瓦版2020.10.20 第538号

秋が足早に深まっています。きょうの瓦版でも、青森の弘前公園が紅葉まつり

で菊が映え、岩手の松茸・サンマ、飛騨高山の栗の話題が。一方、秋田では熊

の被害・・。今夕の「さんか・さろん」も、秋を語り合いましょう。

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コラム<火曜日の鐘>   丸岡一直(社会福祉法人二ツ井ふくし会理事長)

 

町の中心部にまでクマが・・・

 

稲刈りの終わった田んぼ。その背後に高々と生い茂った雑草がいやおうなく

目に入ります。もとは減反の田んぼ。いつしか耕作が放棄され、ぼうぼうの草

むらになった。そこに動物がひそんでいても、気づくことはないでしょう。

そんな状態が年々広がって、恐れていた事態が起きました。隣の町で高齢の

女性がクマに襲われ、亡くなったのです。小さな過疎の町でも、そこは役場や

商店も集まる中心部で住宅密集地。そこにまでクマがしのび寄ってきた。

かつて荒々しい人の営みが動物を奥山へと追いやりました。時は移って人の

姿が減り、里山の手入れも行き届かない。田んぼまでが荒れ放題になる。同じ

人の営みが、今度は野生を招き寄せることになったのでしょう。対症療法的な

対策をいろいろ講じても、そこに目を向けなければ根本の解決にはならないよ

うな気がします。

 

 

 

学会コラム<緑と絆の木陰>   増田寛也(東京大学大学院客員教授)

 

秋の味覚

 

先日、岩手の友人から松茸が届いた。昨年は近年にない不作の年だった。今

年も9月までは絶不調で2年続きの大不作かと思われたが、10月に入ってから

の長雨と気温の低下で急に生え出したとの事。早速、土瓶蒸しと松茸ご飯に。

「香り松茸、味しめじ」と言われるが、香りも味も絶妙で、秋の最高の贅沢と

なった。

国産松茸は、年々減少して今年から絶滅危惧種入りしている。天候不順と松

喰い虫による松枯れで、西日本は全滅に近いようだ。近年は、岩手県や長野県

などが主産地となっており、日本橋三越の食品売り場で「岩手県産松茸5本で

5万8千円」という恐ろしい値段を見たばかりだったので、なおさらご厚意が

身に染みた。知事時代には何度も松茸狩りに連れて行ってもらった。名人がい

ないと素人では全くわからない。熊やマムシに注意しながら、名人の教えで籠

にいっぱい、何十本も収穫した年もあった。今では、夢のような話である。

不漁と言われながら、サンマも揚がり始めたようだ。大船渡のサンマもやっ

と我が家に届いた。「目黒のサンマまつり」が中止になったので、今年の初物

だ。こちらもこの先どうなるかわからない。大根やスダチを合わせてしばらく

はサンマ尽くしでいきたい。

 

 

 

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【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej

群馬県高崎市「アマビエだるま」。江戸時代、赤いだるまが疱瘡除けとなって

いたことがあるそうです。コロナ終息を願って可愛くも重厚なだるまです。

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■街角から畦道から

 

飛騨高山・季節のたより  前原民子(岐阜県高山市在住)

 

なつめ、栗よせ

 

毎年10月に開催される秋の高山祭りは、4月の春祭り同様中止に。だが、季節

は確実に巡ってくる。友人の栗拾いのお裾分けで栗ご飯を炊き、庭先のなつめ

で、秋祭りのごっつおに欠かせない甘煮を作った。中国産のなつめと異なり実

は小さく、生でかじるとりんごのような味がする。飛騨では、昭和の頃まで農

家や民家の軒先に植えられていた。

砂糖と少しの醤油で弱火で煮詰める。なつめが艶々とカンロ飴のような蜜色に

包まれる。なぜか酒飲みにも愛される一品。夫の母が晩年、口から食べられな

くなっても、なつめの甘煮を食べたがり、蜜を美味しそうに舐めていたのを思

い出す。

飛騨の、秋の味覚をもう一つ。生栗をあんこで寄せるこの時期しか味わえない

「栗よせ」。和菓子屋さんそれぞれあんの甘さや固さが微妙に異なり、ここの

店の栗よせが旨い!と贔屓がある。栗好きは、栗よせの食べ比べに、ぜひ飛騨

高山へいらしてください。

※添付の写真が「なつめの甘煮」と「栗よせ」

 

 

三重からの便り[4]  大原興太郎(NPO法人三重スローライフ協会理事長)

 

設立以来ずっと続けているのは廃食油のリサイクルです。ベルファームにある

レストランの天ぷら廃油や、公園に遊びに来る人からも廃食油を集めて廃油缶

に溜め、月一回くらい業者さんが回収に来てくれます。それがバイオディーゼ

ル燃料にリサイクルされ、軽油代替燃料になるのでフォークリフトやトラクタ

ーなどに使っています。

会員の断捨離品などの、リユース市場(販売)も時々行っています。普段から

物のやり取りの多い日本、特に田舎では大抵のおうちが使っていない多くの日

用品を持っています。それらを断舎離した時などに集めて機会あるごとにリユ

ースの市を開いています。残念ながら物が多すぎるのか、なかなか捌けていか

ないのが現実です。

コロナ禍の今、貧しい時代を知っている高齢世代はなおさら物を大事にし、物

を活かすライフスタイルを少しでも復活させたいものです。物や所得の多さが、

即豊かさや幸せではないことを改めて考えさせてくれます。

 

 

 

■まち・むらニュース

 

・島根県雲南市 斐伊川和紙作り体験

 

漉いた紙を木の板にのせて乾燥させるので、木目の模様が特徴の斐伊川和紙は、

江戸時代が起源といわれる。一時途絶えていた伝統技術が、三刀屋町の工房で

受け継がれていて、貴重な和紙作りを楽しく体験できる。

開催日時:9時~17時の時間帯のなかで(2週間前までに要予約)

場所:斐伊川和紙(JR木次駅からバス)  料金:1,000円~2,000円

申込み・問合せ:TEL0854-45-3886

https://www.unnan-kankou.jp/hiikawawashidukuri/

 

 

・青森県弘前市 弘前城菊と紅葉まつり

 

弘前公園の楓や桜が鮮やかな色に染まる中、豪華絢爛な菊人形や大輪の薫り高

い菊が咲き競い、今、古城の秋が美しい。日没~21時まで、紅葉の特別ライト

アップもおこなわれている。

会期:10月23日(金)~11月8日(日)9時~17時

会場:弘前公園内「弘前城植物園」

主催:弘前城菊と紅葉まつり運営委員会

問合せ:TEL0172-37-5501 弘前市立観光館

https://www.hirosaki-kanko.or.jp/web/edit.html?id=cat02_autumn_momiji

 

 

 

コラム<象さんの散歩>

 

中曽根さんの葬儀

 

先週末、中曽根元首相の内閣と自民党の合同葬が行われた。葬儀をめぐり、

2億円近い経費に国の予算も注ぎこむこと、また文部科学省が国立大学、地方

の教育委員会に弔意を表すよう要望したこと、に批判の声が上がった。

それに加えて、私は、渡辺恒雄読売本社グループ代表の追悼の辞も異議あり。

ご本人が出席できず、読売新聞社長が読み上げた。ナベツネさんの追悼の辞は

よかった。だが、代読に配慮がほしかった。安倍前首相と読売新聞の問題あり

の関係を菅政権にも引き継ぎたい、という意図が見え見えの一幕でないか。

さて、中曽根さん。私が朝日新聞政治部の駆けだし記者時代に、中堅代議士

だった。池田勇人首相が引退のあと、佐藤栄作、河野一郎 藤山愛一郎さんが

党総裁の座を争った。私は藤山派の担当。河野派では青年将校と呼ばれていた

中曽根康弘さんが活躍していた。藤山・河野連合が成立しそうで、両派が交流、

私は青年将校と三度ほど話す機会あり。回転の速さが印象に残っている。

中曽根政権は、三公社五現業の民営化という重い重い行政課題をやりとげた。

メリハリのきいた政治運営も相当のものだった。だが、私は、中曽根氏の原子

力への傾斜、憲法改正、さらに「戦後日本の総決算」の考えに反対で、後藤田

正晴官房長官をたびたび訪ねたが、中曽根さんを訪ねる気持ちはなかった。

ともあれ、私の記者時代の知人名簿から星一つ消えゆく・・ <川島正英>

 

 

 

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「奈良県十津川村」から・・

「雑穀プロジェクト“山天じゃあよ”」の名で、山天集落でできた雑穀を使っ

たグラノーラバーが試作されています。材料に、むこだまし、たかきび、こき

びを使用。山歩き、温泉巡りなどに食べやすくぴったり。ご期待ください。

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅>  空中の村

 

森のなか、樹々の間の空中に丈夫なネットが張られ、ピョンピョンと弾みなが

ら歩けます。高いところでは12m、途中にコーヒーが飲めるエリアや、のんび

り絵本を読める場所も。大きなクッションに身を任せ、空中昼寝もできます。

地に足がついていない時間が妙に楽しい、知らないうちに運動も出来ている。

奈良県十津川村のアスレチック「空中の村」、新しい形の森林利用ですね。

https://noguchi-tomoko.com/post-7332/

 

 

 

■編集室便り

 

▽~秋の飯山~「蛍の宿を守る会」から見えるまちづくり

 

今日の「さんか・さろん」は秋深まった長野県飯山市と、東京の会場を繋ぎな

がら、飯山で続く「蛍の宿を守る会」の活動を見つめます。

 

米作りの作業を通じて都市と地方が交流した結果、

人生が大きく変わった人たちの声に耳を傾けながら、

自然と人の共生を目指す、飯山のまちづくりの魂について考えます。

 

〇日時:10月20日(火)19時~20時半

〇会場:東京/東京都千代田区麹町3-3-4 「KDX麹町ビル」6階

クオリティソフト株式会社東京本部・会議室マーキュリールーム

飯山/飯山市照岡 「なべくら高原・森の家」蛍の宿を守る会

〇スピーカー:

「蛍の宿を守る会」事務局 中谷美南子さん、

北海道大学大学院 国際広報メディア・観光学院観光学高等研究センター

教授 木村 宏さん、ほか「なべくら高原森の家」、飯山市の皆さん。

 

〇参加費:東京会場のみ有料

スローライフ学会会員1,000円、一般2,000円(学生500円)

zoom参加は無料(基本スローライフ学会会員のみ、飯山の方々の

ご参加は歓迎無料です)

 

〇申込み:メール slowlifej@nifty.com  TEL 03-5312-4141

当日連絡は20日15時までに。

 

 

▽会員になって「さんか・さろん」にzoom参加を!

 

スローライフ学会は、NPOスローライフ・ジャパンが運営している学会で、

会員はNPOの賛助会員となります。

スローライフを学び、語り合い、さまざまな交流をしています。

会員は、この「瓦版」に記事を出したり、催しの参加費が割引になります。

また、会員になると、毎月第3火曜日開催の「さんか・さろん」に、zoom参加

できます。

10月は長野県飯山市から「蛍の宿を守る会」の活動。

11月は静岡県掛川市からローカルライフスタイルの話題。

12月は兵庫県丹波篠山市のホットな取り組み。

1月は増田寛也会長の「年頭所感」と、オリジナルのプログラムが続きます。

 

年会費は一口5,000円(4月~3月)です。

ぜひともこの機会に会員になって、スローライフのさんか・さろんにご参加く

ださい。

 

【振込先】

ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会

三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会

 

詳しくはこちらをご覧ください。

https://www.slowlife-japan.jp/%e5%85%a5%e4%bc%9a%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6/

 

 

 

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クオリティソフトから・・・

【たまな商店】今季最後の入荷です!幻の和蜜とも呼ばれる平安時代から続く

野生のニホンミツバチの生態に寄り添った伝統的養蜂で採蜜されたはちみつ。

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

奈良県吉野郡十津川村

https://www.vill.totsukawa.lg.jp/

奈良県

http://www.pref.nara.jp/

雲仙市

https://www.city.unzen.nagasaki.jp/

飯山市

http://www.city.iiyama.nagano.jp/

出雲市

http://www.city.izumo.shimane.jp/

丹波篠山市

https://www.city.sasayama.hyogo.jp/

日本テレネット株式会社

http://www.nippon-tele.net/

シン・エナジー株式会社

https://www.symenergy.co.jp/

クオリティソフト株式会社

http://www.qualitysoft.com

アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

http://www.edi.ne.jp/

株式会社サンクス・ツー

http://www.thanks2.jp/

 

 

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