瓦版2019.6.18 第469号

わがNPOと学会にとって今日18日は大忙しの日。まず、理事会。これからの
企画、運営などを話し合う。そして「さんか・さろん」です。“東京シリーズ”
の初回・吉田俊実さん(東京工科大学教授)のお話。梅雨は願い下げに・・。

 

コラム<火曜日の鐘> 長谷川八重(NPOスローライフ掛川)

高齢ドライバーにも思いやりを

 

高齢ドライバーによる重大な交通事故のニュースが続いた。分別のある人生
の先輩方が起こす事故とは、にわかには信じがたい。また、走る凶器と化した
暴走車の映像と、ペダルひとつの踏み間違いが多くの人生を狂わせてしまうこ
とにいたたまれない気持ちになる。
今月になり高齢ドライバーの免許証自主返納率が上がっている。それを補う
家族などの助けや公共交通があれば良いが、現実には生活が困難な地域もある。
過疎化が進む中山間地をもつ掛川市。公共の乗り物は、ローカル鉄道のほか
13の路線バスと4地区でデマンド型乗合タクシーがある。マイカーの所有者に
とってバスに乗る習慣を作るのは大変だが、市では民間企業と地域住民の協力
を得て収支率15%維持を目標に、常に路線の見直しなど行っている。
私は介護予防の視点からも、できるだけ自立した生活を続けたいと努力する
高齢者の安全運転を応援したい。お年寄りが田舎道を軽トラックで走る風景も
牧歌的で好きだ。
私の店へマイカーで来店される高齢者も多い。駐車場から出る際には道まで
誘導するように心掛けている。時には走行する車に頭を下げて停車を促したり、
前進で帰れるよう運転代行をすることもある。些細なことだけどちょっとした
思いやりのある行動が高齢化社会には必要だと感じている。

 

学会コラム<緑と絆の木陰> 神野直彦(日本社会事業大学学長)

 

人間の関係性の回復

 

古代ギリシャの都市テーベが、次々に死者が出ていく未知の病に脅えた時、
人々にはその原因がわかっていた。それはコミュニティを崩壊させてしまった
ことにある。社会福祉に携わると、そんなギリシャ神話が頭をよぎっていく。
数年前に私が日本社会事業大学の学長に就任した時には、薬物依存やギャン
ブル依存が問われていた。ところが、すぐに「いじめ」が問題となり、スクー
ル・ソーシャル・ワーカーの養成が求められた。それもすぐに「児童虐待」へ
の対応に変わったかと思えば、今では「ひきこもり」が課題となっている。し
かし、こうした社会的病理現象の原因は、家族やコミュニティなどの人間の関
係性の崩壊にある。
スウェーデンやフィンランドなどの北欧諸国の社会福祉サービスを見ると、
二つの範疇に分かれている。一つは個人の身体的・精神的障害への支援サービ
スである。障碍者や高齢者への支援サービスが、これにあたる。もう一つは、
人間の関係性の機能障害への支援サービスである。つまり、家族やコミュニテ
ィという人間の関係性が機能障害を起こしている時に提供される支援サービス
である。
例えば児童虐待は家族の関係性が機能障害を起こしていると捉えられ、家族
ごとファミリー・リハビリセンターなどに入所して、家族機能の回復を図る。
ところが、日本ではこの発想はなく、児童虐待は「児童保護モデル」として、
もっぱら児童を隔離する対応となってしまう。
日本はOECD諸国で最も孤立度の高い国となっている。そのために社会的病理
現象や逸脱行動が溢れ出ている。そうだとすれば社会福祉サービスの提供も、
人間の関係性の回復に焦点を当てる必要がある。

 

▽▽▽▽▽▽▽▽

 

 

【逸村逸品】ひとこと紹介 ? http://www.facebook.com/slowlifej
兵庫県丹波篠山市「山椒味噌」。丹波篠山産の山椒と黒豆大豆味噌のドッキン
グ。えごま、砂糖、梅酒などを練りこみ、ご飯に生野菜に、大活躍の逸品です。
△△△△△△△△△△△

 

■街角から畦道から

 

今井 進(兵庫県丹波篠山市) 山辺にはささゆり

 

丹波篠山は、すっかり清々しい若葉の季節を迎えています。源氏ボタルが飛び
交い、山辺にはささゆりが一輪、二輪と咲き始めました。田んぼのあぜ道には、
薄紅色の野アザミの花が咲いています。
童謡に「夏は来ぬ」でしたか「卯の花が匂う垣根に、ホトトギス早も来鳴きて
・・・」とありましたが、そんなのんびりした風景が広がっています。
しかし、一方ではいよいよ黒豆の播種の時期を迎えました。これからが大変、
10月の枝豆、12月の実取り収穫に向かって施肥や草取り、消毒などあわただし
い毎日が続きます。農業は、毎年毎年が一年生・・ さぁー頑張ろう・・

 

■まち・むらニュース

 

奈良県川上村 土曜☆倶楽部 ホテル杉の湯星空観察宿泊プラン

 

吉野杉の森林に囲まれ澄みきった夜空の地で楽しむ、温泉と食事、星空観察が
セットになったプラン。双眼鏡と望遠鏡での星観察は、星のソムリエが案内し
てくれる。満天の星空を堪能した後は、温泉に浸かり心身ともに癒される。
開催:?12月まで月一回。食事終了後20時?
問合せ・申込み:ホテル杉の湯 TEL0746-52-0006
料金:大人15000円(小人9000円)?
http://yamatoji.nara-kankou.or.jp/04public/03hall/04south_area/kawakamimura/event/gk977rhiqc/

 

長野県辰野町 第71回信州辰野ほたる祭り

 

明治時代から知られるホタルの名所松尾峡。童謡公園で蛍の乱舞が観賞できる。
多い年には一夜で一万匹以上の蛍が舞うとか。辰野町ではゲンジボタルが町の
特別シンボルに定められており、期間中は土日を中心にさまざまなイベントも。
開催期間:?6月23日(日) 場所:ほたる童謡公園
ホタル保護育成協力金:500円(中学生以下無料)
主催・問合せ:辰野ほたる祭り実行委員会 TEL0266-41-0258
http://kankou.town.tatsuno.nagano.jp/hotaru-festival-71.html

 

コラム<象さんの散歩>

 

雑誌『SMART LIFE』

 

手術後の眼が落ち着くのを見計らったかのように一冊の雑誌が送られてきた。
『SMART LIFE』。わがNPO理事の瀧栄治郎さんから。瀧氏が日本
テレネットに「スマートライフ研究所」を設け、月尾嘉男先生を所長に迎え、
識者と対談を重ねて雑誌をつくり、情報化社会の道しるべに・・と発刊した。
瀧さんの思いは、通信情報技術で最先端を駆け、新しいビジョンやシステム
を提案していくこと。日刊ブログ新聞「ぶらっと」、シニア向け交流サイト
「スローネット」などジャーナリズム活動にも取り組んできた。
いままた「スマートライフ」を出した。A4版70頁の本。知識人6人の対談
で構成、トップに増田寛也、続いて神野直彦と並ぶ。とりたててスローライフ
と結びつけられてはいないが、月尾さんが、雑誌への瀧さんの思いを聞く中で
「スローライフの延長線、研究を背景に」と問いかけ、瀧さんが「ファスト、
スピードの重視が住民や地域にとってどうなのか」と答える場面がある。
高度経済成長社会と向き合い「ゆっくり ゆったり ゆたかに」と提唱した
「スローライフ」。それにしても「スマートライフ」はどう説明づけられるの
だろうか。「恙なく 心地よく 美しく」とでも・・ <川島正英>

 

================= PR =====
「奈良県十津川村」から・・
十津川村は日本で初めて源泉かけ流し宣言をした自治体。このほど源泉かけ流
し温泉15周年記念祭として、6月27日(木)?30日(日)公衆浴場をご利用の
方に「記念タオル」をプレゼントします。http://totsukawa.jugem.jp/?eid=1109
=======

 

コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 二つのお花見

 

雲仙市小浜で、いま「ジャカランダ」という青紫の花が見頃です。世界三大花
木のひとつ、アフリカから50年前に種が届き、温泉で地面の暖かい小浜で上手
く育ったようです。市の木「ヤマボウシ」も見頃。花のようにみえるのは葉の
一種ですが、奥雲仙の草原で真っ白に咲く様子は雲のようです。東京では経験
できない、温泉地ならでは、高原ならではの花見でした。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=521

 

■編集室便り

 

▽今日のさんか・さろんは『あらためて東京を考える』シリーズ第1弾。

・日 時:6月18日(火) 18時?20時
※18時からです。ご注意ください。
・タイトル:地域コミュニテイを作る小さな試み?八王子市「由木村」の場合
・講 師:吉田俊実さん(東京工科大学教授)
・内 容(吉田さんからのメッセージ)
?私の住んでいる多摩ニュータウンの一隅はかつての由木村の一部でも
あった。八王子市に編入合併される前は、7000人弱の酪農・農業、養蚕を
主としたのんびりした村だったが、合併翌年に打ち出された新住宅市街地
開発事業(いわゆる多摩ニュータウン開発)で大きく様変わりすることに
なる。変わったのは地形だけではない。土地とのつながりをまったくもた
ない「新住民」が大量に流れ込んで来た。私もその新住民の一人。旧村民
と新住民との接点をどう作ることができるのか。いま、新旧住民がつなが
りたくて動き出している。今回紹介するのはその小さな試みである。
・会 場:クオリティソフト株式会社東京本部・会議室マーキュリールーム
東京都千代田区麹町3-3-4 「KDX麹町ビル」6階
※麹町4丁目の交差点から見える「成城石井」の並びにあるビル。
有楽町線 麹町駅 1番出口より徒歩1分/半蔵門線
半蔵門駅2番出口より徒歩8分
http://www.qualitysoft.com/corporate/office#tokyo_office
・会 費:会員1000円、一般2000円(学生500円)
※どなたでも参加できます。
・申込み:メール TEL 03-5312-4141
・詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katsudou/index.php?page=detail&bid=380

 

▽2019年度の会費をお願いします。 新会員も募集中。

 

スローライフ学会は、NPOスローライフ・ジャパンが運営している学会
です。(学長・神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)
スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、
全国でスローライフまちづくりをすすめる同士とのつながりです。

 

年会費5000円(自治体会員は50000円)。4月?3月。
この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」などで交流したり。
会費は下記の口座へお振り込みください。

 

【振込先】
ゆうちょ銀行 振替口座 00190?4?595293 スローライフ学会
三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会

 

詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.slowlife-japan.jp/modules/contents/index.php?content_id=3

 

==== PR ====
クオリティソフトから・・・
【たまな商店】江戸時代の文献にも“熊野の蜂蜜が一番”と記されているほど
和歌山・熊野地方では、古くから野生のミツバチによる伝統的な養蜂が続けられ
ています。超希少な熊野はちみつはこちらです
>>> https://tamana-shop.jp/kumanohoney/
=======

 

■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

岩手県遠野市
http://www.city.tono.iwate.jp/
奈良県吉野郡十津川村
http://www.vill.totsukawa.lg.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html
奈良県
http://www.pref.nara.jp/
雲仙市
https://www.city.unzen.nagasaki.jp/
飯山市
http://www.city.iiyama.nagano.jp/
出雲市
http://www.city.izumo.shimane.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html
丹波篠山市
https://www.city.sasayama.hyogo.jp/
日本テレネット株式会社
http://www.nippon-tele.net/
シン・エナジー株式会社
https://www.symenergy.co.jp/
クオリティ株式会社
http://www.quality.co.jp/
アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
http://www.edi.ne.jp/
株式会社サンクス・ツー
http://www.thanks2.jp/

 

=======

 

最後までお読みくださって、ありがとうございました。
このメールマガジンへのご意見をお寄せください。

 

このメールは毎週火曜日の発行です。NPOスローライフ・ジャパンとの
ご縁を頼りにお送りしています。初めて受信される方も含めて、
お気軽にお付き合いください。

 

今後、このメールマガジンの送信が不要という場合、あるいはメール
アドレスの変更をご希望される場合もこちらへご連絡ください。

 

=======

 

Copyright(C) NPO法人スローライフ・ジャパン スローライフ学会

 

〒160-0002
東京都新宿区四谷坂町9?4 リカビル301
TEL 03-5312-4141  FAX 03-5312-4554
http://www.slowlife-japan.jp/