瓦版2021.6.15 第571号

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きょうはお二人の写真家からのご案内を「編集室便り」に載せています。もっ
と考えなくてはいけないことが、沢山あると気づきます。それはともかく、蒸
し暑い季節になりました。これからますますマスクがしんどくなりますね。
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コラム<火曜日の鐘>   吉田俊実(東京工科大学名誉教授)

教育現場の混迷

コロナ禍で多くの教育機関はリモート授業を余儀なくされた。本来、かなり
の準備が必要だが、緊急時なので、なんとか辻褄を合わせたというのが本音。
大学ですらそんな調子だから、小中学校での混乱は予想がつく。
大阪市立木川南小の久保敬校長が松井市長宛てに「端末の配備や通信環境の
整備が不十分なまま導入し現場を混乱させた」と批判する提言書を送付した。
よくぞ言ってくれたと思った関係者は多いはず。内容はリモートだけの話じゃ
ない。「グローバル経済を支える人材という『商品』を作り出す工場と化した」
教育を批判している。
消化不良の言葉を、文科省がどんどん教育現場に投げ入れているのも一因。
たとえば、「キー・コンピテンシー」。自律的に考え、問題解決に結びつける。
そのことを教育現場が忘れたことはないと思うけど、経済協力機構(OECD)が
言い出したこのコンピテンシーを全国学力テストで本当に測れるの?もっと自
律的に考え、疑問を持つべきだよね。

 

学会コラム<緑と絆の木陰>   中村桂子(JT生命誌研究館名誉館長)

体の中に380兆個のウイルス

毎日コロナウイルスの感染の話でそろそろウイルスとは縁のない生活をした
いと思っているところに、「私たちの体内にはいつも380兆個のウイルスがい
る」という研究結果が最近出されたと知ってびっくりしています。
常在菌はもう常識になっていますね。でも、これだって比較的新しい成果で
す。ちょっと前までは細菌のことを黴菌と呼んで、体にあってはいけない汚い
ものとしていましたのに、腸内細菌の役割は大変なもので、これが健康状態を
決めると言ってもよいということがわかってきました。その数も兆の単位で、
常在菌が持っている遺伝子の数は私たち自身が両親から受け継いだそれの300
倍はあると言われます。つまり、私、私と言ってみても、山ほどの細菌込みの
存在だということです。それが、380兆個のウイルス込みとなったわけです。
もっとも、ウイルスが何をしているかはまだ分かっていません。ウイルスには、
細菌に感染するもの(ファージと呼びます)もあり、それがかなり多いようで
すから、人間の体内は細菌とウイルスがやり合う場になっているということで
しょう。これから研究が進むのを待ちたいと思います。自然界とはこんなもの、
そう思う他ありません。
ウイルスとの戦いの勝利の証という言葉にはあまり意味がありそうもない。
そんな気がします。

 

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【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej
大阪府泉佐野市「ふきぴか」。抗菌防臭効果が半永久的に続くといわれる糸を
織り込んだキッチンタオル。様々な種類のかわいい刺繍が人気です。
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■街角から畦道から

「互産互消」のための商社を設立

佐藤雄一(合同会社 互産互生機構代表社員、静岡県掛川市)

私たちは、地方都市間を互産互消ネットワークを形成し、都市間の“もの”
と“人” の交流を拡大するとともに、地域経済を新しい次元で活性化するた
め、ローカルtoローカルの価値創造を担い、商流開発と商環境整備の機能を持
った地域商社を設立した。互いの地で産まれた豊かな食材による「地産地消」
を基軸としながら、緯度と気候、地勢や風土の違いから、互いのエリアにない
モノ・コトを消費し合い、生かし合う「互産互消」への道すじをつくり出して
いこうと考えた。
食のすべてが揃う地域など希少だ。組み合わせ、交流し、豊かな食生活が実
現できるならこれもまた素晴らしいことではないか。お互いのあるもの・ない
ものを認め合い、求め合い、活かし合う新たな地域間交流を「食=フードの交
換」を皮切りとし、互いの地域の魅力を通して人が行き交う「観光=ツーリズ
ムの交歓」、さらには互いの気候と風土で人が暮らし合う「生活=ライフスタ
イルの交 感」へとすすめていきたい。
※佐藤さんは本日の「さんか・さろん」の講師です。

淡路島にコウノトリ飛来
人形寺祥弘 (兵庫県淡路市)

昨年末、国の特別天然記念物のコウノトリが淡路島に飛来し、淡路市内の電
柱の上で巣作りをしているのが確認されました。電柱を所有する関西電力は巣
を護るために、この電柱に電力を通さず感電の心配のないようにしました。
4月に3羽が生まれましたが、残念なことに5月2日になって2羽が巣の中
で死んでいるのが見つかりました、残された1羽が元気に巣立つ日が近づいて
いるとのことです。
我が家から20キロほど離れていますが、3回見に行ってきました。淡路島に
住み着いてくれればと思うところです。
※添付の写真は人形寺さんが5月末に撮影

■まち・むらニュース

・奈良県曽爾村 森のキッズ夏のキャンプ

子どもの成長過程で有効といわれる自然体験は、昨年度よりの教育事業のひと
つ。思い切り自然と一体になっての森遊び、そして冒険的な活動もおこなう。
1班4人のグループで、男女1名ずつのリーダーがサポートする。
実施日:7月17日(土)~18日(日)
募集対象:幼稚園・保育園年長児   参加費:3000円
募集期間:6月20日まで 募集人数は16名(応募者多数の場合は抽選)
場所・主催・問合せ:国立曽爾青少年自然の家 TEL0745-96-2121
https://soni.niye.go.jp/cms/wp-content/uploads/2021/05/kidstirasi-1.pdf

・東京都港区 山王嘉祥祭~和菓子のまつり~

6月16日は「和菓子の日」。その由来は平安時代中期、元号が嘉祥と改められ
た時に、疫病退散を願って16個の菓子や餅を神前に供えたことから。日枝神社
の山王祭の行事のひとつとして、この日和菓子が神前に献じられる。
日時:6月16日(水) 13時~  場所:赤坂・日枝神社
http://www.tenkamatsuri.jp/wagashi/index.html

 

コラム<象さんの散歩>

オンラインで田植え・・

とにかく暑い。高い気温が続く。新聞、テレビは、コロナ禍の話にあふれ、
東京五輪は中止すべし、ワクチンをもっと早く、とか。うんざりの話題ばかり
だが、そんな中、楽しい催しがあった。13日夕の「オンライン田植え」・・。
長野県飯山市の「蛍の宿をまもる会」の試み。この会は、東京など各地から
有志が集い、田植え、草取り、稲刈りを楽しみ、夜は土地のご馳走を頂きつつ
地元の人々と語り合う。20年も続く。わがNPO・学会も友好関係に。飯山市
スローライフ・フォーラムを開いた、「さんか・さろん」交流もやった。
今年は、会の恒例の田植えは中止。でも、地元の助っ人がやってくれた。近
くの下高井農業高校から先生、生徒さん10人の応援もいただく。
「オンライン 田植え」は、まず、前日に決行された田植えの風景。部分的
に昔ながらの作業という演出も。そのほか、歴史を振り返ったり、思い出写真
を映したり。キャプテンの清水昭博・葉子夫妻はじめ20人ほどが参加。参謀役
の木村宏・北海道大学教授も遠くから。オンライン田植えを楽しんだ。
象さん。この欄で、また書きますが、ことし米寿です。だから「稲刈り」は
オンラインでなく、稲田で汗にまみれて、と願いつつ・・<川島正英>

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「奈良県十津川村」から・・
谷瀬集落では、サツマイモの植え付けが進んでいます。昨年、干し芋が好評だ
ったことから今年はイモ作りに力を入れています。斜面の小さな畑ですが、こ
のほど集落に増えた子供たちも植え付けを楽しく体験しました。
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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅>  母が転んだ

姉夫婦と同居している96歳の母です。昔と違って、ラインでその様子が随時わ
かります。先日姉から連絡、「おばあちゃんが仰向けにひっくり返って起き上
がれない」。とはいえ、姉も今、闘病中、母を起こす力がありません。結局、
孫やひ孫が連携して、母は起き上がったようです。骨も異常なし。早速、部屋
につかまり棒が立ったとのこと、うれしそうな母の写真が先ほど届きました。
https://noguchi-tomoko.com/post-7897/

 

■編集室便り

▽写真家の大石芳野さんからアピールが

大石さんの参加する「世界平和アピール七人委員会」から、「人権尊重を!
出入国管理政策の抜本的改革を求める」というアピールが編集部に届きました。
長文のため、冒頭のみご紹介します。

“法務省・出入国在留管理庁(入管庁)の人権侵害は、従来からさまざまに指
摘されてきた。入管庁は、難民申請者を母国への送還を免れるために難民申請
や在留延長申請を繰り返す不法滞在者だとし、彼らを施設に長期「収容」し、
母国へ強制送還する例が度々生じてきた。収容施設でほぼ毎年複数の死亡者が
出ているという事実は、日本の入管制度が収容者に過酷な状況を強いている証
拠と言わざるを得ない。”
※全文をご希望の方は、事務局まで一報ください。

 

▽「止まったままの時計-フクシマ10年-」写真展

コロナや五輪の話題ばかり、みんなの興味はワクチンへ――。フクシマのこと
をすっかり忘れていませんか?

そんな思いで開催の写真展だそうです。作品は昨年、第45回視点展で視点賞を
受賞した6枚組を含む、モノクロ全54点。現代写真研究所の講師・金井紀光さ
んとそのゼミ生5人の共同制作です。無料。

日時:6月17日(木)から6月23日(水)、10時から18時。
会場:アイデムフォトギャラリー「シリウス」(丸ノ内線・新宿御苑前すぐ)
https://www.photo-sirius.net/

▽スローライフ学会会員にどうぞ

スローライフ学会の会員になると、「スローライフ瓦版」に投稿できるほか、
「さんか・さろん」などの割引があります。どなたでも会員になれますので、
この機会にぜひお申し込みください。初めての方はこちらからどうぞ。

入会について

年会費は、5000円。(2021年4月~22年3月)
会員は「さんか・さろん」参加費一回1000円です。
ただし、3000円お支払いいただければ、何度でも参加できます。

何度もご参加予定の方は、5000円+3000円=8000円を、下記の口座へお振込み
ください。

それ以外は、一回ごとのお支払いに。途中入会でも、同様の金額となります。
なお、スローライフ学会員外の方の「さろん」参加は一回2000円、学生は無料
です。

※「さんか・さろん」9月までの予定はこちらから
https://www.slowlife-japan.jp/2021/04/05/%ef%bd%93-3/

【振込先】

ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会

※他金融機関からのお振込みの場合は
店名:〇一九(ゼロイチキュウ)店、預金種目:当座、
口座番号:0595293、スローライフ学会    まで。

 

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

奈良県吉野郡十津川村
https://www.vill.totsukawa.lg.jp/
奈良県
http://www.pref.nara.jp/
雲仙市
https://www.city.unzen.nagasaki.jp/
飯山市
http://www.city.iiyama.nagano.jp/
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