瓦版2016.3.15 第302号


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            週刊スローライフ瓦版 (2016.3.15 第302号)


                                    発行:NPOスローライフ・ジャパン

スローライフ学会


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きょう15日の「さんか・さろん」は、わがNPO理事の瀧栄治郎氏の出番です。

厚労省が投げ出した「私のしごと館」で太陽光発電と野菜づくりへの取り組み、

京都の優雅で格式ある古川町商店街の再興、など話題性に富んだ試みを聞く。

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コラム<火曜日の鐘> 斉藤 睦(地域総合研究所所長)

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苦さを噛みしめる


“ほんの少しだけど”と東京郊外の友人からフキノトウが届いた。ちょっと

佃煮風にして、数日ご飯にのせてほろ苦さを味わっている。と同時に、被災地

が思われる。

仮設住宅に居住しているある老農夫の言葉。「土が耕せねぐなって、人間で

ねぐなったみたいだ」。生まれ育った地で、土と水と陽を頼りに農の営みを繰

り返してきた方々にとって、その土から切り離された日常は、人間から「人間」

を奪ってしまうことなのだろう。

しかも、自ら決断したわけでもなく、国と企業のリスク管理の怠慢とミスを

覆い隠す体質など二重三重の欺瞞で、ある日突然人間の暮らしを奪われ、さら

に5年もの間奪われ続けている方々がいる。

ふるさとのフキノトウを摘めない方々を思い、フキノトウが苦い。



学会コラム<緑と絆の木陰> 増田寛也(野村総合研究所顧問)



大震災から5年


  「高き住居は児孫の和楽 想へ惨禍の大津浪 此処より下に家を建てるな」

岩手県宮古市の重茂半島姉吉地区にある大津浪記念碑の碑文である。明治、

昭和と2度の三陸大津波に襲われ全滅に近い被害を受けた姉吉地区では、この

石碑を建立して後世への教えとした。幸い今回の津波では、教えを守り被害を

免れた。私も知事時代に急坂の途中の山腹にある石碑を見に行った想い出があ


る。

しかし、高台移転をした他の多くの地区はかなりの被害が生じた。かつての

惨劇の記憶が薄れると不便な高台を離れて低地に移ったり、新たな移住者が低

地に住みつくのである。巨大防潮堤、避難タワー、高台移転……。どれにも限


界がある。避難訓練は有効だが、時間が経つと参加者は段々少なくなる。

大震災から5年が過ぎた。5年間の検証は重要だが、今必要なことは、5年

の成果を誇ることでも遅れを非難することでもない。「忘却」「風化」にどう

立ち向かうか。これからが本当の闘いである。



 

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【逸村逸品】ひとこと紹介 ? http://www.facebook.com/slowlifej

長野県飯山市「内山和紙障子紙」。雪国飯山の楮だけが原料の極上の障子紙。

「雪ざらし」で生み出される白さときめ細やかさに350年の伝統が息づく。

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■街角から畦道から


  竹内 義昭 カズコさん(53)


先週に引き続いて、認知症患者の家族にとっての保護責任について。自宅介護

では排泄や食事の世話などでかなり消耗する。これに徘徊が加わると、24時間

監視が必要になる。介護する家族は心を休める暇もなくなる。


我が家では、たまたま私が会社を卒業して仕事をしなくなったので、妻と二人

三脚で、カズコさんの世話を続けることができた。理想を言えば、住み込みの

専任ヘルパーを雇えばしのげるだろうが、よほどの富豪で無い限り実現不可能

だろう。


結局最後は特養や有料老人ホームのお世話にならざるを得ない。毎日のように

施設に出向いて食事の介助をしているのは、無意識に責任放棄の償いをしてい

るのかもしれない。



■まち・むらニュース


・宮城県南三陸町 「極上!三陸ワカメ」収穫体験2016


全国でもトップクラスの高い品質の生産量を誇る南三陸町歌津の「ワカメ」。

その最盛期の極上のワカメの収穫を船に乗り実際に体験しする。採ったワカメ

を詰め放題で持ち帰りができる。

日時:?4月24日までの毎週日曜日、10時?約1時間30分

場所:南三陸沖 集合は伊里前福幸商店街(9:40)

参加費:大人3000円、小学生以下1500円(要事前予約)

問合せ:一般社団法人南三陸町観光協会TEL0226-47-2550

http://www.m-kankou.jp/program/14587.html/



・北海道函館市 北海道新幹線開業記念「つながるニッポン祭り」


いよいよ開業の北海道新幹線。「新幹線でつながるニッポン」をテーマに開く

イベントで、地元のグルメや伝統芸能のほか、全国のラーメングルメも集合、

新幹線でつながる地域の魅力の体験といえる。

日時:3月26日(土)10:00?20:00、27日(日)10:00?17:00

会場:JR函館駅前特設会場

問合せ:新幹線開業イベントプロジェクトチームTEL0138-21-3628

http://www.city.hakodate.hokkaido.jp/docs/2014112600070/



コラム<象さんの散歩> 暖冬です、春です


先週は、お雛さまを題材に春めくと書いたが、東京の天候は冬へやや揺れ戻

した。きょうは、信州・飯山の春を。飯山へは先月に続けて先週、訪ねた。

飯山市若者会議の企画した「若ショック・うちらが住みやすいまち座談」と

いうトーク・イベントを聞くために。このトークは、鷲森秀樹会長が司会役で、

2人ずつ3組の若者が炬燵に入って語り合う。客席側は40人ほど。“マイルド

ヤンキー”と呼ばれる地元志向・新保守層を採りあげた論議や市長選挙の模擬

立会い演説の趣向もあったが、やはり「ひと」「信頼」などを飾り気なく語り

合ったところがいい。「なかなか聞けない若者の話」と好評だった。

予想外がお天気。そもそも、このトーク・イベントは「こたつ談義」として

企画され、この日も司会者2人と語り手2人が炬燵に入り話し合ったのだが、

暖冬で場ちがい感あり。私も、先月、かまくらを楽しませてもらったときと同

じ寒さ対策で、厚いコートに、ホカロンまで。こちらも場ちがい感あり。

まさに暖冬異変。山はともかく、市内のほとんどの美しい雪景色は消えた。

先月のかまくらはもちろん跡形もない。平年10m、という積雪の通算がことし

3mで、とにかく飯山市の観測史上初めての暖冬なのは確からしい。

市の除雪費の節約などいい面も多いが、逆に、その除雪作業の業界、作業員

などの活気が失われ、地域経済に淋しさ漂う、とか・・ ∨ 川島正英 ∧



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「奈良県十津川村」から・・

吊り橋で知られる谷瀬集落は“ゆっくり”をテーマに村おこしをしています。

5月8日(日)は「第3回ゆっくり体験」としてお茶摘み体験です。摘んだ

新芽を即“釜炒り茶”にして持ち帰れます。詳細は追って・・。

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 真田の九度山

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大河ドラマ「真田丸」の舞台のひとつ、和歌山県九度山町へ行ってきました。

関ヶ原の戦いに負けた真田昌幸・幸村が、蟄居を命じられ、高野山近くのこの

地に14年間身を寄せたとのことです。ドラマご当地となると、来客を見込んで

動きが起きます。真田軍の赤い幟がずらり、各家に赤い提灯、花のプランター

にも真田の旗印“六文銭”。ブームにすがる小さな町の必死さを感じました。

http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=354



■編集室便り


◇きょうの「さんか・さろん」は

ユニークな現代風試みのスローライフ・・



わがNPOの瀧 栄治郎理事が登場。京都市に本社をもつ日本テレネ

ット会長であり、仕事は、最新鋭企業にあってむしろ大きく、強く、

速く、ファストに。世の流れに先がけてきたといえるが、でもスロー

ライフな試みをいくつか。それは、京おとこ・瀧のこころいきであろ

うか。




旧厚生労働省の壮大なお荷物であった「私のしごと館」。京都府

がひきとり、その活用を日本テレネットが受けもつことになった。

太陽光発電の高効率化をはかり、その発電を活かした植物工場に

トライ。新しい野菜を使った料理も考えていく。



<札幌市に日本パーソナルコンピューター博物館の設立>

日本のパーソナルコンピューター、マイクロコンピューターの多

くは原点を札幌に持つ。その収集、記録、調査などと取り組み、

博物館を設立することを札幌市に提言。事業化を引き受けた。



<京都市の古川町商店街の再興、活性化>

京都市でもっとも伝統的と謳われた古川町の老舗商店街が消えて

ゆく。その再興を頼まれ、近くの大学、また著名料理屋さんなど

にも協力を得ながら新しい”京あきない”に取り組んでいる。





●日 時: 2016年3月15日(火)19時?21時

●会 場: クオリティKK・会議室マーキュリールーム

(千代田区麹町3―3KDX麹町ビル6F・地下鉄麹町駅からすぐ)

http://www.quality.co.jp/company/map/map_tokyo.html

●参加費:会員1000円、一般2000円(学生500円)どなたでも参加できます。

●申込みはこちらへ。

メールTEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554


●詳しくはこちらから↓

http://www.slowlife-japan.jp/modules/katsudou/index.php?page=detail&bid=298



    ◇ 大石芳野写真展「福島 土と生きる・今」

 

2011年3月東日本大震災と、福島第一原子力発電所事故から、5年の歳月が

経ちました。戦争や災害で苦しむ人々の心の内面にフォーカスしシャッター

を切り続けてきたフォトジャーナリズムの第一人者である大野芳野さんの写

真展「福島土と生きる・今」が開催されます。写真集『福島 土と生きる』

(藤原書店)より18点と未公開作品2点の展示・販売も。


☆会期 2016年3月19日まで

(火)?(金)12時?19時。(土)12時?17時(日・月・祝 定休)

        入場無料

☆展示作品

写真集『福島 土と生きる』(藤原書店)より18点と未公開作品2点。

モノクローム、バライタ・プリント(大四つ切11×14インチ)

☆会場 コミュニケーションギャラリーふげん社

〒104-0045 東京都中央区築地1-8-4 築地ガーデンビル 2F

TEL:03-6264-3665 Mail:info@fugensha.jp


  お問い合わせ先:ふげん社 関根 info@fugensha.jp 03-6264-3665

詳しくはこちらへ http://fugensha.jp/



◇スローライフ・ジャパンへのメールを送るときのお願い。



このスローライフ瓦版は、メールマガジン専用のアドレスからお送りしてい

ますので、このメールに返信していただいても事務局には届きません。

スローライフ・ジャパン、スローライフ学会、この瓦版への投稿などは

こちらまでお願いします。↓



□スローライフ版・IT塾 ——————————————–


Q:ネットショッピングでクレジットカードの番号を悪用されて身に覚えがな

い請求が来る、というニュースを耳にすることがあります。何か注意しておけ

ばいいことはありますか。<編集室:篠原伊佐武>



A:私自身、自分が知らない利用履歴が計上されていた経験があります。警察

にも行き、サイバー犯罪担当の方とも話をしました。どこから漏れたか、と話

題にすると「あなたが使ったショッピングサイトに不正のアタックをかけられ

て流出した可能性もある」と聞きました。ネットショッピングでは安易にクレ

ジットカードを使わない方がいいかも知れませんね。



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クオリティライフから・・・

ネットショップ「たまな商店」をご覧になったことがありますか?残留農薬ゼ

ロの玄米、有機JAS認定エキストラバージンオリーブオイル、幻の果物。出来上

がるまでの物語とともに紹介されています。 http://tamana-shop.jp/

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。


鹿児島県

http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html

岩手県遠野市

http://www.city.tono.iwate.jp/

和歌山県紀の川市

http://www.city.kinokawa.lg.jp/

奈良県吉野郡十津川村

http://www.vill.totsukawa.lg.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html

日本テレネット 株式会社

http://www.nippon-tele.net/

クオリティ株式会社

http://www.quality.co.jp/

アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

http://www.edi.ne.jp/

株式会社サンクス・ツー

http://www.thanks2.jp/



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最後までお読みくださって、ありがとうございました。

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