけですのに。
(写真は携帯電話で写したキレンゲショウマです)
■まち・むらニュース
・新潟県胎内市で「米粉料理`べえべえアイディアを募集」
米粉の発祥地・胎内市では、米粉を薄く焼いておかずを包んで食べる食べ方、
「べえべえ」を推奨しています。このだび広く一般から、アイディアに富んだ
独自の「べえべえ」を募集、グランプリには賞金10万円を。お米でできている
米粉は、ご飯のおかずになるものなら何でも合います。たとえばキンピラゴボ
ウ、焼肉、キーマカレーなども。また、あんこやクリームを巻いてスイーツ風
にしても。あなたのオリジナル「べえべえ」をお寄せください。
詳しくは胎内市商工観光課 電話0254-43-6112まで。
・北海道遠軽町で「太陽の丘コスモスフェスタ」
10ヘクタールの広大な敷地に1000万本のコスモスが咲く日本最大級のコスモス
園「太陽の丘えんがる公園虹のひろば」ではコスモスの開花に合わせて「太陽
の丘コスモスフェスタ」を開く。期間中はコスモスコンサート、子どもに人気
のキャラクターショー、カプラ(細長い白木の積み木)の高積み大会、応募者
から選ばれたカップルを祝福する「コスモスウエディング」など、いろいろ。
・期間:~9月23日(日) ・場所:太陽の丘えんがる公園(遠軽町丸大)
遠軽町商工観光課(0158)42-4819 詳しくはこちらのホームページを
http://engaru.jp/kankou_info/event2012/120902.16kosumosu-festa/12festa.html
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米粉のまち・胎内市から・・・
米粉焼きドーナツ誕生!イチゴ、チョコ、りんごシナモン、きなこ、抹茶あず
き、の5種類。揚げていないのであっさり、そして米粉ならではもっちり食感。
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「日光『食』の研究所」から・・・
日光の産物を使ったレシピや、食にこだわったイベントのご紹介、『食』の研
究所の活動など、情報がいっぱいのブログです。ご覧になってください。
http://nikkokekko.blog121.fc2.com/
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クオリティライフから・・・
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スローライフ逸品フォーラムin高岡から
高岡市と各地の「スローライフ逸品」を紹介するフェイスブックページです。
↓ ご覧になって、「いいね」ボタンを押してくださいね。
http://www.facebook.com/slowlifej
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コラム<象さんの散歩> 滋賀・長浜と信州・松本と
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先週、滋賀県長浜市へ、また長野県松本市へ。二日間ずつ炎暑の旅だった。
長浜では市町村振興協会とふるさと財団が後押ししている「まちなか再生」
事業を見せてもらった。シンボルは「黒壁スクエア」を核としたまちづくり。
20数年前に訪ね、先進的取り組みと市民の熱意に感嘆したものだが、いままた
新感覚の観光へすばやい対応ぶりである。歴史の味わいをうまく活かしたり、
高齢者チームの四商店で「プラチナ・プラザ」と呼ぶ一角を設けたり・・。
課題は、一過性の観光客対策。どんな交流の絆をつくっていくか。
松本では、わが家の夏恒例のサイトウ記念音楽祭に。この祭も20年の歴史を
数え、まちのシンボルとなった。市民の思い入れの深さ。音楽会のチケットは
長野県民向けと全国ファン向けが半分ずつ。伝統工芸、食、宿・・。催しとか
交流とかへの市民の熱情に各地からリピーターも多い。
私たちもいつもの老舗巡り、食べ歩きのほか「木の匠たち展」、目抜き通り
のテント青空市、市内各校小中学生の吹奏楽パレードにも出合った。すてきな
憩い。療養中の小沢征爾さん抜きは淋しかったが、オーケストラコンサートの
「アルプス交響曲」は拍手鳴り止まず。小沢さん来年はきっと戻ってきて、と。
が、課題の“小沢タクト抜き音楽祭”への励まし、と感じた。∧ 川島正英 ∧
コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 金時草と太キュウリ
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先日、金沢に行ったとき、この2つを初めていただきました。今や何でも口に
入れているような時代なので、「え?知らない‥」というものに出会うとわく
わくします。しかも土地に根ざしたものならば、地元の人の話がさらに味わい
を深めてくれます。美味しい味、独特の香りと歯ざわり、そしてエピソード。
地域野菜は、わがまち自慢と思い出づくりに重要な役目を担っています。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=174
■編集室だより
□9月18日(火)の「さんか・さろん」は高岡フォーラムの予習です。
10月のフォーラムに向けて、高岡から「スローライフ逸品研究会」副会長の
筏井秀樹さんが駆けつけてくださいます。「高岡のまちづくり・ものづくり」
について、直にお話を聞くチャンス。あわせて、いよいよ具体的になってき
たフォーラムについてご説明もします。今からご予定ください。
詳しくはこちらを↓
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=152
□Facebookをご覧ください。
NPOスローライフ・ジャパンのフェイスブックページでは、10月の富山県高
岡市「スローライフ逸品フォーラム」へ向けて、いま懸命に全国と高岡の
「スローライフ逸品」を紹介し、参加を呼びかけていきます。
フェイスブックをご利用の方、ぜひここから開き、「いいね」のボタンを
押してください。今後、記事をお送りいたします。

http://www.facebook.com/slowlifej
また、まだフェイスブックをされていない方、ぜひ、この機会にご参加を。
□「スローライフ逸品」の自薦・他薦をよろしく

この10月13日(土)・14日(日)開催の「スローライフ逸品フォーラムin高岡」
では、会場に全国から集めた「スローライフ逸品」を展示します。あわせて、
開催日までの間、NPOスローライフ・ジャパンのフェイスブックページの中で
紹介していきます。「一村一品」から「逸村逸品」の時代へ――。
わがまち・むらのスローライフ時代の逸品を、事務局まで教えてください。
担当・野口
□10月の高岡での学会フォーラム
スローライフ逸品の時代へ
・・まちを見る、こころを知る・・
毎年開くスローライフのイベント・・学会フォーラムは、ことしも10月に。
高岡で。ことしは、逸品をテーマに、スローライフの考え方を「まちづくり」
や「ものづくり」に活かす新しい道を探る。歴史と文化のまち・高岡、また
逸品をつくりだし大切に育ててきた高岡でこそ、の期待をかけて。
<開催> 10月13日(土)~14日(日)
<内容>1)市内見学1【13日 13:15~16:00】
2)分科会 【13日 16:30~18:30】
①まちづくり分科会
◆会 場 土蔵造りの町並み資料館
◆テーマ「歴史と暮らしを活かしたまちづくり」
②ものづくり分科会
◆会 場 瑞龍寺大茶堂
◆テーマ「こころと技を伝えるものづくり」
3)夜なべ談義&交流会【13日19:00~21:00】
4)市内見学2 【14日 10:00~12:00】
5)全体会 【14日 13:30~16:00】
◆会 場:ウイングウイング高岡 4階大ホール
◆テーマ:逸品を育てるーまち・技・こころ
◆キイノートスピーチとシンポジウム
◆全国のスローライフ逸品展示(全体会場)
◆宣言 「スローライフ逸品宣言」

<主 催>スローライフ逸品フォーラムin高岡 実行委員会
※高岡市についてはこちら http://www.city.takaoka.toyama.jp/.
□今年度の会費をお願いします。新会員も募集中。
スローライフ学会はNPOスローライフ・ジャパンが運営する学会(学長・
神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)です。
スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、全国で
スローライフなまちづくりをすすめる皆さんとのつながりでもあります。

年会費5000円。会員は、この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」
などで交流したり。会費は下記の口座へお振り込みください。
【振込先】
ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会
三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会
※4月~3月の年会費のため、昨年度中途のお支払いの方も、新年度は新たに
お振込いただきたく、よろしくお願いいたします。
※個人名以外の口座でお振込の場合、確認できませんのでご一報ください。
新しく入会ご希望の方は、こちらからお申し込みください。
【入会フォーム】
http://www.slowlife-japan.jp/modules/contents/index.php?content_id=6
■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。
鹿児島県
http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html
岩手県遠野市
http://www.city.tono.iwate.jp/
日本テレネット株式会社
http://www.nippon-tele.net/
クオリティ株式会社
http://www.quality.co.jp/
アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
http://www.edi.ne.jp/
株式会社サンクス・ツー
http://www.thanks2.jp/
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最後までお読みくださって、ありがとうございました。
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