瓦版2017.9.12 第379号

あらためて来週・19日の「さんか・さろん」へのお誘いです。島根県東京

事務所長・吉山治さんから、お話をうかがいます。10月の出雲のフオーラ

ムへの誘いだけでなく、出雲文化、たたら文化についても‥。


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コラム<火曜日の鐘> 早野透(桜美林大学名誉教授)


スローライフの巨人



あまり夏らしくない曇り空の夏が終わって秋がきた。そんな季節に心を洗え

れば、と、小林秀雄と岡潔の対談『人間の建設』(新潮文庫)を読んだ。

京都で対談しているんだな、冒頭、小林さんが「今日は大文字の山焼きの日

ですね」と切り出すと、岡さんは「私は人為的なものは好みません。小林さん、

山はやっぱり焼かないほうがいいですよ」と答える。

そうか、自然科学者は、自然はあるがままに、ということなんだな、それは

スローライフじゃないかと感ずる。

日本酒談議に移る。「昔の酒は、みな個性がありました」と小林さん。「日

本は個性を重んずることを忘れてしまった」と岡さん。

「数学はどういうふうになっているのですか」と小林さん。「数学は詩なん

です。数学は情緒なんです」と岡さん。

こんなことをおっしゃる岡さんに、わたしは、素朴で飾り気のない「スロー

ライフの巨人」を感じた。



学会コラム<緑と絆の木陰> 中村桂子(JT生命誌研究館館長)


「ふつうの女の子」の時代


今、「ふつうの女の子」の時代にしたいという願いをまとめています。新聞

の一面を見ると、どこかおかしいのではないかしらと思う人ばかりが登場して

いて、憂うつになります。私が勝手におかしいと思っているだけのことかもし

れませんが。一方、身近に接する仲間たち、日常を誠実に送っている人、とく

に女の人たちは魅力的でお話をしていても楽しいのです。このギャップは広が

るばかりのような気がしており、どちらにいたいですかと聞かれたら、もちろ

ん日常を大切にするふつうの女の人たちがつくる社会と答えます。

ここで大事なのは「ふつう」であり、それは本来女の子が得意だと思うので

「ふつうの女の子」としていますが、男性はダメということではありません。

スローライフにいらっしゃる男性には、この性質ありと思っています。ちょっ

と偉そうに言いましたが、人間らしくじっくり暮らせる社会を求めてのことで

す。



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【逸村逸品】ひとこと紹介 ? http://www.facebook.com/slowlifej

長崎県五島町「五島うどん」。名産品五島うどんの特徴は、細さと喉越しのよ

さ。小さな製麺所・虎屋では自家製塩と島の椿油をつかって手延べしています。

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■街角から畦道から


竹内義昭 カズコさん(128)


振り返ってみると、カズコさんの時代には「おひとり様」という言葉はあって

も終活なる言葉はなかった。その母親、つまり私の祖母は、60歳ごろから「動

悸がする。いつ死んでもおかしくない」と言い続けて80過ぎまで健在だった。

そして早々と形見分けをして万が一に備えていた。


その点、カズコさんは終活めいたことは何一つしていない。息子夫婦と同居し

ている安心感に加え、徐々に進行する認知症がどんなものかを自覚できなかっ

たのと、残すべき財産も大して無いからなのだろう。


結局、息子2人で何とかするしかなさそうだ。私も来年は後期高齢者の仲間入

りだ。自分自身の終活を始めなければならない。



■まち・むらニュース


・島根県雲南市 たんぼの学校in山王寺棚田?刈り入れコース?


「日本の棚田百選」に選ばれているこの地区で、今年12回目の開催をむかえた

「たんぼの学校」。5月に田植えした古代米(黒米)やコシヒカリが黄金色の

実を結び、この日、参加者によって稲刈りがおこなわれる。

日時:9月24日(日)9時?12時40分

場所:大東町山王寺地区(木次線出雲大東駅から車で20分)

参加費:大人1000円、小中学生200円

主催:山王寺本郷棚田実行委員会

問合せ:雲南市農林振興部農林土木課 TEL0854-40-1053

http://www.city.unnan.shimane.jp/unnan/kankou/event/inekari.html



・徳島市 徳島ひょうたん島水都祭2017


ひょうたん島は徳島市の中心街をなす中洲。その外周河川を利用して水の都の

魅力を体感する3日間。スタンドアップパドルのレースのほか、Tシャツの藍

染め体験、夜釣り大会、打ち上げ花火、ダンスコンテストなど盛りだくさん。

会期:9月16日(土)?18日(月)

会場:藍場浜公園(徳島駅から徒歩5分)、及び周辺

主催・問合せ:徳島ひょうたん島水都祭実行委員会 TEL088-625-2110

http://www.hisuisai.com/sup-2017



コラム<象さんの散歩>


夏の終わりに


ことしも、最後の夏休みは、信州・松本で過ごした。“サイトウ・キネン”、

いまは“オザワ・キネン”と呼ぶ夏の音楽の祭典を楽しむ小旅行。妻・宏子と

息子・英樹と信州をドライブ、ことしは、松本と白馬村で一日ずつ。

白馬では、青鬼集落を初めて訪ねた。車が辛うじて擦れ違えるほどに険しい

山道を行く。白馬村役場から1時間近く。かやぶき屋根の14軒が、重要伝統的

建造物群保存地区に指定された里。青鬼神社、棚田群・・、そして眺めわたす

北アルプスなど遠くの山並み、黄金色の棚田の広がりに感激する。

白馬村での宿は、お決まりの「ホテル山の森」。小じんまりとした家族経営

で、この欄でも紹介したスローライフの典型と呼びたい宿だ。庭は林と野原が

そのまま活きて、夏の花に、ハギもちらりと。宏子の歓声が絶えない。

東京での、うんざりするぼやけた夏の季節から一転。からりと晴れて澄みき

った空気、英樹のハンドルさばきも快調だった。信州の田舎道は一面黄金色の

稲田、ところどころに白いそば畑も。輝く花とススキも目をひく。

そして“オザワ・キネン”。最終日は、ベートーベンのピアノ協奏曲3番だ

った。小澤征爾さんが完全に復調したか。そこへ、ピアノの内田光子さんも腰

を痛め、出場が危ぶまれた。が、すばらしい指揮、ピアノ。拍手のかつてない

高まり。長く続いた。すばらしい夏の終わりとなった・・ <川島正英>



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「奈良県十津川村」から・・

「谷瀬の吊り橋」に続く「ゆっくり散歩道」に、展望台まで迷わないで歩けるようにと道案内のカカシが立ちました。



合計4体、集落の女性たちの手作り。秋の風景のなか観光客の記念写真にも納まって人気です。




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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> お店をやりたい:その2


ひと月前、「お店をやりたい」と書いたところ、いろいろご意見をいただきま

した。「お汁粉をだして」「地方の逸品を置いて」「全国の絵本を集めて」

「写真ギャラリーも」「田舎でやれば家賃が安い」などなど。いずれクラウド

ファンディングでお金を集めたいとは思いますが、その前に皆さんからアイデ

ィアを求めます。お金よりまずは企画。「小さな思いつき」をお寄せください。

http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=431



■編集室便り


9月19日の「さんか・さろん」は

====== 講話『出雲文化、たたら文化の里へどうぞ』======


島根県東京事務所長・吉山治さんから、出雲文化、たたら文化へ

道案内をいただく。これは、来月の「スローライフ・フォーラム

in出雲の國」に備えて、でもありますが、さらに

・出雲、石見、隠岐の旧三国からなる島根県の中における出雲地域の特性

・古くからの歴史文化を有する出雲地域の誇る資源の紹介

・人口減少社会を乗り越えるための雲南圏域市町の取り組み、なども。


さんか・さろんについて、詳しくはホーム・ページもご覧ください。

http://www.slowlife-japan.jp/modules/katsudou/index.php?page=detail&bid=331&req_uid=4

・日 時:9月19日19時?21時

・会 場:クオリティKK・会議室マーキュリールーム

(千代田区麹町3?3KDX麹町ビル6F・地下鉄「麹町駅」すぐ)

http://www.quality.co.jp/company/map/map_tokyo.html

・会 費:会員1000円、一般2000円(学生500円)

どなたでも参加できます。

・申込みはメールかお電話で

メール

TEL 03-5312-4141 まで。

 


出雲の國で“わいわい談義”進行中。

フォーラムの詳しい行程も確認の上お申し込みを。


「スローライフ・フォーラムin出雲の國」へむけて、住民の方々とスローライ

フ学会からのアドバイザーが語り合う会“わいわい談義”が9月13日に行われ

ます。先回は8月、2回目の今回は早野透さん(桜美林大学名誉教授)と野口

智子さん(ゆとり研究所)がアドバイザーとして参加します。


10年先に、残したいもの、ことは何か?今回は観光をテーマに話し合います。



なお、フォーラムの詳しい行程も決まり、ホームページに掲載しております。

参加ご希望の方は、内容ご確認の上、往復の交通を確保され、当事務局へ早め

にお申し込みください。↓

http://www.slowlife-japan.jp/modules/katsudou/index.php?page=detail&bid=332&req_uid=4



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クオリティライフから・・

【たまな商店】信州の桜の名所“桜仙峡”の山奥の斜面に作られた畑で、長年

交雑することなく作られている在来種小豆「桜仙峡あずき」が入荷しました。

詳しくはこちら >>>http://tamana-shop.jp/post-59/

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。


岩手県遠野市

http://www.city.tono.iwate.jp/

和歌山県紀の川市

http://www.city.kinokawa.lg.jp/

奈良県吉野郡十津川村

http://www.vill.totsukawa.lg.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html

奈良県

http://www.pref.nara.jp/

雲仙市

https://www.city.unzen.nagasaki.jp/

飯山市 

http://www.city.iiyama.nagano.jp/

出雲市

http://www.city.izumo.shimane.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html

日本テレネット株式会社

http://www.nippon-tele.net/

クオリティ株式会社

http://www.quality.co.jp/

アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

http://www.edi.ne.jp/

株式会社サンクス・ツー

http://www.thanks2.jp/



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最後までお読みくださって、ありがとうございました。

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