瓦版2015.1.27第244号

わがNPO・学会ことしの旗印は、まち・むらを「ちびっ子の遊ぶ里へ」です。

1月「さんか・さろん」は、増田寛也会長スピーチ「地方創生で未来を変える」

でした。2月さろんのスローライフ映画『物置のピアノ』鑑賞も趣旨は同じ・・。



コラム<火曜日の鐘> 丸岡一直(社会福祉法人二ツ井ふくし会理事長)

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認知症。ともに生きる地域づくりへ


認知症の人が全国では460万人。近い将来の予備軍をいれると800万人と想定

されています。やがて10人に1人の時代がやってくる。もはや特殊事例ではな

く、そこにもここにもいる。それが普通なのだと悟るほかありません。

個別に押さえ込むのではなく、ともに生きる仕組みをつくる。それが、この

先、本人、家族ばかりではなく、地域みんなの幸福につながる道だと思えてき

ました。精神は「お互いさま」です。可能な限り正しい知識を持ち、共有する。

そこから始めて、家族もはばかることなく口にできるようにする。地域も受け

入れて、みんなで遠巻きに見守り、いざとなれば迅速に動ける仕組みを作る。

それが目標です。「2025年問題」といわれるように、高齢化がもたらすさま

ざまな問題は地方に始まり、10年後には都市問題になる。そのとき、このよう

な取り組みが「先進例」となって、解決の一助となるようなら幸いですね。



学会コラム<緑と絆の木陰>


坪井ゆづる(朝日新聞東北復興取材センター長・仙台総局長)


      震災の記憶


阪神大震災から20年の節目だから、というわけでもなかったが、正月を神戸

市で過ごした。「1.17」から10日後に訪れたときのガレキの山を思い出しな

がら街を歩いたが、被災地の傷痕のようなものはほとんどなかった。

その代わり、いまどきの仕掛けがあった。繁華街のいたるところに、震災の

悲惨な現場や、復興していく過程の写真が仕掛けられていたのだ。といっても、

ただ歩いていては見えない。無料の専用アプリを入れた携帯端末を、特定の場

所でかざすと、画面に写真が浮かび上がるのだ。

三ノ宮駅前や元町商店街、初詣でにぎわう生田神社などで、写真を見るたび

に、当時の崩壊と現在の整然の落差に息をのんだ。街の回復力に感動した。

だがその一方で、2次元の記録に物足りなさを感じてしまったのも確かだ。

色はあっても臭いはない。風雨に打たれる音もない。震災の醸す「痛々しさ」

「がさつき」といった手触り感がまったくないのだ。これで、記憶を次世代へ

つないでいけるのだろうか。

東日本大震災の現場でも、同じような記憶のweb化が進んでいるだけに、

震災遺構のあり方をもう一度、問い直したくなった。



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【逸村逸品】ひとこと紹介 ? http://www.facebook.com/slowlifej

 石川県金沢市「めぼそ針」。創業1575年の老舗。初代が作り上げた糸を通し

 やすく、先が鋭い縫い針は、加賀藩主より「めぼそ」の名をたまわった。

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■街角から畦道から


竹内義昭(東京都杉並区) カズコさん――老々介護の現実 (9)


我が家の居間では一日中テレビをつけっ放しにしている。カズコさんも二、三

年前までは自分でチャンネルを変えて好きな番組を探していたが、最近はリモ

コンを手にすることがなくなった。ただ眺めているだけのようでも、コミカル

なCMには笑い声を発する。

さらにニュース番組には熱心に見入っていて、「あらあら」「オー」「ふーん」

と、合いの手を入れる。それもアナウンサーの言葉に見事に反応しているのが

おかしい。その時点々々ではニュースの内容を理解しているようだが、直後に

何のニュースだったかと聞いてみると「さあ、何だったかしら」。

東日本大震災も神戸大震災もその記憶から完全に消えている。



山上領太(今井書店グループ今井印刷(株)) 地域活性化をこそ


先日の「さんか・さろん」の増田先生のお話は、人口問題を念頭に置き、今後

の地方都市、地域の在り方についてのお話は大変勉強になるものばかりであり、

問題の着目点を大きく見る必要があると感じました。私も地方都市・米子市の

生まれであり、取り組みが難しいと言われている人口14万人の街です。今後の

地方都市の在り方について少しでも私自身役に立てることはないかと、日々、

勉強中でございます。

(ここで弊社の新刊のご案内を・・『知られざる日本の地域力』が発売され

ました。椎川忍、小田切徳美、藻谷浩介先生など、地域づくりの第一線で

活躍しておられる10人による地域づくりの事例集です。日本全国で行われ

ている地域活性化の取り組みを取り上げております)



■まち・むらニュース


・栃木県那須町 那須の寒ざらし体験


寒さと自然を体験して、那須の冬を楽しんでしまおう!この地域の昔からの冬

の過ごし方を聞いたり、バスで町内をめぐりながら屋外で寒さを体験。そして

この季節にしか味わえない「寒ざらし蕎麦」を堪能する。

日時:2月22日(日)10:00?14:30

集合:道の駅那須高原友愛の森(那須町高久乙)電車利用の方は那須塩原駅で

ピックアップ 参加費:3000円(そば、保険、送迎バス記念グッズ込み)

申込み・問合せ:那須町観光協会TEL0287-76-2619

http://nasu-newtourism.jp/recommend/detail.html?id=35



 ・京都府京都市 吉田神社「節分祭」


室町時代から続く京都の代表的な行事。毎年50万人訪れる参拝者には、魔除け

の力があるといわれるクチナシ色の特別神符が授与される。節分前日の夜には

「追儺」という鬼やらいの神事があり、当日は大きな火炉に古い神札を納める。

開催日:2月2日?4日

場所・問合せ:吉田神社(京阪電車「出町柳駅」徒歩20分)TEL075-771-3788

http://www.yoshidajinja.com/setubunsai.htm



コラム<象さんの散歩> 兵庫へのスローライフ旅


先週日曜日、兵庫県への旅。京都から瀧栄治郎理事に同行してもらった。

この日、まず、明石市の県立図書館へ。阪神・淡路大震災20年に加え、県立

図書館の40周年という記念事業「未来にツタエル。」が催されて、筑紫哲也の

著書、直筆原稿などの展示コーナーが出来ていた。阪神・淡路大震災への思い

入れが深い彼だったが、多彩で意欲的な企画であり、未来への提言の展示には

スローライフを語ったものもいくつか並び、懐かしく見せてもらった。

夕方。いまや兵庫で人気最高と聞くお料理教授・白井操さんの出版記念の会。

200人ものパーティは熱気あふれ、野菜、肉、魚、米など県ご自慢の食材を集め、

白井操レシピの料理をシェフが調理するスローフードをご馳走になった。

そのパーティのあと、井戸敏三知事、また県洋菓子協会の比屋根毅会長らと

場を変えて食後酒を。「地方創生の年にふさわしい何か・・」の話も。

さて、兵庫、といえば静岡県掛川市、岩手県遠野市とともに、わがNPO・

学会には、メッカのような存在。宝塚市で2回、淡路島でもフォーラムを開き、

神戸市フルーツ・フラワーパークでは「スローライフ・ウイーク」と名づけて

一週間のワークショップをやっている。この日、あれこれの記憶が甦った。

そもそも、兵庫でのフォーラムはいずれも井戸知事のお知恵拝借といえる。

筑紫哲也は宝塚へ2回、「ウイーク」へも2回参加してくれた。白井操さんも、

「ウイーク」の企画段階から何回か参加、淡路でもパネラーを引き受けてもら

った。三人と出会えて感慨深い兵庫のスローライフ旅・・ ∨ 川島正英 ∧



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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 稲むらの火

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20年前に阪神・淡路大震災のあった日、今年の1月17日に私は和歌山県広川町

にいました。ここは安政元年の大地震・大津波で被害を受けています。その時、

逃げ惑う人々を高台へと、大切な「稲むら」に火を放って導いた。この話は、

あまりにも有名です。安政5年に完成した延長600mの「広村堤防」の上に立ち、

海からの強風を受けながら、遥か昔のこの地の偉人のことを想いました。

http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=297



■編集室便り


 □2月「さんか・さろん」は福島の映画会


2月の「さんか・さろん」は映画『物置のピアノ』の上映会です。昨年福島で

先行の後、秋には東京で上映、いま、各地の団体が自主上映会を開いています。

「3・11」からもうすぐ4年を迎えます…

いま一度福島に、そこに生きる人々に目を向ける機会です。お誘いあわせて、

皆さまでお越しください。

(なお、会場がいつもと違っています。新宿区のNPO団体のための建物です。

少々わかりにくい場所ですが、下記のURLでご確認ください。)


〇日 時:2015年2月17日(火)19:00?21:30

〇会 場:新宿NPO協働推進センター5F 新宿区高田馬場4-36-12

(JR山手線・西武新宿線・東京メトロ東西線「高田馬場駅」徒歩15分/都営

バス・関東バス「小滝橋」バス停徒歩4分)

https://www.slowlife-japan.jp/wp-content/uploads/2015/01/000143374.pdf

〇映画紹介:武重邦夫(企画・制作)テーマ「〔物置のピアノ〕と若者たち」

〇参加費:会員500円 一般1000円

〇主催:NPOスローライフ・ジャパン/スローライフ学会

〇申込み・問合せ:スローライフ・ジャパン

TEL03-5312-4141  FAX03-5312-4554

メール(会場の定員になり次第締切)

○詳しくはこちらから

http://www.slowlife-japan.jp/modules/katsudou/index.php?page=detail&bid=242



□スローライフ学会の「自治体会員」へどうぞ・・


道府県、市町村職員の諸兄姉へ


スローライフ学会・NPOは、これまで個人会員の活動に重きを置いてきまし

たが、この秋から自治体会員の募集に力を入れています。わが学会の会長でも

ある増田寛也さんの“増田警告”によって注目を集めつつある人口減少問題に

立ち向かう。それには、地域にスローライフのこころを広めていくことが大切

だと考えるからです。「まち・むらをちびっ子の遊ぶ里へ」をスローガンに、

連携を深めたい。人口問題の具体策をたてるお手伝いをさせてください。


私たちは、人口減少に直面して、将来に向けた対策を考え、また行動していく

「まち・むら」を全力で応援します。ぜひとも、地域ごとにご検討ください。


この考えに賛同いただく自治体からのご一報をお待ちします。


◇年会費:50000円。

◇自治体会員になると

(1) 参加費割引があります。

(2) ホームページにバナーをつけられます。

(3) メルマガ「スローライフ瓦版」に記事を掲載できます。

(4) 記録・動画を見られます。

(5) 特別セミナーに参加できます。

(6) 年に1回、事務局が講師としてがうかがいます。

(7) さらなる展開のご相談に応じます。


詳しくはこちらから

http://www.slowlife-japan.jp/modules/contents/index.php?content_id=3



□スローライフ版・IT塾 ——————————————–


Q:「Windows10がもうすぐ発売。無料で使えます」というニュースが話題に

なっています。これは使う方がいいでしょうか。 <編集室:野口智子>

    ▼

A:「Windows10」は新しいシステムなので、これからのことを考えると切り

替えておく方がいいと思います。ただ、いまお使いのパソコンに入っているソ

フトの中には、正常に動作しなくなるものもありますので注意が必要です。そ

れぞれのソフトを提供しているメーカーのホームページには「Windowsのどの

バージョンに適用しているか、記載されています。確かめてみるといいでし

ょう。



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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。


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岩手県遠野市

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日本テレネット 株式会社

http://www.nippon-tele.net/

クオリティ株式会社

http://www.quality.co.jp/

アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

http://www.edi.ne.jp/

株式会社サンクス・ツー

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最後までお読みくださって、ありがとうございました。

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