瓦版2010.8.10第16号

週刊スローライフ瓦版 (2010.8.10 第16号)
発行:NPOスローライフ・ジャパン
スローライフ学会
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このメールは毎週火曜日の発行です。NPOスローライフ
ジャパンと何かのご縁を頼りにお送りしております。
初めて受信される方も含めて、お気軽にお付き合いいただ
ければ幸いです。
コラム<火曜日の鐘> 丸岡 一直(社会福祉法人二ツ井ふくし会理事長)
~~~ いきものたちの逆襲
夏野菜の盛りに、ゆううつそうな顔。「いよいよ味が乗ってきて、よし、あ
しただ!と畑に行ってみたら、すっかりやられてしまって…」。畑のスイカが
収穫直前、タヌキに襲われたという農家の嘆きです。「うちはキミ」(北の野
ことばでトウモロコシのことです)「こっちはメロンだ」と、恨み節は尽きま
せん。秋に向かって、クマやサルにも警戒の目が向けられます。
市街地や農地開発で動物たちが奥へ奥へと追いやられる時代が、もう半世紀
にもなりますか。狭いニッポン、彼らもどん詰まりを悟って一転、逆襲に出た
のでしょう。人里との距離感が一気に縮まって、至るところでミスマッチが起
きています。住みかを奪ったつけが回って、人間世界がおびやかされる図です
ね。と思っていたら、「消えた100歳」の相次ぐニュース。人間性を無視し続
けてきた社会に対して、どこかで人間の逆襲も始まっているようです。
■街角から畦道から ————————————————–
鞆の浦の景観保全・続報 田嶋義介(島根県立大学名誉教授)
「瓦版」14号のこの欄で、福山市・鞆の浦の景観保全の近況をお伝えしまし
た。続報です。万葉集に歌われ、最近ではアニメ「崖の上のポニョ」の構想
が練られた瀬戸内の古い港町ですが、もう27年も埋め立て・架橋か景観保護
かで揺れています。でも、おかみさん連中がNPO「鞆まちづくり工房」を
設立、古民家再生などでにぎわいを取り戻しています。坂本竜馬の持ち船
「いろは丸」が紀州藩の大船と衝突、沈没。その賠償交渉をした家を再興、
「御舟宿いろは」が営業中。海岸通りは、瀬戸内の干物を焼いて売る小店が
いくつか、休日は観光客であふれます。埋め立て許可権を持つ広島県の45歳
の湯崎・新知事は、ドイツ・ロマンティック街道のような「瀬戸内 海の道
構想」を掲げ、スローな鞆の浦を壊すのはもったいない、と考え始めている、
と思わせます。ただ、福山市の方はまだあきらめてはいません。いろいろね
じれながら、世の中は進んでいくようです。
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学会コラム<緑と絆の木陰>
~~~~~
坪井ゆづる(朝日新聞編集委員・論説委員) 「忘れ物して、よかった」
うっかりした。出張先で、会社のパソコンを入れたバッグを置き忘れた。
7月末、別府市の繁華街から、大分空港行きバスに乗ったときだ。45分ほど
走って、空港に着いて気づいた。やってしまった。停留所のベンチの横に置い
たままだぁーーーっ。
商業ビルの目の前で、隣のカフェにはたくさんの客がいた。もう、だれかが
持ち去っただろう。次の目的地の大阪行きの最終便は飛んでしまうし、警察に
届けるとなると手間もかかるし。そんな暗澹たる気持ちでいたら、バス会社の
女性担当者が「次にそこを通るバスの運転手に確認させますよ」と言ってくれ
た。30分後には現場を通りかかるバスがあるという。
そこからは、祈る気持ちそのもの。ない、ある、ない、あれ、ない、あって
ほしい、ない、あってくれ・・・。そして、あった。助かった。バスの運転手
が持ってきてくれて、空港で手にしたときは感謝感激多謝深謝だった。
旅程の変更で仕事はきつくなった。だが、バス会社の親切さや、荷物が持ち
去られない街の雰囲気に、ほのぼのとした気持ちになれた。九州に、もう一泊
したぶんスローに過ごせたし、忘れ物をして良かった。そう思えた。
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「KDDI」から・・・
「シンポジウム2010 みんなのケータイサミット」を8月21日 (土) に開催。
子どもたちのケータイ事情について意見交換・情報共有するイベントです。
http://www.kddi.com/corporate/news_release/2010/0730b/besshi.html
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「たかおか屋」から・・・
「高岡スローライフ逸品研究会」でフリーペーパーを発行しちゃいました。
その名も「たかおかスローライフかわら版」。PDFファイルでも見れます。
http://www.takaokaya.jp/news/2010/08/06-151312.php
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■まち・むらニュース ————————————————
・松山市 絆をテーマに、ことばのちから2010「だから、ことば」大募集
正岡子規ゆかりの地から<あなたのことばでみんながつながる>をテーマに
家族とか恋人に贈りたい言葉、思い出の言葉、大好きな言葉などを公募中。
30字以内(外国語は12語以内)。9月21日まで。問い合わせは、松山市国際
文化振興課(TEL089-925-3002FAX089-932-5938)
・三重県 ことしで第9回の「日本環境経営大賞」を募集
環境経営の発展と環境文化の創造を掲げ、全国の企業(事業所)、NPO、
学校、病院などあらゆる組織体の取組みから、“さきがけとなるものや優
れた成果をあげたものを表彰する制度。環境経営、環境価値創造、CO2削減
の3部門から大賞、優秀賞を選ぶ。募集は10月15日(金曜)まで。
問い合わせ 三重県 地球温暖化対策室 電話 059-224-2368
詳しくは・・ http://www.pref.mie.jp/TOPICS/2010060386.htm
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コラム<象さんの散歩> 東京・地下鉄マナー②
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「優先席」に英訳がついている。都営地下鉄はCourtesy seat。東京メトロは
priority seat。後者は、ずばり優先とか上位とかの意味あいが強く、それに
比べれば、前者は、好意、親切、優遇といったニュアンスも感じられる。
どちらも、その席に腰かけた若者の心を動かすことばではなくなったようだ。
お父さんお母さんが、子どもに、席のありようを背景説明している場面も見か
けない。もはや直接話法で、女性専用車と同じ「弱者専用席」とか「若者・元
気者立ち入り禁止席」とかが必要とされるのか、とさえいいたくなる。
だが、法規制、ルールでは、スローライフから遠ざかる。やはり、譲り合い、
助け合いのマナーを醸成するしかないだろう。気長く・・。 ∧ 川島正英 ∧
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「日光『食』の研究所」から・・・
湯西川温泉の道の駅でしか食べられない“ダムカレーをご紹介します。
「ダムのカレー?どんな?」って、ご覧ください。↓
http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-34.html
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コラム やまさかのぼる <暦と季節と暮らしと>
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========== 今週は、お休みさせていただきます。 ==========
コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 買うより学ぶ商店街ウォーク
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栃木県足利市の中心商店街で、夕涼みがてらお店を巡り、物を買うのではなく
何かを学ぶ「逸品・夕涼みウォーク」がありました。果物屋さんで梨「幸水」
について学び、ワイン屋さんでは「ワインの発祥」について、帽子屋さんでは
「自分の顔型にあう帽子」について学ぶ。歩き訪ねるほどに賢くなる企画。さ
すが日本最古の学校「足利学校」を生んだまち、学べる商店街なのでした。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=62
■スローライフ便り
△「瓦版」編集室には、さまざまなメルマガ便りをいただきます。きょうは、
そのうちの三つを採り上げさせてもらった。
<一つは、今号の冒頭コラム「火曜日の鐘」の筆者・丸岡一直さんから。丸岡
さんのエッセイ、とくに風景、季節、暮らしなどの描写には、定評がある。
この便りも「原稿を送った」につけられた前書きなのだが、編集室一同、涼気
をもらって、うーん、と感激。断りなく、ここに・・という次第>
酷暑は人ごと思っていたら、北の野もついに暑くなりました。
きのうは県内各地で35度オーバーの猛暑日です。
きょうも。

まあしかし、夏は暑いのがいいです。
昔の夏は、もっと暑かったような気も。
でも、夕方からすーっとするところが違いますね。

拙宅はエアコンというものがありませんが、
七転八倒しながら、忍びよる「涼気」を待ちます。
これが、なんともいいようのない快感です。
おかげで、なんとかこの夏も乗り切れるでしょう。

原稿をお送りします。
<二つ目は、前号の「火曜日の鐘」についてのお便り。「山下茂さんの麦水の
コラムを読んで」と、千葉市在住のフリーライター・中村友子さんからです。
「ノンアルコールの不思議」と題してのユーモラスな異議申し立てです>
ニュースでも取りあげていたアルコール0%、カロリー0%のビールが売れ
ている。各社ビールメーカーが競い合っている商品開発ですが、だったら子供
が飲んでも大丈夫なのと言う指摘があるそうです。
なんでアルコール0%のビールなのか、そんなのお酒といえるのか、そこま
でして飲みたいのか。
お酒は体に悪い、でもやめられない。飲酒運転を起こして加害者になるのも
身の破滅。でも、これらは、モラルと自己管理の問題。それができないから、
ノンアルコールの登場なんでしょうか。
本来のビールのこくとうまみが泣いていないか。炭酸で割ったウイスキーよ
りも、ロックで飲む味わいのウイスキーの方が、お酒を楽しめるんじゃあない
のかなと思ってしまいます。
私は、お酒を飲みませんけど、ノンアルコールの勢いに、異議申し立ての一
票を投じます。
<三つ目は、前号の「瓦版」まち・むらニュースの「佐賀県立太良高校」の記
事について、お便りをいただく。社頭文吾さんから。社頭さんは、県の教育分
野でも要職にあった人で、現在は佐賀県統括本部副本部長・新型インフルエン
ザ対策総括監>
・・・太良高校は、町立の多良中学校との、連携型中高一貫校として位置づけ
られているのですが、、その存続が議論されていました。
一方で、昨今の教育課題である、不登校やいじめ被害、発達障害など学習の
課題がある生徒たちへの支援への対応などを視野に、3年前から具体的な検討
に入り、来年度からリスタートすることとなっているものです。
有明海学など地域の特徴を生かした教育内容など特徴を打ち出しております
が、私的には、今後が気になる学校です。
ちなみに、今夏公開されている「ソフトボーイ」の重要なシーンでもある、
有明海の沈み桟橋は、直ぐ近くにあります。
有明海は、「竹崎かに」がおいしい季節(夏はオス、冬はメス)になりまし
た。梅雨があけ、漁獲量も増えてきて、手ごろな値段で楽しんでいます。
△スローライフ学会の8月「さんか・さろん」は夏休み・・・。
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=95
△スローライフ学会へのお誘い
スローライフ学会はNPOスローライフ・ジャパンが運営する学会(学長・
神野直彦、会長・増田寛也)です。
楽しくスローライフについて多くの分野から学び語り合います。また、全国
でスローライフなまちづくりをすすめる皆さんとのつながりでもあります。
年会費5000円。会員は自動的にNPOのサポート会員となります。会員に
なっていただけれんば、この「瓦版」に記事を出したり、「さんか・さろん」
などで交流したりできます。「学会便り」や、各種ご案内もお届けします。
また、学会申し込みはこちらから↓
http://www.slowlife-japan.jp/modules/liaise/index.php?form_id=5
△この「スローライフ瓦版」に広告を出しませんか。
「瓦版」はスローライフに関心のある人、そして私たちのNPOとご縁のある
方へお送りしているメールマガジンです。
多彩なコラムや地域の情報を盛り込み、毎週火曜日の発信ですが、幸いにも好
評で会員さんも増えつつあります。広告協賛という形でご協力いただけると幸
いです。ご検討ください。
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=94
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■いつも応援していただき、ありがとうございます。
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http://www.nippon-tele.net/
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