瓦版2012.4.17第103号

週刊スローライフ瓦版 (2012.4.17 第103号)
発行:NPOスローライフ・ジャパン
スローライフ学会
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きょうは「さんか・さろん」の日。北海道から多田健一郎副知事をお招きして
話し合う。いまや、意欲的に新しい課題と取り組む道政について「北海道こそ
フロントランナー」をガイドしていただくにはぴったり、溌剌の論客です。
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コラム<火曜日の鐘> 早野透(桜美林大学教授)
~~~ 米作りへの波紋は深く広く・・
3月末、福島県郡山市郊外の磐梯熱海温泉に行きました。そこで福島在住の
学生時代の友人に呼ばれて、10人ほどで原発問題の勉強会をしたのです。青年
農業家の話を聞きました。
これまで有機栽培で米作りをしてファンがついてくれていたけど、放射能の
心配を拭えずに売れ行きが減ったこと、福島県内は米作りを禁止されるところ
と許されるところの線引きで混乱していること、福島県での米作りをあきらめ
て宮城県に移ること・・・。
原発事故はまだまだ深く広い波紋を広げています。いつも放射能の数値を気
にしなければならない暮らしって大変なことだなあ、と露天風呂で考え込んで
いると、夜空から雪が降ってきました。
学会コラム<緑と絆の木陰>
~~~~~
中村桂子(JT生命誌館館長) 最先端はスローとつながる
東日本大震災の後、機会あって隈研吾、伊東豊雄、坂茂という魅力的な建築
家の作られたものに接したり、考え方を話し合ったりしました。皆さん、地域
性と紙・木・竹・土など自然の素材を生かし、人間の側から考えた建物を作っ
ていらっしゃいます。
こんなに深く考え行動している方たちがいるのに、復興を考える人は、なぜ
コンクリートとガラスしかないとでもいうような建物で街を作って行こうとし
ているのでしょう。もちろんここにあげた方達は柔軟ですから、必要な時はコ
ンクリートもガラスも使われます。でもあまりにも使いやすいそれらを越えよ
うとしている。最先端の方たちこそスローとつながると感じます。
■街角から畦道から
吉野の「田舎のさくら祭」 森岡誠(奈良県下北山村)
スロ-ライフ瓦版・100号連載おめでとうございます。続けることの困難さ、
意義共感します。我が村の「さくら祭」も今回29回め。自分たちで村に何か続
けられることは無いかと始めた祭りが、29年にわたって村の若者たちが継承し
てくれたことに伝統や文化のようなものが生まれたように思います。
吉野の下北山村から田舎のさくら祭の紹介です。普段は1000人ほどの村です
が、4月8日は7000人ほどのお客様が村のスポ-ツ公園に花見におとずれ、大
変な賑わいでした。池原ダムが作られた折に植栽されたさくらが、今、満開。
山の高台から見ると、あたり一面さくらの絨毯のようです。この賑わいも過ぎ、
今は再びのどかな田舎に戻っております。村人にとってはのどかで静かな山並
みが、かえって落ち着きがあり、人波に不慣れなオイラには疲れます。
次回は30周年の節目。すでに企画が進み、スタッフ一堂、走っております。
http://gazoo.com/G-Blog/pinokio/553676/Article.aspx

今年の桜の楽しみ方 坂田啓子(佐賀市)
私が今年見た桜。背景にちょっと注目して楽しむことに。<一>川沿いの遊
歩道の桜は青空と澄みきった水、そして踏みしめる土の感触を味わいながらゆ
っくりと。<二>この時期開放される自衛隊駐屯地で、迷彩服の案内の隊員さ
ん、動かない戦車、整備工場をバックにしたものものしさの中の桜も趣あり。

<三>お城の石垣をバックに、たわわに咲いた桜。<四>夕方には、きれいな
グラデーションの夕焼けと桜。<五>もう少し時間が経つと、縦に並んだ金星
と木星との間に咲く桜。<六>圧巻は、真っ赤でおっきな満月と満開の桜!
こんなにゆったり過ごす時間は、日頃の仕事の疲れをとるかけがえのない時間。
さて、次はどんなシチュエーションの時を過ごすことができるでしょう?
※写真を3枚提供していただきました。

■まち・むらニュース
・東京都 「アースデイ東京2012」が4/21(土)22(日)に・・

毎年、代々木公園で開催、来場14万人を見込む日本最大規模の環境イベントが
今年も「天ぷら油リサイクル発電大作戦」と名づけて、TOKYO油田の天ぷら油
リサイクル燃料VDFで発電、会場ステージの音響、ブースなどへ、エネルギー
供給する。エネルギーの100%自給自足を目指したい、と期待、来場者にも
「使用済み食用油をフタ付容器に入れて持参を・・」と呼びかけている。
http://tokyoyuden.jp/earthday2012/
問い合わせ:TOKYO油田(河合歓並)03-6661-1610 kawai@tokyoyuden.jp

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コラム<象さんの散歩> 桜舞う「平成中村座」
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12日の木曜日、平成中村座の歌舞伎を観た。中村勘三郎が破戒僧役で暴れ回
る昼の部「隅田川続俤 法界坊」。この演目は、座が隅田公園に小屋を建てて
旗上げした2000年、真っ先公演の自信作とか。魅せられた、圧倒された。
中村座に初めての私。歌舞伎の伝統的な様式をはずし、ギャグをあふれさせ、
現代のことばで自由奔放の舞台に驚く。妻は「歌舞伎が始まった江戸時代に戻
したのね。庶民の芝居小屋の味で・・・」と。内容も、1人の女性と、めぐる
4人の男性との愛憎の物語なのに、あまりの喜劇仕立てに驚く。息子は「文学
・映画でいえばピカレクスのジャンル。悪道ぶりを忘れせるのは役者、そして
演出者の力量で・・・」と。ガイドつきという次第だった。
大喜利。法界坊が大見得を切ると、舞台後方の扉が開き、小屋の外の隅田川
上空の青空が拡がる演出。東京スカイツリーも望める舞台づくりで、川の満開
の桜を借景に、紙の桜吹雪が合わせて舞う趣向はさすがというべきだ。
終わって小屋を出ると、外も、桜が散り際を美しく舞う風景だった。桜橋を
渡って長命寺の桜餅を味わった。隅田川と芝居小屋と桜と。「法界坊」は伝統
と現代とを緩急自在に演じてみせるスローライフ演劇・・。 ∧ 川島正英 ∧
コラム やまさかのぼる <暦と季節と暮らしと>その98
~~~ ご都合主義の暦の歪曲は止めよう!
もう皆が忘れてケロッとしている「ミレニアム」だが、実にいい加減なご都
合主義の産物だった。そもそも耶蘇教の千年紀があるとしても、それは新約聖
書中の「黙示録」を遺した聖ヨハネにイエスさんが未来予測を伝えた時点より
後から起算すべきものである。新約聖書を読めば、それは明記されている。
それに千年紀は1回しかない。正確に何時までだったかは不明だが、その終
末の時点で「最後の裁き」が済んでいる。2回目や3回目の千年紀などありえ
ない。イエス降誕が紀元だと意味付けた暦での「2000年」というタイミングを
「ミレニアム」と呼ぶなどは、聖書の記述を無視しており、全く支離滅裂なの
だ。まして、ヤオヨロズの神仏の国で予算の形容に使うなぞ言語道断だ。
そんないい加減なことだから、おかしなことばかりが起きてきた。とくに世
界や我国の覇権を握っている皆さんは、神様やイエスさんのお示しになったこ
とをご都合主義で自分たちだけにいいような使い方をしてはいけないのだ。

コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 川上村の朝日館
~~~
奈良県南部、川上村で意見交換会をしたとき「うちの宿は昔のかまどを使って
羊羹を作るんです」と和服の女将さんが話されました。その宿をどうしても見
たくて立ち寄りました。130年の歴史を守る吉野建ての「朝日館」。浮わついた
時代の変化に村が流されないように、文鎮のような役割をしているような、存
在感がありました。今日もあの宿は川上村にあるのです。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=153
■編集室だより
~きょうの「さんか・さろん」は、北海道副知事・多田健一郎さんから
春が訪れた北海道を聴く。 「北海道はフロントランナー」。

多田健一郎さんは東京大学法学部卒業。総務省の俊才
官僚であるが、地域へ出れば、現地の課題と積極的に
取り組む。静岡県で伊豆半島の観光に新機軸を出し、
香川県ではあの産業廃棄物の豊島問題解決への糸口を
つけた。いまは、環境とか食、文化、観光など新しい
試みを感じさせる道行政に懸命である。

◆4月17日(火)19時~20時30分
終わったあと、席を移して「多田さんを囲む会」を開く。
◆場所:平河町Mercury Room
(千代田区平河町1-4-5平和第一ビル6階 クオリティ㈱ 会議室)
◆主催:スローライフ学会
◆参加費一般2000円、スローライフ学会会員1000円、学生500円
◆当日のお申し込みも受け付けます。ご連絡は、090-7433-1741野口まで


~『ジャパンタイムズ』に、わが学会の神野直彦学長が登場。インタビ
ュー記事が掲載された。(英文)税制についての専門的な話がわかり
やすく紹介されている。
http://www.japantimes.co.jp/text/fl20120401x1.html
~「アースデイ東京2012」に出かけよう。
4/21(土)22(日)に、渋谷区代々木公園で開かれる日本最大規模の
この環境イベントに「ぜひ参加して」と呼びかけるのは、この催しを
主宰して染谷ゆみさん。「TOKYO油田」代表で、わが「さんか・さろん」
の講師でもある。2月に開かれた日光フォーラムにも参加いただいた
が、染谷さんからの便りには、
…日光・スローライフフォーラムの出会いをきっかけに
食育研究所(新潟市)の村井さんが、私たちに「TOKYO油田ブース」に
ご自身の商品「うしと花」を持って出展されることになりました…
とのお話も添えられていた。
お近くの方、関心のある方はぜひ足をお運びください。
http://www.earthday-tokyo.org/
■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。
鹿児島県
http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html
岩手県遠野市
http://www.city.tono.iwate.jp/
日本テレネット株式会社
http://www.nippon-tele.net/
クオリティ株式会社
http://www.quality.co.jp/
アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
http://www.edi.ne.jp/
株式会社サンクス・ツー
http://www.thanks2.jp/
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最後までお読みくださって、ありがとうございました。
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