瓦版2019.5.21 第465号

この「瓦版」で読者諸兄姉からの投稿をいただく『街角から畦道から』欄が

 にぎわっている。今週も三つの玉稿。坂田啓子さんからの小城スローライフ

 のはるかな思い出のお便りに、編集室でも懐かしい、と感激でした・・




コラム<火曜日の鐘> 川島英樹(せたがや文化財団)



  五月、令和の東京



  朝はラジオで起きる。目覚まし時計代わりにタイマーがセットしてあって、

時間が来るとラジオのスイッチが入る。毎朝どんな音楽が流れるか分からない

楽しさがある。たいていは時々の流行りの音楽だが、曲によって、その日のス

タート気分がけっこう変わる。うまくいけば、二日酔いも軽減したりする。

この日は珍しくクラシック。ウィンナ・ワルツだった。おおっ。カーテンを

開けると陽ざしが降り注いでいる。窓を開ければ、さわやかな風。いい朝だ。

 すると突然、「ホーホケキョ」の声。ウグイスの声を聞くのは今年初めてだ。

しかも、いきなり完璧な発音の声だった。よく響く、美しい声の持ち主で、ラ

ジオのワルツに合わせるかのように、繰り返し歌う。素晴らしいハーモニー。

こういうのを「令和」というのだろうか…。そんなこと思いつつ、髭を剃る。

電動シェーバーの音が無粋で申し訳ない。剃り終えて、顔を洗う。爽快。

だが、いつのまにかワルツはニュース番組に変わり、ウグイスの声も聞こえ

なくなってしまった。ニュースは、米中貿易問題。そういえば、ツイッターの

シンボルマークは鳥。きっとウグイスもトランプ氏にうんざりなんだろう。



学会コラム<緑と絆の木陰> 神野直彦(日本社会事業大学学長)


忙中自ら閑あり


「令和狂騒曲」と揶揄される熱狂の中で、「平成」から「令和」へ改元され

た。外務省の公式の英訳では「令和」は「Beautiful Harmony」つまり「美し

き調和」となっている。とはいえ、この改元にともなう十連休は、私にとって

文字どおり「忙中自ら閑あり」となった。

改元のカウント・ダウンとともに、私は軽井沢で原稿の負債を片付けること

にした。ところが、5月2日に親友の金子勝君の長女から悲痛な電話が飛び込

んできた。金子君が肋骨を七本折る重傷を負い、集中治療室に運ばれたところ

だという。

悪いことには翌5月3日の憲法記念日に金子君は、憲法を考える一千人規模

の市民集会で講演をすることになっていた。金子君は病床で、翌日の講演の代

役を私に依頼してほしいといっているという。私は何とか対応するから、安心

して療養するようにと応えた。

とはいえ、新幹線の切符が手に入るか不安だった。しかし、どうにか手配で

き、5月3日に私は軽井沢・東京間を往復することを実現した。

5月4日と5日は私の大阪市立大学時代の教え子である女性達4人が、私の

軽井沢の山荘に泊りがけで訪れてくれた。ストックホルム大学の学生達を受け

入れた時に、私を献身的に支えてくれ、それ以来の交流が続いている。懐かし

き時に思いを忍ぶと、彼女達は「Achieving Peace」つまり「平和の達成」と

英訳される「平成」の幕開けとともに卒業していることに気がついた。改元と

の不思議な巡り合わせを噛みしめながら、遠方より来たる教え子達との至福の

時を軽井沢で過ごした。



▽▽▽▽▽▽▽▽

 













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長崎県雲仙市「ナチュラルドレッシング」。国見町で特別栽培の野菜、果物か

らつくられた素材の美味しさを最大限に引き立たせるドレッシングです。

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■街角から畦道から


坂田啓子(佐賀県小城市)

これもスローライフ・・小城のおにぎり『おぎにり』復活ー?


「小城の町を楽しく使い倒そう」のミーティングで発見された2008年につくら

れた「小城流スローライフ」のプラン。埋もれてはもったいない。

10年以上前に市民の皆さんと時間をかけて練り上げたもの。総合計画のように

期間が決められてないよね?根底にあっていいよね?

コーディネーターの木藤亮太さん(日南油津商店街を再生)にグググッとすく

い上げていただき、みんなで、まずはこれ!の食材を持ち寄って『おぎにり』

を作ってみることに。

それは、10年前とはまた一味も二味も違うものがすっごく楽しい雰囲気の中で

出来上がったのでした。もちろん、小城のお米、小城の水、小城の梅、小城の

海苔、小城羊羹、佐賀牛、ムツゴロウ・・こどもびいるでご飯を炊いたり、ブ

ラックモンブラン風にしたり、※詳細は写真で。

2008年に大々的に取り組んだ小城スローライフ。こんな形でまた芽を!

「ゆっくり、ゆったり、こころゆたかに」が奥深く続いてるんですね!





















小牟田弘子(長崎県雲仙市) 発表会


4月に毎年行っていることがあります。「ピアノとクラリネットの発表会」の

お手伝いです。学生の頃にお世話になった2人の先生によって毎年開催され、

園児から高校生までの生徒たちが日ごろの練習の成果を披露します。初めて人

前で演奏する女の子、お母さんと一緒に演奏する男の子、最後の発表会となる

高校生の女の子…それぞれが素敵な演奏を披露しました。舞台裏で緊張しなが

ら出番を待つ生徒を見ると、自然に自分と重ね合わせます。

学生時代、演奏前の何ともいえない緊張感を今でも鮮明に覚えています。あま

りの緊張でお腹が痛くなったこと、失敗して悔しい思いもありましたが、達成

感の方が大きかったです。演奏を終えると、沢山の拍手と、ほっとした表情の

生徒たち。今年も素敵な発表会でした。来年の発表会も楽しみです。



人形寺祥弘(兵庫県淡路島) あわじ花へんろ・・あわじ花さじき


青い海と空と花の大パノラマ。春には菜の花、夏にはクレオメや三尺バーベナ、

秋にはサルビアやコスモスの花が咲き、明石海峡大橋から大阪湾まで見渡せる

広大な斜面を覆い尽くす。さまざまな草花が植えられた花壇、季節ごとに異な

る花が咲きます。

園内には、休憩の出来る仮設店舗や農産物の直売所も設置されています。



■まち・むらニュース


・島根県雲南市 トロッコ列車「奥出雲おろち号」


出雲市・雲南市・奥出雲町・飯南町の連携と協力で、圏域の一体的発展を目指

す「出雲の國・斐伊川サミット」の一環。レトロなトロッコ列車は、季節の風

を感じる絶景。沿線の名物、美味しいものが車内販売される。

運転日程:?11月24日までの金、土、日(夏休み、紅葉期間は平日も)

運転区間:JR木次線 木次駅?備後落合駅間一日一往復。一部出雲市駅からの

片道延長も実施。 切符購入:JRの主なみどりの窓口

問合せ:出雲の國・斐伊川サミット事務局 TEL0853-21-6612

http://www.hiikawa-summit.info/orochi/index.html



・東京都立川市 「まんパク」開催中


「まんパク」とは、満腹博覧会の略称。野外で楽しめるさまざまなメニューが

全国から集合する。会場内には100のテント、6000の客席が用意され、シート

敷きスペースやキッズエリアも。夜はビアガーデンにも様変わりする。

日程:?6月3日(月)10:30?21:00

会場:国営昭和記念公園みどりの文化ゾーン

入場券:平日500円、土日800円

問合せ:まんパク事務局 TEL03-5458-3057 http://manpaku.jp/



コラム<象さんの散歩>


食べ歩き雑記・・大阪寿司


大阪生まれの象さん。なのに「食い倒れの大阪」とは縁遠い。太平洋戦争で

小学生途中から大阪を離れたせいだろう。でも、きつねうどん、また大阪寿司

への執着心は人一倍強い。食べ歩きの話では、まず思い浮かぶ一章である。

東京での大阪寿司店が、つぎつぎ姿を消してゆく。残念の極みは、神楽坂の

『大〆』の閉店。ヨーロッパ調の雰囲気が面白かった。茶巾寿司、蒸し寿司の

のほか「にしき寿司」とか。美しいだけでなく、おいしさもすごい。

藤山愛一郎氏が絶賛したのを思い出す。日商会頭、外務大臣。私は、政治部

の駆け出し記者ながら藤山派担当。あるとき、生意気にも、事務所へお昼弁当

の差し入れを申し出た。仕入れていくと「オーイ、大〆だ」と大喜び。食通の

長老から最大級の誉め言葉があった。この話は『週刊朝日』にも書いた。

大阪も含め、まちがいなく全国一の店。撤退して2年近い。淋しい。

ほかに、赤坂見附に『有職』があり、デパートいくつかに売り場も。

いま、私がよく訪ねるのは、四谷三丁目『八竹』である。食べる席は狭く、

蒸し寿司のほかは、持ち帰りが多い。押しずし、太巻き、茶巾。どれも本場の

味だ。新宿御苑まで地下鉄一駅の距離で、店から御苑まで散歩、このお寿司を

お弁当にしてのお花見が、妻・宏子ともども至福の時間・・ <川島正英>



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 「奈良県十津川村」から・・

住民団体「十津川ハピネス協力隊」が“十津川村恋活・婚活イベント”を開き

ます。開催は10月ですが、募集締め切りは6月。詳しくはこちらから。↓

https://www.slowlife-japan.jp/wp-content/uploads/2019/09/1557814250_1.pdf

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> お茶ツーリズム


緑きらめく静岡市の茶園で、お茶摘みをし、お茶の飲み比べをし、珍しい茶ソ

ーダやすすり茶を味わう90分の「茶旅」を体験しました。「そふと研究室」と

いう会社が企画するオーダーメイドのお茶ツアー。時季・人数・時間・やりた

いことにあわせて、細やかにコーディネートしてくれます。終了後さらに体験

したのは、静岡名物のおでん。もちろん、ここでも焼酎のお茶割りでした。

http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=517



■編集室便り


▽「蛍の宿を守る会」へのお誘い・・をあらためて


瓦版の先週号<象さんの散歩>欄に、田んぼのオーナー制度「蛍の宿を守る

会」へどうぞ、というお誘いの便りを載せました。この会の代表をNPOス

ローライフ・ジャパン理事長の川島正英がつとめるようになったこと、この

田んぼがスローライフ・フォーラムを行った長野県飯山市にあること‥など

がそのきっかけです。この「蛍の宿を守る会」は“まちとむらの仲間が語り

あうスローライフの集い”でもあります。

今年度1回目の集いは6月8・9日の田植えです。詳しくは先週の<象さん

の散歩>を読んでいただき、また、下記サイトもご覧いただき、関心のある

方はぜひご参加ください。

※お問い合わせは、編集室・川島正英までどうぞ

飯山 蛍の宿をも守る会

https://iiyamahotaru.jp/



▽2019年度の会費をお願いします。 新会員も募集中。


スローライフ学会は、NPOスローライフ・ジャパンが運営している学会

  です。(学長・神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)

  スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、

  全国でスローライフまちづくりをすすめる同士とのつながりです。


  年会費5000円(自治体会員は50000円)。4月?3月。

  この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」などで交流したり。

  会費は下記の口座へお振り込みください。


【振込先】

  ゆうちょ銀行 振替口座 00190?4?595293 スローライフ学会

  三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会


詳しくはこちらをご覧ください。

  http://www.slowlife-japan.jp/modules/contents/index.php?content_id=3



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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。


岩手県遠野市

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奈良県吉野郡十津川村

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奈良県

http://www.pref.nara.jp/

雲仙市

https://www.city.unzen.nagasaki.jp/

飯山市 

http://www.city.iiyama.nagano.jp/

出雲市

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丹波篠山市

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日本テレネット株式会社

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シン・エナジー株式会社

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クオリティ株式会社

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アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

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株式会社サンクス・ツー

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