室礼「秋草と月兎」

 

 

9月の異名「長月」。日を追うごとに夜が長くなる「夜長月」が由来といわれます。

月が美しい秋。今年の十五夜は9月21日です。

ワレモコウとフジバカマを見つけたので、和紙でつくった月と兎とともにしつらえました。

十五夜の月に見立てたのは、琵琶湖の近く、神照寺に伝わる国宝の「華籠(けこ)」(散華をいれるもの)。

兎は狂言の装束「三つ兎文様肩衣」。その背中の文様です。

兎たちは餅つきでなく、ここでは密談でしょうか・・。

作・文 丸山 薫(心葉 主宰)