瓦版2015.3.17第251号

「瓦版」250号は、北陸新幹線の話を集めました。諸兄姉からも“北陸談義”

をどうぞ、と呼びかけたところ、熱いご意見が二つ届きました。「編集室便り」

でお読みください。まだまだ読者諸兄姉の北陸の話題を期待しています。



コラム<火曜日の鐘> 長谷川八重(NPOスローライフ掛川)

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「3・11 絆の集い」


4度目の3月11日。犠牲者を悼む集会は、掛川市でも行われた。市民が主催

して、市民の手で。

集会は、地震のあった14時46分に全員で黙祷を捧げ、公立高校吹奏楽部50人

の演奏で始まった。「忘れないで」をテーマにした音楽ライブであった。傍ら

では避難所の食料を体験する“分け合うパン”とか仮設住宅から送られてくる

手芸品販売などの募金活動も。掛川市長も追悼の挨拶を行った。

音楽ライブには、市民の橋本薫さん(49)も出演した。地震直後からチャリ

ティライブを続けている人。最初は仲間と始めたが、いまはひとり、毎週土曜

日夜に駅の連絡通路で演奏、4年間で100万円の募金を集めた。

追悼イベントを主催した「東日本大震災支援掛川市民の会」は、発災の直後

からボランティアバスを11回運行、陸前高田市の避難所などで活動してきた。

時に被災者を掛川市へ招待した。会へは、間もなく40kgものわかめが届く。

会で手分けしてさばく。三陸の食を買って支援する人とそれを励みに漁をする

人。復興を願う形それぞれに、もうすぐ優しい春がやってくる。



学会コラム<緑と絆の木陰> 中村桂子(JT生命誌研究館館長)


地域はボランティアが支えている


統一選が話題になっていますが、地方議員って本当に必要なのでしょうか。

東京都世田谷区の住民の実感として、子ども、ゴミ、安全、緑など日常的に

大事な活動を具体的に動かしていると思うのは、自治会やボランティア団体の

方たちなのです。この方たちに充分な活動費やそれなりの人件費があったら、

どれだけ生活がよくなるだろと思うことしばしばです。

ここで必要なのがある種の権限、それがないために、緑を育てるなどという

経済に直接つながらないように見える活動は、なかなかうまくいかないところ

があります。ここに議員のような資格があるとよい。別の見方をすれば、地方

議員はボランティアをベースにした仕事ではないかと実感しています。私が実

際に見たのはスウェーデンだけですが、欧米ではこのような形が原則のように

思います。

熱心に活動しているボランティアグループの端っこに、ほんの少しだけ参加

し、皆さんの苦労を目にし、耳にしながら思っていることです。



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【逸村逸品】ひとこと紹介 ? http://www.facebook.com/slowlifej

奈良県川上村「きりこ」。サイコロ状に切ったお餅を乾燥させて油で揚げ、

軽く塩をまぶします。地元のお母さんたちの手づくりです。

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■街角から畦道から


竹内義昭(東京都杉並区) カズコさん――老々介護の現実 (16)


デイサービスとショートステイを利用できるおかげで、私たち夫婦は、大いに

助かっている。最初のうち、カズコさんは出かけるのを渋っていた。どこへ連

れて行かれるのか、不安だったに違いない。

それがここ2、3年は「お迎えがきましたよ」と声をかけると「はい、はい」

と素直に迎えの車に乗り込むようになった。施設の介護職員の扱いが上手なの

だろう。いつも同じ人が迎えにきてくれているのに、初対面の人と思い込んで

いるのがおかしい。

連絡ノートには、施設での様子が詳しく書いてある。私たちにとって一番気に

なる排せつの欄には「排便1回、バナナ1本」「ウメボシ1個」などとあり、

楽しませてくれる。



■まち・むらニュース


・北海道上川町 第40回「層雲峡氷瀑まつり」


石狩川河川敷の1万平方メートルの会場に足を踏み入れると、そこは光と氷の

遊園地。氷柱、氷のトンネル、アイスドームなど大自然のモチーフが並び、夜

のライト アップは神秘的。花火や氷瀑ウエディングなどの催しも多彩である。

開催期間:?3月29日(日)

会場:層雲峡温泉特設会場(JR上川駅からバスで30分)

問合せ:層雲峡観光協会TEL01658-2-1811

http://www.sounkyo.net/event/detail.php?id=3



・富山県滑川市 ほたるいか海上観光へどうぞ


夜明け前、定置網は、不思議な発光生物ほたるいかで宝石のような光に染まる。

産卵でたくさんのほたるいかが集まる滑川の海岸は、国の天然記念物に指定さ

れている。海から眺める朝焼けの立山連峰も貴重な体験でしょう。

開催期間:4月3日(金)?5月6日(水)出港時間:午前3時

集合場所:ほたるいかミュージアム(滑川駅から徒歩8分)

料金:大人5000円・小中学生3000円

予約受付:3月1日?5月5日まで毎日9:00?16:00

予約・問合せ:滑川市観光協会TEL076-475-0100

http://www.hotaruikamuseum.com/museum/sea_tours.htm



コラム<象さんの散歩> 「花の里・河津」のバラ公園に憂色・・


週末に伊豆・河津へ出かけた。妻・宏子と花見旅。思ったとおり、わが家の

山あいの庭の春が匂いたつ。椿、馬酔木、ムスカリ、水仙、すみれ、さくら草、

スノーボール、クリスマスローズ・・。河津桜はすでに遅く、河津川岸では散

っていたが、伊豆七滝まで出かけ、なお満開の花を楽しむこともできた。

河津町は「花の里」である。桜とカーネーションと花菖蒲。何よりも、バラ。

河津バガテル公園のバラがすばらしい。パリのブローニュの森にあるバガテル

公園の姉妹園として、庭園も建造物も、花の育て方も同園の伝統に学びつつ育

てられたバラの花である。2001年から約1100種のバラが見事に育った。

バラ園といえば、宏子の趣向におつきあいで公営、私営とりまぜ、たくさん

訪ねた。東京で古河庭園、神代植物公園、岐阜県花フェスタ記念公園、長野県

のバラクラ公園・・。さらに、私は、気鋭の政治家として知られる故石田博英

さんが自慢の秋田県大館市の石田ローズガーデンも見せてもらっている。でも

河津バガテルのバラに最高点をつけたい。風格があって緻密な手入れ。

その公園が厳寒に逆戻り。経営が悪化して閉鎖中だった。第三セクターから

町直営に切り替え4月末から再出発という。ずっと応援してきたが、経営には

歯がゆい思いもいくつか。何よりも全国や東京へ呼びかける力、情報発信力が

弱い。バラ愛好家の好みを掴んでいない。フランスのおしゃれもどこかへ。

まちづくりの視点で見れば、河津桜に酔い過ぎていないか。∨ 川島正英 ∧



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「奈良県十津川村」から・・

4月12日(日)、大きな吊り橋を渡って、十津川村谷瀬へ「ゆっくり体験」に

来ませんか?「めはり寿司」を作ったり「餅まき」に参加したり。

詳しくはこちら https://www.facebook.com/events/1574872979396528/

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 手づくり水車、できました。

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お馴染みの奈良県十津川村谷瀬に、水車ができました。昨年「ゆっくり散歩道」

を整備したこの集落、今年は水車を造ったのです。回る速度は普通なのですが、

地元の木を使い、地元の大工さんと皆が力を合わせて手造り。谷瀬の水で回り、

少しながら発電も。そういう意味で、スローライフな水車といえます。谷瀬の

「ゆっくり水車」とでも呼びましょうか。堂々とした姿をごらんあれ!

http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=304



■編集室便り



□ 北陸新幹線が開通・・・

 

    先週号に続いて、北陸の話題を特集的に採り上げました。

    ちょっと角度を変えた、そして刺激的で楽しいお話です。



みなさんからの先週号・今週号への感想、異論、また

新しいエッセイ、提言など、どんどんお寄せください。



 ■「地方創生」時代の映画づくりを・・  佐藤義孝( にいがた観光特使) 


2月の「さんか・さろん」は、映画『物置のピアノ』観賞会でした。舞台の

福島県桑折町(こおりまち)は桃の名産地だが、原発事故の風評被害に苦しむ。

家族の絆、友の励まし、地域の団結力でこれを乗り越えようとする人々を福島

の自然が優しく見守る、というストーリーである。

制作総指揮をとった武重邦夫監督も挨拶に駆け付け「国内だけでなくアジア

から世界に発信したい」と訴えた。武重さんは新潟県を舞台に『掘るまいか』

『1000年の山古志』といったすばらしい作品を制作している。だが、この作品

を新潟県人なのに見たことない、知らない人が殆どである。

いま、国を挙げて「地方創生」が始まる。「ふるさと映画」による「創生」

を提案したい。わが故郷・新潟でも、武重さんの二作品のほか『マリと子犬の

物語』、『ふみ子の海』、『おにいちゃんのハナビ』、『飛べ!ダコタ』など

が生まれている。全国には無数のご当地作品が眠っている(失礼かな)。製作中

・構想中も多い。作る時の地元挙げての応援やお祭り騒ぎも、完成すると力が

抜けてしまう、ということになりがちでもある。

これまでのような「ばらまき」「ハコモノ」でない、今回の「地方創生」事

業で地域の文化発信のチャンスが遂に来たと思う。自然と文化に裏打ちされた

産業が人々の生活と歴史を創るのでは、と期待したい。

数々の苦難を乗り越え、マッサンともども日本にウィスキー文化を作りあげ

たエリーは、いつも故郷のスコットランド民謡を口ずさんでいます。



■活力を長く支えるモノは何か、コトは何か・・ 渡辺 均(長野県小海町)



新幹線の延伸・開通をどう受け止めるのか、ですね。(「延伸」の呼び方も

東京起点の発想で、如何か、と思いますが・・)でも、スローライフと新幹線、

シンボリックな設定ですね。

新幹線で賑わっているのが、佐久平駅周辺です。佐久市では、これを成功と

評価していますが、内実は複雑です。それは、周辺に点在していた地域密着型

の商店街が疲弊したことです。臼田町、中込町、野沢町、岩村田町など、それ

ぞれの旧町の中心市街地が空洞化し、それは佐久平周辺に進出した東京資本、

ナショネルチェーン店、群馬などの資本力が闊歩した結果です。

賑やかですが、地元資本の後退が、果たして活性化と呼べるのか。このこと

に気付いていない。そして、人口減少が大資本の商業を支えるに十分でなくな

ったとき、大資本は撤退、地元密着の商店街も消えており、結果、買い物難民

が発生する、こんなシナリオが見えてきます。

高速道路と新幹線、そしてオリンピックは、都市再生の三種の神器、のはず

ですが、長野市はどうなっているか。賑わいは一過のもので、持続的、継続的

な賑わいは7年に一度の善光寺の御開帳です。

地域の活力を長年支えるモノとコト、それが何か。新幹線延伸に一言。



□スローライフ学会の「自治体会員」へどうぞ・・


道府県、市町村職員の諸兄姉へ


スローライフ学会・NPOは、これまで個人会員の活動に重きを置いてきまし

たが、昨年から自治体会員の募集に力を入れています。わが学会の会長でも

ある増田寛也さんの“増田警告”によって注目を集めつつある人口減少問題に

立ち向かう。それには、地域にスローライフのこころを広めていくことが大切

だと考えるからです。「まち・むらをちびっ子の遊ぶ里へ」をスローガンに、

連携を深めたい。人口問題の具体策をたてるお手伝いをさせてください。


私たちは、人口減少に直面して、将来に向けた対策を考え、また行動していく

「まち・むら」を全力で応援します。ぜひとも、地域ごとにご検討ください。


この考えに賛同いただく自治体からのご一報をお待ちします。


◇年会費:50000円。

◇自治体会員になると

(1) 参加費割引があります。

(2) ホームページにバナーをつけられます。

(3) メルマガ「スローライフ瓦版」に記事を掲載できます。

(4) 記録を見られます。

(5) 特別セミナーに参加できます。

(6) 年に1回、事務局が講師としてがうかがいます。

(7) さらなる展開のご相談に応じます。


詳しくはこちらから

http://www.slowlife-japan.jp/modules/contents/index.php?content_id=3



□スローライフ版・IT塾 ——————————————–


Q:パソコンをシャットダウンしようとすると「プログラムを更新しているの

で電源を切らないでください」と表示されることがあります。デスクトップの

パソコンならまだしも、ノートパソコンで、それを持って出かけたいときなど、

電源を切りたい場合はどうすればいいですか。<編集室:篠原伊佐武>



A:これは、Windowsのアップデートといって、コンピュータを常に最新の状

態にしたり外からの攻撃から守るために、インターネット回線を通して自動的

に更新されるときに表示されるメッセージです。作業が終われば電源は切れま

すが、ときに時間がかかるときもあります。そんなとき、電源ボタンを長押し

して強制終了させると起動できなくなる恐れがあります。お急ぎの時は電源を

切らずに閉じてお持ちになることをお勧めします。



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クオリティライフから・・・

「たまな食堂 南紀白浜店」では、シードマイスター協会理事・石井吉彦先生

をお迎えして、種にまつわるセミナーを開催します。3月24日(火)18:30?。

詳しくはこちらから>>>http://tabegoto.jp/seedpre_shm/

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。


鹿児島県

http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html

岩手県遠野市

http://www.city.tono.iwate.jp/

日本テレネット 株式会社

http://www.nippon-tele.net/

クオリティ株式会社

http://www.quality.co.jp/

アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

http://www.edi.ne.jp/

株式会社サンクス・ツー

http://www.thanks2.jp/



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最後までお読みくださって、ありがとうございました。

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