瓦版2013.4.30第156号

週刊スローライフ瓦版 (2013.4.30 第156号)
発行:NPOスローライフ・ジャパン
スローライフ学会
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若葉の季節。五月「さんか・さろん」は、ふさわしい爽やか企画で、島村菜津
さんにイタリアのまちづくりを語ってもらう(「編集室便り」「象さんの散歩」
参照、またHPで詳細に)・・来週の「瓦版」はGW休みとさせてください。
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コラム<火曜日の鐘> 川島英樹(せたがや文化財団)
~~~ 三つの劇場のこけら落とし
歌舞伎座、ミューザ川崎シンフォニーホール、大阪フェスティバルホール。
いずれも、まったくの新顔でなく、先代の立派な看板を背負って、この4月に
再登場した
このうち、ミューザはリニューアル。東日本大震災で天井が落ちてしまい、
2年をかけて、大きく手を入れた。フランチャイズの交響楽団が奏でる再生の
響きは沁み入るようだった。歌舞伎座は、充実させた設備を前と同じサイズで
まとめたのが、すばらしい。そして、本拠地を取り戻した演者たちの気合が尋
常でない。
フェスティバルホールは、イメージだけ残して、ずいぶん新しい仕様になっ
ていた。演目も、特に関わりのない外来のオペラ。しかし、ここに濃厚な復活
の空気があった。それは、観客の記憶に蓄積された歴史というほかないもの。
ため込まれた期待が、一気に放たれる開場の日は、いやおうなく特別な一日と
なる。
そんな特別を求め、ぼくは、また劇場に行く。そして、劇場なんかじゃない、
日常のまちに、そんな特別をつくりたいと思っている。
学会コラム<緑と絆の木陰>
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坪井ゆづる(朝日新聞東北復興取材センター長・仙台総局長)
エープリルフール、その後
前回(4月2日付)のこの欄に、エープリルフールに「仙台市が全国初のエ
スカレーター条例をつくり、左側に立つように決めた」という「うそ記事」を
載せた、と書いた。で、どうなったか。
まず1日朝から、約30本の電話とメールが仙台総局にあった。ほとんどが
「怒り」「不満」「批判」。「なぜ、こんな記事を載せたのか説明せよ」とい
う読者も5人いたので、すべてに電話した。「子どもに左側に立つように教え
てしまった」「金を取って虚報を読ませるのか」などと怒鳴られた。そのなか
に「左手の不自由な人への配慮に欠ける」という意見があったので、2日付の
朝刊に「批判が寄せられた」ことを紹介しつつ、「左手が不自由で、左側に立
ちづらい人への配慮に欠けたというご指摘は重く受け止めます」と書いた。
すると、こんどは「怒った人の何倍も笑ったはずだ」「職場でも大受けだっ
た」という電話やメールが続々と来た。「今まで新聞社に投書したことはない
が、応援していることを伝えたくて」というFAXや、「記事の署名の『本間
かな、有江奈以』も偽名なのね。やられたぁ」という手紙もいただいた。
そしていま、さまざまな読者の視線を実感しつつ、考えている。さて、来年
は、どんな「うそ記事」を書こうか、と。

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【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej
「鯛蒲鉾」といっても材料が鯛というわけではありません。おめでたい鯛を模
った大きな飾り蒲鉾、富山・高岡などでは結婚式やお祝い事に使われます。
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■街角から畦道から
「アースディ瀬戸内」開く 島根県立大学名誉教授 田嶋義介(山口県光市)
4月22日はアースディ。光市でも瀬戸内海国立公園内の虹が浜で、第7回アー
スディ瀬戸内が2021日に開かれ、自然食品や太陽光発電のモデル、砂浜での
カヌー体験などに子ども連れなど大勢の人でにぎわった。
目を引いたのが「風のステージ」となづけられたアメリカインディアンのスー
族など平原部族が用いた野営用のティピ(天幕)=写真。18本の丸太と竹を組
み合わせ、ロープで縛って固定する。高さ7m、舞台は約25㎡取れる。建てる
前に、大阪から器材を持ってきた山口晴康さん(52)が「セイジ」といわれる
ヨモギのような葉に火をつけ、煙で会場の敷地と10数人の協力者を清めた。
山口さんは「人は大地とともに生きてきた。火が出ないオール電化生活などそ
の文明の行き着いた先が原子力。アメリカインディアンに見習って、再び大地
との生活に戻ろう」と語る。「風のステージ」では、歌や演奏が催され、人々
をスローな気持ちにさせた。

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米粉のまち・胎内市から・・・
米粉のゆるキャラ「こめこちゃん」が、胎内市が誇る広大なチューリップ畑に
お出かけです。満開の胎内チューリップをご覧ください。
http://tainai-komeko.blogto.jp/archives/27181611.html
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■まち・むらニュース
・「都会と森をつなぐ・・・グリーン・フラッシュ・モブ」を銀座で
森大好き人間に参加を呼びかける。参加条件は、グリーンカラーを身につける
こと。ジャケットやパンツなど、バンダナやキャップ、バッグでも結構。
銀座4丁目を中心に銀座三越へウォーキングするが、当日参加者に飛騨高山の
森から運ばれる本物の枝葉を配る。これを持ってGreen Flash mobイベントに
参加、枝葉はイベント終了後 持帰る。ゴミを出さないよう に。
ウォーキングには、作務衣姿の稲本 正(オークヴィレッジ代表)らが枝葉を
持って森のアロマを香らせて歩く。銀座三越では毎年恒例の「グローバル・
グリーン・キャンペーン」を開催中で、Forest Notesをディスプレー。
<第1回>5月14日(火) 13:00~13:30
<第2回>5月26日(日) 14:00~14:30
場所:銀座三越正面1F/ライオン口に集合(東京都中央区銀座4-6-16)
問い合せ:稲本 正 ケータイTEL 080-5542-4525

・「イギリスの古歌~古楽器リュートの静かな響きと透明な歌声」を
軽井沢・京都・東京で
リュートは400年前のイギリスで愛された弦楽器、その世界的な奏者として活
躍する「つのだたかし」さんの演奏。みずみずしく清新な歌声でファンの多い
「冨山みずえ」さんのソプラノ。さわやかな5月にふさわしいメランコリーな
ひと時をお楽しみください。
<軽井沢>5月4日(土)19:00~、5日(日)14:30~「軽井沢コルネ」で。
<京 都>5月11日(土)18:30~「京都文化博物館 別館ホール」で。
<東 京>5月17日(金)19:00~
「かつしかシンフォニーヒルズ アイリスホール」で。
問い合わせ 「ダウランド アンド カンパニイ」電話042-390-6430
http://dowland.jp/Concertinformation2/05_tomiyama.html
コラム<象さんの散歩> すてきな本をありがとう⑤「スローシティ」
~~~
スローフードの権威、と書くといかめしいが、美人ノンフィクション作家の
島村菜津さんにお目にかかった。かなりおひさしぶりであり、近況の情報交換
だったが、それにぴたりの『スローシティ』(光文社新書)を頂戴した。
副題は~均質化に抗うイタリアの事例に学ぶ~。イタリアの小さな町を歩き、
スローライフなまちづくりのすばらしさを描く。アプリカーレ、ポジターノ、
アレッツオ、・・・まちの名称を覚えきれない。登場するイタリア人の名前は
なおさら。だが、取材は要点をやさしく、書きぶりはきっぱり、読みいい。
何より、論点が具体的で明快だ。「なりさがらないために町を大きくしない」
「空き家をなくし山村を過疎から救え」「スローな観光の見せ場は中山間地に」
「大型ショッピングセンターを撃退した町」などなど。底流には、画一性より
多様性、大型より適正規模、集中より分散、そして地方分権を大切に、という
きわめてスローライフな政治感覚があふれている。すばらしい。
「むら」を甦らせる。わがNPOの取り組みと同じ方向でないか。その場で
5月「さんか・さろん」にぜひ、と本のお礼もそこそこに。∨ 川島正英 ∧
コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 変わらない朝日館
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奈良県南部・川上村の旅館「朝日館」に泊まりました。古い建物のぎしぎしし
た階段や廊下、庭の椿とチューリップが活けられた床の間、遅い春の隙間風、
汲取りトイレ、人懐こい大きな犬、薪の臭いのするお風呂、かまどで炊いたご
飯、何重にも巻かれた玉子焼き、手作りの柚子羊羹。全てがいい時間を作って
くれます。1年ぶりの訪問で何も変わっていない、そのことがなによりでした。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=207
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「日光『食』の研究所」から・・・
5月3日(祝)「月山ビーフピア広場」(日光市日蔭・栗山ダム近く)で、「ビー
フピア栗山」が開れます。ヤシオツツジの開花に合わせてのバーベキュー大会。
事前申込みを。 http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-228.html
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■編集室便り
□5月「さんか・さろん」は、島村菜津さんに・・・

みなさんも先刻ご存知のノンフィクション作家。スローフード社会
を語って第一人者である。講演のテーマは、最近の著書そのままの

「スローシティ~均質化に抗うイタリアの事例に学ぶ~」

ということで、お願いしました。

○とき・・・5月21日(火)19時~21時
○会場・・・クオリティKK(千代田区麹町3丁目3 KDX麹町ビル6階)
地下鉄麹町駅の近く。
新宿通りに面して麹町4丁目交差点から半蔵門寄り徒歩1分。
「成城石井」のビル左隣り建物の6階。
○主催・・・スローライフ学会
○参加費・・会員1000円、一般2000円。(学生500円、講師の紹介者1000円)
○申込み・・NPOスローライフ・ジャパンへ。03-5312-4141
くわしくは
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=175
島村菜津さんの著書「スローシティ」は、光文社新書。さんか・さろんの
当日、お持ちいただけるそうです。
□平成25年度の会費をお願いします。新会員も募集中。
スローライフ学会はNPOスローライフ・ジャパンが運営する学会(学長・
神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)です。
スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、全国で
スローライフなまちづくりをすすめる皆さんとのつながりでもあります。

年会費5000円。会員は、この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」
などで交流したり。会費は下記の口座へお振り込みください。
【振込先】
ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会
三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会

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クオリティライフから・・・
4月からの新メニュー「たまなコース」が好評です。市場に出回らないレアな
厳選野菜を楽しんでいただき、さらにメイン料理にお魚も選べる豪華さです。
「たまな食堂」 http://qwebm.quality.co.jp/mail/u/l?p=xFpuI_poCDUZ
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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。
鹿児島県
http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html
岩手県遠野市
http://www.city.tono.iwate.jp/
日本テレネット株式会社
http://www.nippon-tele.net/
クオリティ株式会社
http://www.quality.co.jp/
アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
http://www.edi.ne.jp/
株式会社サンクス・ツー
http://www.thanks2.jp/
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最後までお読みくださって、ありがとうございました。
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東京都新宿区坂町21 リカビル301
TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554
http://www.slowlife-japan.jp/
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