瓦版2015.11.3 第284号

「雲仙ウイーク」が終わり、今週は、わが学会にとっては前会長・筑紫哲也を

偲ぶウイークです(7日が命日)。今月の「さんか・さろん」は、彼が愛した

新宿を、前新宿区長・中山弘子さんに語っていただく。(詳細は「便り」で)

・・・・・



コラム<火曜日の鐘> 斉藤 睦(地域総合研究所所長)

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「創生」は出会いから生まれる


10月31日、11月1日の2日間にわたって開かれた『雲仙の地方創生を語り合う』

フォーラムが無事終了しました。4つの分科会と夜なべ談義の第1日目、全体会

の第2日目とも、とても良いフォーラムでした。スローライフ学会は運営協力に

あたりましたから、多分、今日のメルマガはその話題で賑わうことでしょう。

いつも思うのですが、フォーラムは表のプログラムだけでなく、裏側で起こる

さまざまな予期せぬ出会いが命です。雲仙でも、分科会に参加した人たちの間で、

「こんな思いで熱く生きている人がこのまちにいるとは」「やっていることは違

ってもまちへの思いは同じ。何か一緒にしたい」と話し合う輪がいくつもできて

いました。そこには東京や他の都市から駆け付けた人も仲間に加わっていました。

中には、メルアドを交換し、明日からでも具体的アクションを起こそうという

グループもいました。

市内で暮らしていてもまだ出会えていなかった多様な人々と、東京や他都市で

まちおこしに苦心している人々と、その出会いの「渦(うず)」の誕生にこそ、

フォーラム開催の意義があるように思います。「創生」って、そういうことでは

ないでしょうか。



学会コラム<緑と絆の木陰>


    坪井ゆづる (朝日新聞東北復興取材センター長・仙台総局長)


利き酒遊び


こういう一文を寄せると、ああ、あいつは相変わらず飲んだくれているのだ

ろうと誤解されそうなので嫌なのだが、書く。「利き酒遊び」をした。

仙台に赴任するまで知らなかったが、宮城の地酒はかなりうまい。東京では、

浦霞や一ノ蔵を飲んだくらいだったが、こちらに来てみたら、あるわあるわ。

まあ東北には、青森の田酒、岩手の南部美人、秋田の飛良泉、山形の十四代、

福島の飛露喜など名だたる酒が並ぶのだから、宮城に美酒があって当然だろう。

3年半近く住んでいるから、綿屋、乾坤一、日高見、伯楽星など好みの酒もで

きたし、一丁前に味がわかったような口もきいてきた。

ああ、それなのに、それなのに。利き酒の難しかったことといったら。

まず立ち上る香りをかぐ。5?10ccほどを舌に載せて転がす。酒器を回して

改めて香りを確かめる。再び口に含んで、じっくり味わう。飲み込んだら、鼻

から抜ける香りにひたる。

そう言われて、純米大吟醸、純米、本醸造の弁別に挑んだ。7人のテーブル

で、すべて当てたのは、ひとりだけ。はっきりわかったのは、こんな飲み方は

おいしくない、ということ。だからというわけではないが、きょうも宿酔だ。



▽▽▽▽▽▽▽▽















【逸村逸品】ひとこと紹介 ? http://www.facebook.com/slowlifej

長崎県小浜町「湯せんぺいの『みみ』」。小麦粉、玉子、砂糖に、塩味の地元

温泉水を加えた生地の小浜名物。焼いた後の切れ端「みみ」がお目当ての人も。

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■街角から畦道から


竹内 義昭 カズコさん(35)


さんざん迷った末、やはり特養に預かってもらうことにした。

施設の担当者から、カズコさんの生い立ちが分かるような写真を何枚か貸し

て欲しいとの要請があった。早速、古いアルバムを引っ張り出したが、戦前の

ものがほとんどないのに気付かされた。夫の赴任先だった朝鮮から終戦直前、

着の身着のままで引き揚げてきたからだろう。

子供の頃のもので唯一残っていたのは、加古川時代のもの。織物会社工場長

だった父親の社宅に宿泊した「宮様」の御一行と、家族の記念写真だ。これが

カズコさんの自慢のタネで、かつてその時の模様を散々聞かされたものだ。

今回、カズコさんは「これが父よ」と正確に指差した。



    染谷ゆみ(TOKYO油田 東京・墨田区)


トルコライスとチャンポンとミルクセーキ


スローライフ学会in雲仙に。初日の分科会、夜なべ談義、2日目のフォーラム

を終えて自由行動。「お腹が減った?」と、小浜温泉の海岸沿いをぶらぶら歩

くこと数分。ニュー小浜(食堂)へ。

チャンポン屋さんというよりは、町の洋食レストラン。オムライスやカレー、

エビ丼カツ丼などの丼モノ。「トルコライス」が輝いていました。

オーダー・・「トルコライスにチャンポン」。吉田さん(東京工科大学教授・

吉田俊実さん)とシェアしようということに。まずはトルコライス。見た目は、

カツカレーのよう?横にはサラダ、でもご飯は白米ではなくピラフ、その脇と

いうか、ご飯の下敷きにナポリタン。カツは薄めのトンカツでした。かかって

いるルーはデミソースのような甘さ。私はカレーと言いましたが、吉田さんは

カレーじゃないと言っていました。でも福神漬けも付いていましたから、ご飯

がピラフのカツカレー、ナポリタンとサラダ付きっていう感じです。

「なんでトルコライスなの?」「いろんなものが一緒だから?」「East meets

 Westってことかな」「トルコってそういうイメージ?」「つけたもん勝ちね」

「ま、量が多ければ学食だワ」「B級グルメってことで」

そして長崎小浜名物の「チャンポン」。野菜たっぷり、ピンク色のかまぼこの

薄切りや豚肉にアサリで出汁の白濁のスープに太めの麺を絡ませて。白胡椒は

欠かせません。熱々のチャンポンが冷えたカラダに心地よく、心もポカポカ。

さて、お腹も心も満たされて、次は、野口さん(学会事務局長・野口智子さん)

オススメの「ミルクセーキ」です。パフェの大きめグラスのようなものに最近

流行りのふわふわかき氷のようなものが出てきました。黄色がかったふわふわ

氷を食べてみると口の中でとろけます。シャーベットとアイスの間って感じ?

細長いスプーンでパクパク。あっという間に完食。

お店は観葉食物がたくさんあって、時代が付いているけれど綺麗に掃除されて

いて、長く営業している安心感のある洋食屋さんという感じでした。

また、小浜に行くときは立ち寄ります。ごちそうさま。

トルコライス750円、チャンポン650円、ミルクセーキ450円でした。



■まち・むらニュース


・長崎県雲仙市 阿蘇と雲仙のテロワール


雲仙と阿蘇の風土を知り、その歴史のつながりをトークと食で味わう。第1部

では、火山や農業に関する3本のセミナーが専門講師によっておこなわれる。

第2部は、「歴史でつながる阿蘇と雲仙」のトーク後、スペシャルディナー。

島原半島観光と食のフォーラムの第1回である。

日時:11月11日(水)13:10?21:30

会場・主催・問合せ:雲仙観光ホテルTEL0957-73-3263

定員:60名限定(事前予約制) 参加費:12000円(税込)(1部のみの参加

は6000円)

http://www.unzenkankohotel.com/news/details.php?logkey=1441173540&cate=2



・長崎県雲仙市 小浜温泉湯めぐり札


小浜温泉の日帰り入浴ができる木札が販売されている。この木札で旅館のお風呂

2軒と公衆浴場2軒が利用できる。15軒の宿湯と3軒の外湯が対象で、有効期間

は1年間。高い温度の温泉熱源を使った温泉たまごもほどよい塩加減で人気だ。

問合せ・購入:小浜温泉観光協会TEL0957-74-2672 価格:1″300円

http://www.obama.or.jp/modules/tachiyoriyu/



コラム<象さんの散歩> 雲仙フォーラムを終えて


長崎県の雲仙へ。学会のフォーラムでは東京から最遠の開催地であったが、

いい思い出がいっぱい。「閉会のことば」で話したことを短く書く。

第一に、たくさんの参加。350人の市民が集まった。学会からも20人。地方

創生の取り組みで、成否の行方は市民参加にかかる。初日の四つの分科会で、

まず市民が語り合う形をとったが、大変な成果をあげた、と見たい。

第二に、多彩な講師・アドバイザー陣で、多くの視角から中身の濃い内容と

なったこと。「地方創生」の課題を語っては第一人者のわが増田寛也学会会長

が基調講演に加えてパネル討論のコーディネーターも。討論には、パネラーの

ほか、四分科会の市民側の座長、学会側のアドバイザー8人が登壇した。

第三に、何より若者の熱気がすごかった。増田会長の基調講演のタイトルも

「雲仙の未来像・・山と海と若者と」であり、若者が今回の地方創生策のかぎ

といえるが、四分科会、また「夜なべ談義」は、若さにあふれた。また外から

の人とすばらしい交流を見せてくれた。今回の四つの分科会を中心に、東京や

他地域との「語り合い」を定期的に、といった提案まで飛び出した。

このフォーラムでの実りを、雲仙市の地方創生の政策にいかにつくり上げて

いくか、市民、若者のみなさんの熱意に応えてお役に立ちたい、と考える。

言い残したことがあった。このフォーラムへもっとも遠来の参加は、長野県

から。飯山市役所のお二人で、実は「来年のフォーラムを飯山で開く」企画へ

の調査に。鬼さんに嗤われても、付け加えておきたい・・ ∨ 川島正英 ∧



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「奈良県十津川村」から・・

谷瀬集落に整備された「こやすば」は、古民家を活かした「ゆっくり散歩道」

の休憩所。ここで松茸ピザを焼いたり、餅まきを楽しんだりの催しが11月8日

にあります。問合せは十津川村役場観光振興課まで TEL:0746-62-0004

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 雲仙「食」談義

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雲仙市での「地方創生フォーラム」に関わって、私も含め皆さんが話題にした

のが“食の魅力”です。県外からの参加者に「雲仙どうでした?」と聞けば、

まず、「美味しかった」という返事が戻るでしょう。肉じゃが、かまぼこ、豚汁、

高菜漬、新米のおむすび、採れたてレタス、いずれも素朴な味。それを囲み

ながら、だからこそ、地域おこし談義が味わい深いものになりました。

http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=336



■編集室便り


◇今月の「さんか・さろん」は



とっておきのスローライフ企画・・


新宿区の前区長・中山弘子さん

を囲んで語り合う

  「なおも新宿ルネッサンスをー」


わがNPOは今世紀に活動を始めたが、新宿区とのつながりは深い。

何より設立総会は、新宿区にかまえる早稲田大学大隈講堂で開いた。

第一回のスローライフ学会フォーラムのテーマは「新宿・歌舞伎町

からスローライフの風を」であった。また、最初のワークショップ

は「スローライフスクール新宿」だったのだ。


これは、初代のスローライフ学会会長の筑紫哲也と川島とが、仲間

と語らいつつ企画したものだが、新宿大好き男の筑紫と川島の好み

が反映していたことは否めない。

そして、これら企画での筑紫哲也の役割は大きかった。設立総会で

筑紫哲也がNPOスローライフ・ジャパン創立記念講演をやった。

またワークショップ6回のあと筑紫哲也の特別講演会を。

そして、スローライフ学会フォーラムも筑紫哲也が登壇する手はず

だったが、体調が悪く急に欠席の余儀なくなって・・。



この、すべての会合に参加いただいたのが、実は中山弘子新宿区長

さんであった。学会フォーラムで筑紫の対談のお相手というのが、

中山弘子さんであった。


そういったもろもろを、さらに新宿今昔を、11月17日の「さんか・

さろん」でお話しいただく。<川島>


○日 時:平成27年11月17日(火)19:00?21:00

○会 場:クオリティKK・会議室マーキュリールーム

(千代田区麹町3―3KDX麹町ビル6F・最寄り駅―地下鉄麹町駅)

http://www.quality.co.jp/company/map/map_tokyo.html


○講師:中山弘子さん(前・新宿区区長)


○タイトル:「なおも新宿ルネッサンスをー」

○主 催:スローライフ学会・スローライフ・ジャパン

○参加費:会員1000円、一般2000円(学生500円)

どなたでも参加できます。

○申込み:11月16日までに下記へ。(定員になり次第、締切ります)

メール TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554





◇大石芳野さん写真展と講演会


NPOスローライフ・ジャパンの理事である写真家・大石芳野さんの写真展です。

長年各地を回り、人々を撮り続けてきた大石さんの作品から「戦争ほど悲惨な

ものはない」というメッセージが伝わります。講演会もあります。


■大石芳野写真展「戦争は終わっても終わらない」

・期日/11月6日(金)?11月14日(土) 10:00?18:30 (最終日は13:00終了)

・会場/立教大学池袋キャンパス チャペル会館1階

・連絡先/立教大学 総合研究センター内キリスト教教育研究所

        E-mail jice@rikkyo.ac.jp

・展示作品数/写真集『戦争は終わっても終わらない』より35点。長崎、広島、

大久野島、東京大空襲、ハルピン「731」、中国残留女性、従軍慰安婦、沖縄。

・入場料/無料


■大石芳野講演会「戦火を生き抜く・平和を生きる」

・日時/11月7日(土)15:00?17:00

・会場/立教大学池袋キャンパス 本館2階1202教室

・詳細はWEBにて告知 http://s.rikkyo.ac.jp/jice



◇スローライフ・ジャパンへのメールを送るときのお願い。



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ますので、このメールに返信していただいても事務局には届きません。

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奈良県吉野郡十津川村

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