瓦版2019.6.4 第467号

夏と梅雨が連れ立ってやってきそうですが、6月からの「さんか・さろん」は、
『あらためて東京を考える』シリーズ。第一回・6月18日は、吉田俊実さん
(東京工科大学教授)の「地域コミュニティ再生の試み」です。ご期待を・・
・・・・・

 

コラム<火曜日の鐘> 斉藤睦(地域総合研究所所長)

他人事ではない

「8050問題」に心が痛い。80は80代の親、50は50代の子どもを指し、高齢の
親がひきこもりの中高年の子どもを支えながら社会的に孤立する深刻な問題と
してこう呼ばれる。このところの痛ましい事件はその深刻さを露呈しているの
ではないかと胸に突き刺さる。
今年4月、内閣府は、40?64歳のひきこもり状態の人が全国に61.3万人いる
と推計した。39歳以下のひきこもりを足せば、ひきこもり総数100万人に達する
としている。40代といえば就職氷河期に当たった世代。日本特有の新卒一括採
用システムは、そのチャンスを逃せば一生、仕事に就くことが難しく、ひいて
は社会から引きこもらせる結果をもたらしているのではないか。
8050問題は、すべては自己責任という価値観をもつ私たちの社会が、つくり
だしたのかもしれない。
民生委員の方は、地域には退職してひきこもる高齢者が多くて心配と話す。
ひきこもりは決して他人事ではなく、いま、私たちの足元にある危機である。

 

学会コラム<緑と絆の木陰> 中村桂子(JT生命誌研究館館長)

 

自然のルールで動く国を

 

以前にも紹介した気がしますが、友人である韓国のアーティスト崔在銀さん
の地球の夢プロジェクトが「The Nature Rules 自然国家」展として原美術館
(北品川)で開かれています(7月28日まで)。
38度線から南北2キロで朝鮮半島を二分する非武装地帯(DMZ)は、70年
近く人が入らなかったために絶滅危惧種を含む豊かな生態系がある場となって
います。ここに南北をつなぐ空中庭園を作り、世界有数の芸術家の作品を展示
すると同時に、地下にあるトンネルを利用してシードバンクと生態系研究所を
作るという構想が今回の展覧会の基本です。
たまたま、最近の政治的な動きを反映して一部撤去された鉄条網を溶かして
作った鉄板を飛び石のように並べ、その上を歩けるようにした「憎しみは雪の
ように溶ける」という展示が圧巻です。鉄条網のトゲが溶けていく映像は強烈
ですが、床に置かれた板には優しさがあり、芸術ってすごいと思います。評判
がよく、若い人もたくさんいて心強く思いました。
私も、「アリもスミレも人間もみんな違ってみんな同じ」というのが自然の
ルールですという生命誌のメッセージを語る形で参加しています。

 

▽▽▽▽▽▽▽▽

 

【逸村逸品】ひとこと紹介 ? http://www.facebook.com/slowlifej
静岡市「わさビーズ」。わさびがイクラのような形状のジェル状に。きらきら
とグリーンに輝く宝石のようです。わさび漬けの老舗でつくられています。
△△△△△△△△△△△

 

■まち・むらニュース

 

・岩手県遠野市 馬っこつなぎ

 

農神様をお乗せするための藁で作った2頭の馬。2頭を繋いで田んぼに供え、
馬に積みきれないほどの豊作と、水の過不足がないこととを祈願する行事。
お神酒が振舞われ、田植えが終わり、みんなでひと休みの意味もあるという。
開催日時:6月9日(日)11時?
場所・問合せ:遠野ふるさと村 TEL0198-64-2300
https://tonojikan.jp/event/0609-2/

 

・群馬県高崎市 この木なんの木どんな色??染色植物の道を歩こう?

 

日本古来からの草木染。園内には、飛鳥・奈良時代からの染色植物を紹介する
「染料植物の道」がある。道をたどるように、それらの植物から染めたものが
展示され、館内では講習会や染色体験もおこなわれる。
会期:?7月7日(日)9:00?16:30(土日祝日は18時まで)
会場・主催・問合せ:高崎市染料植物園 染色工芸館 TEL027-328-6808
入館料:一般100円、大高生80円
http://www.city.takasaki.gunma.jp/docs/2017090200010/

 

コラム<象さんの散歩>

 

いま、新しい眼で見直す

 

象さん。先週5月29日、86歳の誕生日を迎えた。いや、それが、ニュースで
ない。特筆すべきは、この日、新しい眼で、全世界を見直したのだ。
どういうことなのか。28日に右目、その1週間前に左目を、白内障の手術を
受けた。29日、両眼がぱっちり開いた。まだ少し眩しいが、眼鏡なしでテレビ
が見える、新聞も読める。一目瞭然、とはこれだ。すべて新しく感じる。
私は、外出用と手元用、二つの眼鏡を愛用していた。視力が衰え、眼科での
検診をすすめられ、わが家近くの上田眼科へ。ラッキーだった。
上田俊介医学博士。順天堂大学出身。患者との対話を大切に、手術前の検査、
手術後のケアも一人でこなす。手術の状況は、付き添いの人に見せる。手術を
終えた夜、全患者に自分で電話して経過を確かめる。心強く信頼できる、との
評価は高い。だから、診察への待ち時間の長さは覚悟せねばならない。
私も、この医院へ通うのは、苦にならない。スローライフも話題になったり、
対話も弾む。新しい眼で世界を見直した、「医」も見直した思い。
それにしても、この一週間の大ニュースが、トランプ大統領ご接待の外交と
川崎市の殺傷事件と。見たくないニュースばかり・・ <川島正英>

 

================= PR =====
「奈良県十津川村」から・・
電動アシスト自転車のレンタサイクルがスタート。坂道も楽に登れるので、温
泉巡りや自然散策にお勧め。3時間1800円、短時間貸し出しも有。十津川温泉
バスセンターの隣、「コミ二ケーションストアふくおか」で。0746-64-0412
=======

 

コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 塩原高原カブ

 

那須塩原市の特産「塩原高原カブ」が旬を迎えています。柔らかさとみずみず
しい甘さから“トロカブ”の愛称も。塩原温泉ではこの特産のカブを食べに来
てね、と「ウェルかぶキャンペーン」というのもやっています。昨日、農家さ
んから直接分けていただきました。生の薄切りを食べると甘い甘い。厚切りを
オリーブオイルでサッと焼いたカブステーキも美味。今夜も主菜はカブです。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=519

 

■編集室便り

 

▽6月18日のさんか・さろんは『あらためて東京を考える』シリーズ第1弾。

・日 時:6月18日(火) 18時?20時
※18時からです。ご注意ください。
・タイトル:地域コミュニテイを作る小さな試み?八王子市「由木村」の場合
・講 師:吉田俊実さん(東京工科大学教授)
・内 容(以下、吉田さんからのメッセージ)
?私の住んでいる多摩ニュータウンの一隅はかつての由木村の一部でも
あった。八王子市に編入合併される前は、7000人弱の酪農・農業、養蚕を
主としたのんびりした村だったが、合併翌年に打ち出された新住宅市街地
開発事業(いわゆる多摩ニュータウン開発)で大きく様変わりすることに
なる。変わったのは地形だけではない。土地とのつながりをまったくもた
ない「新住民」が大量に流れ込んで来た。私もその新住民の一人。旧村民
と新住民との接点をどう作ることができるのか。いま、新旧住民がつなが
りたくて動き出している。今回紹介するのはその小さな試みである。
・会 場:クオリティソフト株式会社東京本部・会議室マーキュリールーム
東京都千代田区麹町3-3-4 「KDX麹町ビル」6階
※麹町4丁目の交差点から見える「成城石井」の並びにあるビル。
有楽町線 麹町駅 1番出口より徒歩1分/半蔵門線
半蔵門駅2番出口より徒歩8分
http://www.qualitysoft.com/corporate/office#tokyo_office
・会 費:会員1000円、一般2000円(学生500円)
※どなたでも参加できます。
・申込み:メール TEL 03-5312-4141
・詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katsudou/index.php?page=detail&bid=380

 

▽2019年度の会費をお願いします。 新会員も募集中。

 

スローライフ学会は、NPOスローライフ・ジャパンが運営している学会
です。(学長・神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)
スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、
全国でスローライフまちづくりをすすめる同士とのつながりです。

 

年会費5000円(自治体会員は50000円)。4月?3月。
この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」などで交流したり。
会費は下記の口座へお振り込みください。

 

【振込先】
ゆうちょ銀行 振替口座 00190?4?595293 スローライフ学会
三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会

 

詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.slowlife-japan.jp/modules/contents/index.php?content_id=3

 

==== PR ====
クオリティソフトから・・・
【たまな商店】日本海を望む京丹後の砂丘地帯で育まれたまぼろしの砂丘メロン。
驚くほど繊細な作業と農事気象学の応用で育てられた砂丘メロンは極上の香りと
甘みが楽しめます。詳しくは >>>https://tamana-shop.jp/matobameron/
=======

 

■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

岩手県遠野市
http://www.city.tono.iwate.jp/
奈良県吉野郡十津川村
http://www.vill.totsukawa.lg.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html
奈良県
http://www.pref.nara.jp/
雲仙市
https://www.city.unzen.nagasaki.jp/
飯山市
http://www.city.iiyama.nagano.jp/
出雲市
http://www.city.izumo.shimane.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html
丹波篠山市
https://www.city.sasayama.hyogo.jp/
日本テレネット株式会社
http://www.nippon-tele.net/
シン・エナジー株式会社
https://www.symenergy.co.jp/
クオリティ株式会社
http://www.quality.co.jp/
アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
http://www.edi.ne.jp/
株式会社サンクス・ツー
http://www.thanks2.jp/

 

=======

 

最後までお読みくださって、ありがとうございました。
このメールマガジンへのご意見をお寄せください。

 

このメールは毎週火曜日の発行です。NPOスローライフ・ジャパンとの
ご縁を頼りにお送りしています。初めて受信される方も含めて、
お気軽にお付き合いください。

 

今後、このメールマガジンの送信が不要という場合、あるいはメール
アドレスの変更をご希望される場合もこちらへご連絡ください。

 

=======

 

Copyright(C) NPO法人スローライフ・ジャパン スローライフ学会

 

〒160-0002
東京都新宿区四谷坂町9?4 リカビル301
TEL 03-5312-4141  FAX 03-5312-4554
http://www.slowlife-japan.jp/