瓦版2018.11.20 第440号

きょうは、悲しい便りです。「街角から畦道から」でお馴染みのカズコさんが
亡くなられました。カズコさんへの祈り、200回近く書いてくださった竹内義昭
さんへの励ましを‥という方はぜひメッセージを。詳しくは編集室便りで‥。
・・・・・・・

 

コラム<火曜日の鐘> 川島英樹(せたがや文化財団)

はばかりながら…

東京・下北沢で、農民カフェという店に行った。靴を脱ぐと、「おかえりな
さい」と言って迎えてくれる。テーブル、ソファー、こたつ…、古民家を改装
した店内は、田舎の家そのもの。農と食はまっすぐに繋がっているという考え
のもと、自ら素材を育てメニュー化しているそうだ。食べたものが、そのまま
体の一部になっていくような、力強いランチをいただいた。
ちょっと失礼して、トイレへ。中へ入ると「男女兼用のトイレです。紳士の
皆様、用を足す際にはお座りください」と書いてある。なるほど…。
考えてみれば、特別なことでもないのだが、これが意外なほど、新鮮な体験
だった。数十秒のスローなひととき。性的少数者への配慮から「学校にユニセ
ックスのトイレを」という話を思い出したりした。
昨日は、国連が定めた「世界トイレの日」だったそうだ。世界では、3人に
1人がトイレを使えないという現実があるという。スッキリできる場所がない
のは、誰だって辛い。個室にて、しばし他者のことを思う。これもまた、せめ
てもの紳士の嗜みであろうか。

 

学会コラム<緑と絆の木陰> 坪井ゆづる(朝日新聞論説委員)

 

あなたの街の議会は大丈夫ですか?

 

日本自治学会の総会で、11月初め、熊本市に行った。学会の企画委員長とし
て、県知事の招請やパネル討論、分科会のテーマ設定に携わっていた。
「来春の統一地方選で問われるもの」と題した討論会に、熊本の女性市議・
緒方夕佳さんを招いた。1年前、議場に乳児を連れて入ろうとして拒まれた彼
女は、ことし9月には質疑の際にノド飴をなめていて叱責された。「議会の品
位」を貶めたという理由で懲罰動議を受けたが、「咳き込んで質問を中断させ
ないためだった」と反論して謝罪せず、さらに出席停止処分まで受けていた。
彼女によれば、熊本市では公開の場での議員同士の議論はほとんどない。議
会運営は会派代表者たちが水面下で決める。議案の採決前に議会事務局が全議
員の賛否を確認するので、その後の議場での賛成・反対討論は完全に形骸化し
ている。議長は最大会派から1年交代で選出されるのが慣例。およそ「討論の
広場」という議会のあるべき姿からはほど遠いという。
さて、この熊本市議会の現状を、みなさんは笑えますか。地元の議会は、こ
れほど旧態依然ではないと自信を持って言い切れますか。
最後に、討論の中で納得した指摘をひとつ。「傍聴席という名称はおかしい。
なぜ、主権者が傍らにいるのか。市民席と改名し、議場での発言も認めよう」。
実際に、議場で住民が発言できる先進自治体があります。

 

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【逸村逸品】ひとこと紹介 ? http://www.facebook.com/slowlifej
北海道池田町「梅酒ブランデー仕込み」。十勝ワインが有名ですが、ブランデ
ーも逸品。道産の梅をその原種に漬け込み熟成、コクと香りが芳醇です。
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■街角から畦道から

 

竹内 義昭 カズコさん(188)

 

カズコさんが逝った。96歳の誕生日を5日後に控えた日の未明、施設から電話
で息を引き取ったことを知らされた。

 

異変は1週間ほど前から始まっていた。夜間に呼吸が4分間ほど止まったとの
連絡。翌朝に面会に行ってみると、無呼吸状態は改善していたが、食事はほと
んど受け付けず、水分も1日200cc程度しか取れていない、という。

 

このような状態になると、1両日で急変することもあるが、1か月近くももっ
たケースもある、との説明だった。ついに余命宣告だ。亡くなる10時間ほど前
の面会が最後になった。尿が出なくなったとのことで、いよいよかと覚悟した。

 

息絶えたカズコさんは穏やかに眠っているようだった。

 

<編集室から> 竹内義昭さんから、ご葬儀は親族だけで、という連絡を
いただきました。NPOスローライフ・ジャパン理事会、
と瓦版編集室からの供花をお届けしました。
ここの連載はあと一回で閉じさせていただきます。
ご冥福をお祈りしつつ。

 

■まち・むらニュース

 

・長野県飯山市 神戸の大イチョウ ライトアップ

 

高さ36m、樹齢500年超と伝えられる神戸(ごうど)の大イチョウが黄金色に
染まり、晩秋を彩っている。県の天然記念物指定のこのイチョウの葉が落ちる
と雪が降る、ともいわれる。季節の移り変わりを告げる大イチョウだ。
日時:11月23日(金・祝)?25日(日) 17時?22時
場所:飯山市瑞穂神戸地区(JR戸狩沢温泉駅)
問合せ:信越自然郷飯山駅観光案内所 TEL0269-62?7000
http://www.iiyama-ouendan.net/news/2018/11/5233.php

 

・北海道釧路市 イオマンテの火まつり

 

道内一を誇る阿寒湖のアイヌコタン(集落)で開かれる火まつり。かがり火を
囲んだ幻想的な雰囲気の中で、アイヌ民族の古式舞踊が繰り広げられる。国の
「重要無形民俗文化財」、「ユネスコ世界無形文化遺産」にも指定されている。
開催日時:?11月30日(金)21時?
場所:阿寒湖アイヌシアターイコロ(阿寒湖温泉)
入場料:1080円、小学生以下は無料
問合せ:阿寒アイヌ工芸協同組合 TEL0154-67-2727
https://www.akanainu.jp/iomante

 

コラム<象さんの散歩>

 

紅葉の季節も過ぎてゆく

 

晩秋。早く紅葉を楽しんでおかねば・・と、先週、妻・宏子と、二つ選んで
出かけた。もちろん、泊りがけの豪華版は望めない。近郊へ。
まず、飯能市郊外の宮沢湖へ。新しい紅葉の里を見つけられないかな、と。
「メッツアビレッジ」と呼ぶ遊園地を造成中。フィンランドの森をイメ―ジ、
やがてムーミンの公園を設ける、という話を、何かで読んでの旅だった。
11月9日のオープン。5日しか経っていない。一応の見学、という気分の人
たちであふれかえり、食堂、おみやげの館は超満員。奥武蔵遊歩道とか宮沢湖
の湖畔の道の紅葉は楽しめただけに、まずまず、というところ。
逆に、代表的、古典的、とかいうべきか、箱根の里へ。19日の日曜日。新宿
7時発、という超過激なスケジュール。しかも箱根、ポーラ、箱根ラリックの
三つの美術館を巡った。美術品は、それぞれ私には難解な作品展ではあったが、
洗練された庭、極まった紅葉の美しさ。初期の目的は十分に達した。
帰りの箱根湯本の街では、ちもとの湯もち、福住屋の珍味、二の岡ハムなど、
いつもの味を求めて。やはり“花より団子”・・・ <川島正英>

 

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「奈良県十津川村」から・・
KIRIDAS(キリダス)は山崎集落にあるカフェギャラリー。村の木で作られた家
具、木工品に囲まれて、マグカップたっぷりのコーヒーを。カフェは休日のみ。
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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 紀の川市と雲仙市

 

私が仕事をしている、両市の方々が仲良くなっています。スローライフ・フォ
ーラムで一緒になったのが始まり。その後、紀の川市から2回雲仙へ。そして
今回は雲仙市から紀の川市へ。オフィシャルでなく、自費で動くこの人たちは
凄い!とつくづく思います。原動力は「わがまちを良くしたい」という一念。
普通の視察以上の濃い交流、そんな素敵なシーンに同席できて嬉しい限りです。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=492

 

■編集室便り

 

▽「カズコさん」へ送る言葉を?

 

毎週、このコラムを読むのを楽しみにされていた方も多いと思います。
カズコさんに送る言葉、竹内さんへのメッセージを‥という方は、ぜひ
事務局にメールでお送りください。編集室でとりまとめます。

 

お預かりしたメッセージは、
スローライフ学会会員の小松崎いずみさんが製作している
「おくり鳩」にしたためます。

 

※「おくり鳩」は形状記憶の紙でできている折り鳩。
広げて、中に自筆でメッセージを書き、お届けするものです。
http://www.okuribato.jp/use.php

 

本来なら皆さんに直接書いていただくものですが、
今回は事務局が責任もって代筆、後日、コラム筆者・竹内義昭さんに
お届けいたします。

 

11月25日(日)までに、
ご住所・お名前(例:東京都新宿区在住・野口智子)
メッセージ(50文字以内)をメールにてお寄せください。

 

※この瓦版に返信するのではなく、
必ずこのメールアドレス宛にお送りください。
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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

岩手県遠野市
http://www.city.tono.iwate.jp/
和歌山県紀の川市
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奈良県
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雲仙市
https://www.city.unzen.nagasaki.jp/
飯山市
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出雲市
http://www.city.izumo.shimane.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html
日本テレネット株式会社
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クオリティ株式会社
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アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
http://www.edi.ne.jp/
株式会社サンクス・ツー
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