瓦版2012.12.11第137号

週刊スローライフ瓦版 (2012.12.11 第137号)
発行:NPOスローライフ・ジャパン
スローライフ学会
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久しぶりの「さんか・さろん」ですが、一年を締め括る快心のプランです。
講話は総選挙直後の18日にぴたりの話を早野透氏から。さらに花形商店街
散歩、忘年談義もあり。こぞってのご参加を。詳細はこちらから。
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=163
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コラム<火曜日の鐘> 長谷川八重(NPOスローライフ掛川)
~~~ 衆院選へ
「政治がわからん」と嘆いたのは一年半ほど前のこと。国会では総理の批判
ばかりが目立ち、団結して国難に立ち向かおうとする姿勢が見えず、もともと
政治に疎い私が書いた瓦版のタイトルでした。
そして今、衆院選へ。改革・維新・新党発足…。この国を大きく変えようと
する力が湧き上がっています。高度成長の時代には「富」の配分を考えるのが
政治の役割だったが、今は「負」の不公平感を無くすのが政治なのだとの解説
に納得しています。この国の財政や社会保障制度の行きづまりを考えれば、私
も不利益を被る覚悟はできました。だから、次代に何を引き継いでいけるか、
農林業と連携した原発に代わる環境エネルギーの開発が新たな産業を興す事を
期待しています。
今回は「わからん」と傍観者でいるつもりはありません。我が事・我が国・
我が政治と捉え、勉強したいと思います。

学会コラム<緑と絆の木陰>
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神野直彦(東京大学名誉教授) 少年よ大志を抱け

私達に今、問われているのは、戦前責任である。つまり、来たるべき戦争を
前にして、私達は現在、どのように行動すべきかという歴史的責任が問われて
いる。
戦いへの太鼓は打ち鳴らされ、戦争への火薬庫は、世界中に埋め込まれてい
る。日本人の使命は、世界が戦乱の坩堝へと陥ることを、阻止するリーダーシ
ップをとることにある。というのも、国際紛争を解決しようとすれば、日本人
の知恵に頼れということが、常識だからである。
国境紛争といえば、誰もがオーランド諸島問題を想い起こす。フィンランド
とスウェーデンとの間に存在するオーランド諸島の領有権が、第一次大戦後に
国際紛争となった。スウェーデンは国際連盟に提訴し、これにフィンランドが
応じた。もちろん、それを裁定するのは、国際連盟事務次長の新渡戸稲造であ
る。新渡戸は、オーランド諸島の領有権をフィンランドに認めるが、公用語は
スウェーデン語とした。そのためフィンランドもスウェーデンも喜んだ。国際
紛争のいずれの当事国からも感謝される裁定は、日本人の知恵である。そのた
めスウェーデンでは、今でも日本の政治には、「和を以て貴しと為す」という
原理が生きていると誤解している。
新渡戸を教えたクラークの言葉を、「少年よ大志を抱け」と、文章の途中で
切ってはならない。クラークの言葉は、「Boys