瓦版2013.5.21第158号

週刊スローライフ瓦版 (2013.5.21 第158号)発行:NPOスローライフ・ジャパンスローライフ学会**********************************************************************★★★★★東京・渋谷の話題の最新鋭ビル「ヒカリエ」で、47都道府県から一人ずつ登場させたクラフト「NIPPONの47人」展が開催中。奈良県のテーブルに注目したい。川上村の工房「白い犬」の山本直美さん。昨年のわが学会の富山県高岡市での「スローライフ逸品大集合」にも出品されていた杉や桧材のリンゴが懐かしい。http://www.hikarie8.com/d47museum/2013/03/nippon47-2013-craft.shtml★★★★★コラム<火曜日の鐘> 斉藤 睦(地域総合研究所所長)~~~ 国が融けてゆく…? アベノミクス第三の矢に「世界に勝つ」というキーワードが登場しました。“登記はケイマン諸島、経営陣は香港在住、工場は中国とベトナムにあり、製品サポートはフィリピンとクロアチアのコールセンターが行う―ことが、当たり前のこの世界で、「勝つ国」っていったいどんなものなのか。英語が話せて、タフな交渉力があって、24時間働ける人材を供給する国? それとも法人税を低くし、多くの優秀企業立地を呼び込む方が、効率の良い勝ち方? ある評者が、いまこの国がやろうとしていることは、「日本の国富を各国の超富裕層の個人資産に移し替えるプロセス」なのであるといっていました。 市場という時々刻々の「通信簿」が政策の良し悪しを決める事態は、まさにそうですね。グローバル化とは勝ち負けどころか、国が融けてゆく時代なのか…と、考える今日この頃です。学会コラム<緑と絆の木陰> ~~~~~ 増田 寬也(野村総合研究所顧問)人口減少時代の希望 先日発表された2040年の地域別人口推計を見て、あらためてわが国の厳しい将来の姿が浮かんでくる。東京を含む全ての都道府県で人口が減り、全体で20%の減少、秋田県では35%も減少する。東京でも都下の都市だけでなく足立区や葛飾区など23区でも人口が20%減少する区がある。また、高齢化も進むが、高齢者の実数では、地方部はおおむね横ばい、東京などの大都市では激増する。東京では、医療や介護のニーズに対して全く対応できないことが予想される。このように、これまで高齢化問題には地方が苦しんでいたが、これからは東京が深刻に苦しむ時代を迎える。 人口増が善とされ、社会を支えるシステムの大前提となっている時代は終った。「東京機関車論」のように高度成長期の拡大、膨張志向、地方は東京の後姿を追いながら大企業の工場誘致を競う発想は通用しなくなった。国家の「成熟期」には「成長期」とは異なる価値を大事にしたいと思う。経済成長のため犠牲となった価値に敢えてこだわりたい。 「画一性から多様性へ」は単なるスローガンではない。多様な価値を認め合うことから人口減少時代の希望が見えてくる。 ▽▽▽▽▽▽▽▽【逸村逸品】ひとこと紹介~http://www.facebook.com/slowlifej栃木県那須町の「おいしい那須暦」。農産物、観光情報が描かれた町民手作りで毎年発行されています。昨年の「スローライフ逸品大集合」で入賞した名作。△△△△△△△△△△△■街角から畦道から「道草」あれこれ 社頭文吾(佐賀市在住) 今、邦画が面白い。上映中では「県庁おもてなし課」と「図書館戦争」、ともに原作は高知県出身の有川浩さん。(ちなみに「図書館戦争」では、佐賀県内での撮影もありました。)就中「県庁…」は、自分の立ち位置に照らしながら、「あるある!」「えっそこまで?」と頭の中でつぶやき、また高知県と佐賀県の観光資源比較をシミュレーションしながら。2組のラブストリーも絡めてあって、結構楽しめた。有川作品で次にぜひ映画化してほしいのは「植物図鑑」。毎日、愛犬の散歩をする多布施川河畔の楽しみは、道端の草。春先はヨメナ、ノビル、タンポポ、土筆…食べられる野草探し、そんなことを続けているうちに次第に「道草」の名前が気になりだし、スマホで花や葉の形や色、見た季節とかの情報でネット検索、それこそ道草をしてしまう羽目になる。(「道草を食う」のは馬も人も同じってことか。)最後は、FBで写真をアップして情報をもらうこともしばしば。名前がわかった時のすっきり感も、楽しみのひとつ。横道にそれたが、映画化を、この多布施川を舞台にやってくれないかなと思うこのごろ。そろそろ、クズの若芽の季節…。==== PR ====米粉のまち・胎内市から・・・新潟市内に胎内市の米粉パンのパン粉を使った「串カツ屋」さんと「タレかつ丼専門店」がオープンしました。さすが、お米にこだわる新潟です。http://tainai-komeko.blogto.jp/archives/28093945.html=======■まち・むらニュース・熱海市 「全国商店街おかみさん交流サミットin熱海」が来月に地域再生は商店街のおかみさんの“勇気・やる気・元気”で・・と、全国からおかみさんが熱海に集まる。このサミットは今年で第21回目、長年続くおかみさんのパワーが交流を支えています。おかみさんでなくとも参加できます。 6月5日(水)14時開会~19時30分閉会 熱海後楽園ホテル(熱海市和田浜南町10-1)で。参加登録料18000円 第1部 基調講演「食を通じて、熱海の街おこしを」 ワインソムリエ 田崎真也氏“食を愉しむ パネルディスカッション“Atami de ReBorn 新生熱海 第2部 交流パーティー 全国おかみさん会大賞表彰など問い合わせ/熱海事務局℡0557-81-5141 さいたま事務局℡048-643-1234・東京都 日本生産性本部の「春の労使交渉」についての主張生産性新聞「主張」は、4月25日号で「春の労使交渉 多様な労働力の参画と質の向上に向けて」と題して次のように論じている。2013年春の労使交渉は、昨年と同様に、賃上げよりも一時金が焦点となる展開を見せた。自動車や電機等の大手企業の交渉では、一時金の満額回答が相次ぐなど、上げ潮ムードもあったが、一方の基本賃金については「賃金体系維持」や定昇分確保という結果が大勢を占めている。その背景には「アベノミクス」の効果もあって、円高是正や株価上昇で輸出産業を中心に業績の改善が進んだことが大きい。ただ個別企業の格差も広がっており一様ではないことにも注意する必要がある。(続き)http://www.jpc-net.jp/paper/shucho20130425.pdfコラム<象さんの散歩> 『県庁おもてなし課』を読んだ、観た ~~~ シビック文学とでも呼ぼうかな、と思いつゝ、作家「有川 浩」に注目していたが、作品を読む機会もなく、その原作の映画を観ることもなかった。だが、映画『県庁おもてなし課』を先週に観た。先がけて大急ぎ小説も読んだ。 有川浩女史は、現実に高知県「観光特使」。また高知県庁に「おもてなし課」は実在する。同名の小説を著わした。あとはフィクション。でも、かつて県の動物園への「パンダ誘致」企画があったとか、まるごと「県レジャーランド化」構想が進む、などは現実と政策の交錯する要素もあって面白い。楽しい。 舞台の高知県は、ないないづくし。「けんど、光はある」。わが学会が手伝っている奈良県南部の「むらづくり」地域と同じ自然状況。観光政策でうなずかせる点も多い。二つの恋物語の描写も、ほのかで、さわやかで・・。 原作と映画が大きく違う場面は、恋人二人の最初の出会い、また観光特使がおもてなし課の青年職員を紹介する舞台が、新聞対談からテレビ番組に変わった、など。評判どおり出来栄えのいい小説と映画化であった。∨ 川島正英 ∧コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> ビスカリア~~~この時期咲くピンク色のふわっとした草花、この花が大好きです。茎が弱くて姿が乱れがち、それだけに風情があります。“気をつけ”で整列しているような生花店の花よりも、あっちこっちに暴れている花の方が活けがいもあるというもの。姉が毎年種を蒔き、その苗を分けてもらい私も育てる。花好きの両親から受け継いだ、花好き姉妹の花作業。「今年も満開よ」と電話しなきゃ。http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=209==== PR ====「日光『食』の研究所」から・・・日光杉並木街道は、総延長37キロにも及ぶ、日本が世界に誇る並木道。国の特別史跡・特別天然記念物の二重指定を受けた貴重な文化遺産です。http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-231.html=======■編集室便り □今日の「さんか・さろん」は、島村菜津さんです。 みなさんも先刻ご存知のノンフィクション作家。スローフード社会 を語って第一人者である。講演のテーマは、最近の著書そのままの 「スローシティ~均質化に抗うイタリアの事例に学ぶ~」 ということで、お願いしました。 ○とき・・・5月21日(火)19時~21時 ○会場・・・クオリティKK(千代田区麹町3丁目3 KDX麹町ビル6階) 地下鉄麹町駅の近く。 新宿通りに面して麹町4丁目交差点から半蔵門寄り徒歩1分。 「成城石井」のビル左隣り建物の6階。 ○主催・・・スローライフ学会 ○参加費・・会員1000円、一般2000円。(学生500円、講師の紹介者1000円) ○申込み・・NPOスローライフ・ジャパンへ。03-5312-4141 もしくは、090-7433-1741(野口)へ。 くわしくは http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=175 □先週の「瓦版」での誤りについてお詫び 「瓦版」157号 の学会コラム「緑と絆の木陰-象さんの散歩」の原稿で、 一文字間違えて送ってしまいました。神野直彦先生と読者のみなさんに ご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。 □平成25年度の会費をお願いします。新会員も募集中。 スローライフ学会はNPOスローライフ・ジャパンが運営する学会(学長・ 神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)です。 スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、全国で スローライフなまちづくりをすすめる皆さんとのつながりでもあります。 年会費5000円。会員は、この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」 などで交流したり。会費は下記の口座へお振り込みください。 【振込先】 ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会 三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会 ==== PR ====クオリティライフから・・・野菜の皮やヘタや種などを煮出した“おだし”は「ベジブロス」と呼ばれています。これをたっぷり使った限定メニュー「野菜だしと豆乳の具だくさんスープパスタ」たまな食堂でお試しを。 http://nfs.tamana-shokudo.jp/?p=3974=======■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。鹿児島県 http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html岩手県遠野市 http://www.city.tono.iwate.jp/日本テレネット株式会社 http://www.nippon-tele.net/クオリティ株式会社 http://www.quality.co.jp/アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社 http://www.edi.ne.jp/株式会社サンクス・ツー http://www.thanks2.jp/=======最後までお読みくださって、ありがとうございました。このメールマガジン、あるいは当団体へのご意見、ご質問はこちらへこのメールは毎週火曜日の発行です。NPOスローライフ・ジャパンとのご縁を頼りにお送りしています。初めて受信される方も含めて、お気軽にお付き合いください。今後、このメールマガジンの送信が不要という場合、あるいはメールアドレスの変更をご希望される場合もこちらへご連絡ください。この「週刊スローライフ瓦版」、バックナンバーをアップしています。まだご覧になっていない方、こちらからご覧ください。http://www.slowlife-japan.jp/modules/mailmagazine/details.php?blog_id=2=======Copyright(C) NPO法人スローライフ・ジャパン スローライフ学会〒160-0002東京都新宿区坂町21 リカビル301TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554 http://www.slowlife-japan.jp/——————————————————————————–“