室礼「東大寺・修二会の椿」

奈良に春を呼ぶといわれる東大寺の行法「修二会」は、お水取りの名称で親しまれています。

3月1日から14日まで11人の練行衆によっておこなわれ、一度も途切れることなく今年は1270回目。

国家鎮護、疫病退散を念じる行でもあります。

二月堂の御本尊「十一面観世音菩薩」に献じられる、和紙で作った紅白の花びらの椿は

「良弁椿」「のりこぼし」などと呼ばれ、お水取りを象徴する椿です。

椿と二月堂の灯籠の土鈴は、奈良を訪れた度にひとつずつ求めたものです。

丸山 薫さん(心葉 主宰)作・解説