瓦版2013.6.4第160号

週刊スローライフ瓦版 (2013.6.4 第160号)発行:NPOスローライフ・ジャパンスローライフ学会**********************************************************************★★★★★ことしの「スローライフ・フォーラム」は奈良県と共催の形で11月下旬に開くことが固まってきました。奈良県川上村で、<「むら」に暮らす>をテーマに。今週から「編集室便り」でワン・ポイントずつ詳しくお知らせしていきます。★★★★★コラム<火曜日の鐘> 丸岡 一直(社会福祉法人二ツ井ふくし会理事長)~~~ 北の野の「赤ひげ先生」 北の野・秋田県二ツ井町(現能代市)で、ひとりの医師が亡くなりました。地域の広い尊敬を集めた方で、私は常々「赤ひげ先生」と呼んでいました。 昭和50年代、町でがん患者の増加が問題となりましたが、多くは生活に手一杯で、日中、医者の話など聞いている暇はない。ならば医者仲間と手をつなぎ、こっちから出かけていこう。毎日の診療を終えた夜、週に4、5回。時に夜10時まで。夜間衛生教育、と名づけたボランティアの運動は20年近くに及び、劇的な成果を生み出しました。受診率が飛躍的に向上し、やがて国民健康保険税の大幅引き下げにつながります。草の根的な医師の行動が、住民の福祉向上に直結したのです。 スローライフを落ち着きのある社会と理解すれば、支えるのはこうした人たちの存在でしょう。が、珍しくなりました。医師の名は、関信義。戦前最後の早慶戦を見届けた慶応ボーイ、90歳。最後まで酒とたばこを離しませんでした。 学会コラム<緑と絆の木陰> ~~~~~ 坪井ゆづる (朝日新聞東北復興取材センター長・仙台総局長) 原発被災地で聞いた話 五月晴れのある日、福島県いわき市を歩いた。原発爆発で日常生活を奪われた人々が暮らす仮設住宅の一角で、こんな話を聞いた。 東京電力福島第二原発がある楢葉町はいま、町役場も町議会も町立の小学校も中学校も、いわき市内に間借りしている。楢葉町がいわき市に「仮住まい」をしているような状態といえる。 その楢葉町に、除染で出る汚染土壌などを保管する中間貯蔵施設をつくる計画がある。第二原発の隣接地が候補地だ。これに関連して、町議会は「そこに仮置きするのは楢葉町内の土砂などに限る」という決議をした。 この展開に、いわき市民から不信の声が上がる。「いわき市の除染土砂も置いてくれてもいいではないか」「楢葉町に土地や建物を提供しているのに、協力してもらえないのか」というわけだ。このままでは今後、両市町の住民の間の感情的な対立が激化するのではないか、と心配する人もいた。多くの人々が、貯蔵施設が「中間」ではなく「最終化」する不安を抱きながら、この問題と向き合っていることも事態をこじれさせている。 津波被災地とは次元がまったく異なる難問を、どう解決すべきなのか。電力消費者の私たちが無関心でいていいはずがない。▽▽▽▽▽▽▽▽ 【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej長野県売木村「たかきびまんじゅう」。村の女性たちの高齢化で途絶えていた名物のお饅頭を、10年ぶりに、地域おこし協力隊の若い女性が復活しました。△△△△△△△△△△△■街角から畦道から陸前高田市に触れて 坂田啓子(佐賀県小城市市民部) 福岡市で開催された陸前高田市の鳥羽太市長のトークライブに行ってきました。行こう!と思ったきっかけはFacebookです。鳥羽市長は、毎朝「ジャンボ!」で始まり「がんばっぺし、ぺしぺしぺし」で終わる近況をラフ~に書かれています。その人柄が滲み出る記事に、ぜひ生でお話を聞きたい!と思わされたのでした。トークでは、被災地のことを忘れないで欲しい、ボランティアでしか被災地には来ていけないと思われていたりするが、そうではない。普通に来て、思いっきり遠くから来たことをアピールして、缶ジュースの一本でも買っていって欲しい、と。これだけではないのですが、情報発信、人との繋がり、コミニュケーション、大事だなと感じました。そしてそれは遠く離れていても充分可能だと。さあ、明日の朝の鳥羽市長の「ジャンボ!」の次にはどんなことが書かれているのか、いいことが書き連ねてありますように!==== PR ====米粉のまち・胎内市から・・・米粉の「樽ケ橋シフォンケーキ」はもっちりふわふわ。黒糖の香りと、クルミの食感がアクセントでおいしいです。樽ケ橋観光交流センターで新緑とともに。http://tainai-komeko.blogto.jp/archives/28541793.html=======■まち・むらニュース・熊本県 愛林館の「棚田食育士養成講座」田植え編農業が分かれば、食育も面白い。台所や食卓だけでなく、森と棚田から食育を考えませんか?というお知らせ。 今回は、田植えをして、「農」の基本を考えて、もちろん食事も作って、さらに自分の考えを発表する練習です。http://airinkan.org/13tanashoku-taue.html期日:6月15日(土)9時30分―16日(日)12時30分場所:愛林館(熊本県水俣市久木野1071) 電話 0966-69-0485料金:1万5千円(学生・大豆耕作団会員・食べる田助手会員1万2千円) 1泊3食の費用、教材費、受講料を含む。新水俣駅まで送迎定員:10人(あと6人)夏休みの7月29~30日に「棚田食育士養成講座」初級編を開催。定員12人。コラム<象さんの散歩> 「傘寿」に達したのですが・・~~~ 5月29日は、私の誕生日。80歳になった。世間では「傘寿」と呼んでいる。私の傘も、たくさんの人に支えてもらって、何とか開いている。が、傘というものは、開いている形と閉じている形と、どちらが常態といえるのだろうか。ともあれ、いかにすぼめていくか考える年頃、と思いつつあったが・・。 「傘寿」の話題がにぎやかである。三浦雄一郎さんが世界最高のエベレストへ80歳登頂を果たした。渡辺美佐子さんが、傘寿を機に、これまで続けてきた一人芝居の「化粧」を終幕させ、初めてシエクスピア劇、また男役に挑戦した、などなど。私も、その「リヤ」を先週、座・高円寺で観た。リヤ王の「80を越え・・」というせりふも聞いた。世間の話は、閉じる方向とは違う。 誕生日のその日は、スローライフ・ジャパンの事務所の仲間と、私が「孫」の役割りを押し付けているちびちゃん4人とその両親と、それにわが妻と息子で、傘状のピザを頬ばるパーティをわいわい。楽しくて、昂揚して、ついつい「なお傘をすぼめず、がんばります」といった展開に・・。 ∨ 川島正英 ∧コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 遠山郷~~~1000メートルを越す山地、急斜面にはりつく集落。長野県の最南端「遠山郷下栗の里(とおやまごうしもぐり)」のポスターが我家にあります。いつも眺めて、いつか行きたいと思っていました。そしてついに先日、ポスターと同じ景色の場所に。温泉に浸かり、“遠山ジンギス”を食べ、地元の人とも語り合いました。いま、さらに熱い思いでポスターを眺めています。http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=211==== PR ====「日光『食』の研究所」から・・・日光の黒檜岳から社山へと続く尾根からは、雄大な景色が楽しめます。中禅寺湖側には、日光白根山、鈴ヶ岳、男体山・・。でも、足尾側を見れば松木渓谷の荒涼とした景色が。 http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-235.html=======■編集室便り □6月<さんか・さろん>は梅沢典雄氏「伝統木構造を見直そう」・・・ 高度成長の波が、建築の分野でも大切な宝物を消失させてきた。京都の 町屋など、ごく部分的に再評価されてもいるが、いま、あらためて伝統 の木の構造、木の文化にスローライフの眼を注ぎたい。 梅沢典雄氏は、東京芸術大学建築科を卒業、「最高裁判所」を設計した 岡田新一氏の事務所へ。現在は、鎌倉に自らの設計事務所、木構造のア トリエを持つ。また鎌倉の街並みづくりの活動にも参加されている。 講演は、木の文化とか伝統木構造のすばらしさを見直す流れ、鎌倉での まちづくりの新しい動きなどについて語っていただく。 ○とき・・・6月18日(火)19時~21時 ○会場・・・クオリティKK(千代田区麹町3丁目3 KDX麹町ビル6階) 地下鉄麹町駅の近く。 新宿通りに面して麹町4丁目交差点から半蔵門寄り徒歩1分。 「成城石井」のビル左隣り建物の6階。 ○主催・・・スローライフ学会 ○参加費・・会員1000円、一般2000円。(学生500円、講師の紹介者1000円) ○申込み・・NPOスローライフ・ジャパンへ。03-5312-4141 □「スローライフ・フォーラムin奈良」メモ ~11月23・24日。奈良県川上村で。テーマ:「むら」に暮らす Point1 「ねらい」 わが日本は、高度成長時代の「大きく、強く、速く速く」という意識を ぬぐいきれていない。いや、アベノミクスの流れが、それをあらためて 刺激しているともいえる。日本のすばらしい自然、文化、伝統が失われ ていく、それを大切にまもり育ててきた「むら」が消えていく。 その危機感から、「むら」に入り、学び、語り、新しい甦生の道を見出 したい、というねらい。これまでの学会フォーラムを総まとめしながら 深化させたともいうべき催しです。 奈良県は、行政区画の市、町、村の中の「村」を、12も残しています。 市町村合併の嵐が吹き荒れて「村」が消えていった。とくに西日本で激 しく、近隣の大阪、京都、和歌山で一つずつ、兵庫、三重、滋賀はゼロ といった状況であり、奈良のがんばりを応援したい思いももつ。 「みやこ」とともに、「むら」も歴史と伝統のある環境、自然、文化、 民俗、さらに人情を培ってきた奈良県南。そこでいくつかの「むら」の 水を育て、森を変え、地域を甦らせる試みを、ともに考え語りあう。 □平成25年度の会費をお願いします。新会員も募集中。 スローライフ学会はNPOスローライフ・ジャパンが運営する学会(学長・ 神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)です。 スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、全国で スローライフなまちづくりをすすめる皆さんとのつながりでもあります。 年会費5000円。会員は、この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」 などで交流したり。会費は下記の口座へお振り込みください。 【振込先】 ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会 三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会 ==== PR ====クオリティライフから・・・「玄米ごはんからはじめる基本のたべごと教室」家ではなかなかできない炊き比べ・食べ比べで、玄米の基本を。6月10日(月)19:00-21:00 参加費3000円http://qwebm.quality.co.jp/mail/u/l?p=Bh9BpenHXscZ=======■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。鹿児島県 http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html岩手県遠野市 http://www.city.tono.iwate.jp/日本テレネット株式会社 http://www.nippon-tele.net/クオリティ株式会社 http://www.quality.co.jp/アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社 http://www.edi.ne.jp/株式会社サンクス・ツー http://www.thanks2.jp/=======最後までお読みくださって、ありがとうございました。このメールマガジン、あるいは当団体へのご意見、ご質問はこちらへこのメールは毎週火曜日の発行です。NPOスローライフ・ジャパンとのご縁を頼りにお送りしています。初めて受信される方も含めて、お気軽にお付き合いください。今後、このメールマガジンの送信が不要という場合、あるいはメールアドレスの変更をご希望される場合もこちらへご連絡ください。この「週刊スローライフ瓦版」、バックナンバーをアップしています。まだご覧になっていない方、こちらからご覧ください。http://www.slowlife-japan.jp/modules/mailmagazine/details.php?blog_id=2=======Copyright(C) NPO法人スローライフ・ジャパン スローライフ学会〒160-0002東京都新宿区坂町21 リカビル301TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554 http://www.slowlife-japan.jp/—————————————————————————————————————————————————————-“