「立春」。お福さんと鬼。そして「梅」。

節分と梅

節分は24節気「立春」の前日。「福は内、鬼は外」と大豆の炒り豆をまくのは、「魔」を「滅する」という「魔滅(豆)」からといわれます。この日は豆まきをするほかに、玄関口に臭いの強いイワシの頭や、触ると痛いヒイラギをおいて邪気を祓います。酒井抱一のお多福をまねて切り、鬼は大津絵の「鬼の念仏」の帯を豆とともに設えました。年齢の数だけの豆を食べる、という風習も言われますが、年齢を重ねるほどに無理のようです。そろそろ開花の様子が聞こえてくる、初春の花「梅」の器も一緒に。梅の香りが匂いたってくるようです。

室礼・文:丸山薫(心葉主宰)