瓦版2013.7.23第167号

週刊スローライフ瓦版 (2013.7.23 第167号)発行:NPOスローライフ・ジャパンスローライフ学会**********************************************************************★★★★★参院選挙が終わって、かきたてられるような熱風は消えました。全国的に梅雨明けとなってじめじめした暑さも去ったようです。いよいよ、夏本番。会員のみなさんの夏だよりを「街角から畦道から」へ、どんどんお寄せください。★★★★★コラム<火曜日の鐘> 長谷川八重(NPOスローライフ掛川) ~~~ 「茶草場農法」が 世界農業遺産に・・ この夏、静岡県から二つの世界遺産が生まれました。ひとつはご存知富士山が世界文化遺産に。もうひとつはわが掛川市を含む4市1町の『茶草場農法』が世界農業遺産になりました。 こちらは国連食糧農業機関(FAO)が次世代に継承すべき重要な伝統的農業や景観、生物多様性をシステムとして認定するもので、国内での認定は5ヶ所目なのです。 「茶草場(ちゃぐさば)農法」とは、茶畑に混在するススキやササを「草地」として維持管理し活用する農法です。秋から冬にかけて刈取った草を乾燥させ茶の畝に敷くことによって、地温の調整や土壌水分の保持、雑草の抑制、狭い斜面での土壌や肥料の流失防止、有機物の供給等の効果により高品質な緑茶が作られています。 1880年代には国土の30%もの面積が「草地」として利用されていたようです。農業や人々の生活が近代化すると里山の資源は使われず放置され、バランスのとれた草地をすみかとしていた多くの動植物が絶滅に瀕しています。 今回認定された農地には300種以上の草花が確認されており、うち絶滅危惧種9種が確認されるなど、生物多様性が保たれています。掛川市では今回の認定によって伝統的農業の価値が見直されようとしています。 静岡の茶草場農法ホームページ http://kakegawa-kankou.com/chagusaba/index.html学会コラム<緑と絆の木陰> 中村桂子(JT生命誌研究館館長) ガスコンロがなおって拍手 私は技能をもつ人が大好き、それだけで尊敬します。先日、我が家のガスコンロの点火の具合が悪くなりました。最近のガスコンロは自動点火で便利ですし、安全性にも配慮があってすばらしいのですが、それゆえにうまく働かないのでマッチで点火しましょうと思ってもそれができません。非常用のコンロで凌ぎながら修理を頼みました。来てくれた若者が、普通とちょっと違う故障ですねと言うので心配しましたが、自動車から別の道具を持ってきてていねいに調べ、直してくれました。ポッと火がついた時は、すごい!と拍手です。数日後、修理はいかがでしたかと質問が来ましたので、ハガキに花マルをつけて返しました。 そのような尊敬の気持から、厚労省の「卓越した技能者の表彰制度(現代の名工)」の委員を引き受けています。今年も鋼板の厚みの1マイクロメートルの違いがわかるなど、さまざまな方々の技能の説明を見てびっくりしたり楽しんだりしました。決定と表彰は秋ですが、このようなすばらしい技能、もちろんその技能をもつ人を大切にしたいとしみじみ思います。スローという中には、このような、人間の中にある深さも含んでいると思いながら。 ▽▽▽▽▽▽▽▽ 【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej奈良県十津川村「ゆべし」。柚子の実をくりぬき味噌などを詰め、寒風にさらして冬場に作られます。夏の塩分補給になり、冷酒のあてにも実においしい。△△△△△△△△△△△■街角から畦道から 「パリ祭」はおなじみの地を一巡 丸山薫(パリ祭広報 東京都新宿区) 21日、「パリ祭」の地方公演が、広島県瀬戸田で終了しました。13、14日の東京NHKホールでの第51回公演後、小田原、名古屋、神戸、岡山、ツァーの最後が瀬戸田です。ここは24年目のパリ祭でした。会場はベル・カントホール。瀬戸内しまなみ海道の建設が本格化した1970年代に、地域活性化事業の一環として構想に上り、1986年に開場したホールです。ベル・カントとは「よく響く歌声」の意味をもちます。亡き石井好子さんがホールとその周辺の環境にほれ込んで、ツァーの最後は毎年この地で行われてきました。終演後の夕刻、浜辺で飲むビールとワインの美味しさは格別です。今年は、そのほか、金沢でも特別に25日にも開かれることに・・。 ==== PR ====米粉のまち・胎内市から・・・米粉のまち胎内のビックイベント「米粉フェスタinたいない」が、今年も10月26日(土)・27日(日)に開催されます。このほど内容が決定しました。http://tainai-komeko.blogto.jp/archives/30634554.html=======■まち・むらニュース・大阪府 「天神祭」~火と水の祭礼水都・大阪の夏を盛り上げる天神祭は、日本三大祭りのひとつ、一千余年の伝統をもつ日本屈指の祭りである。24日宵宮の朝、「鉾流(ほこながし)」で幕を開ける。最大の見どころは「舟渡御(ふなとぎょ)」。100隻を超える船団が太鼓や鉦の音を響かせ、独特の手拍子「大阪締め」をくりかえしながら川面を行き交う様は圧巻。フィナーレは奉納花火が打上られる。 開催日:24日(水)~25日(木) 場所:大阪市中央区、天満宮~天満橋 詳細:http://www.tenjinsan.com/tjm.html(天神祭) ・北海道 「江差姥神大神宮渡御祭」 約370年前の蝦夷地で随一の繁栄を今に伝える北海道で最古といわれるお祭り。その年のニシン漁を終え景気にわきかえる夏の江差で、豊漁に感謝をこめて行われる。豪華な13台の山車(ヤマ)行列が流暢な祇園囃子の調べで練り歩く。はるか遠い江差のニシン景気を現代に伝える祭りとして「北海道遺産」にも選定されている。 期間:8月9日(金)~11日(日) 場所:檜山郡江差町・姥神大神宮と町内中心地 詳細:http://www.hokkaido-esashi.jp/ubagami/index.htm 姥神大神宮祭典協賛実行委員会(0139)52-4815コラム<象さんの散歩> 参院選挙、逆戻りがこわい~~~ 参院選挙が終わった。投票率は、史上3番目に低い52.61%。自民党が衆院と同様に過半数を制した。新聞のトップ見出しの多くは「ねじれ解消」を掲げ、テレビも含めて、それを評価する論調が大勢を占めた。これはこわい。 二院制の国会は、チェック機能で政治をただす。戦後すぐの緑風会まで持ち出さずとも、現行の参院にもその役割は期待される。「決められない政治」をなくす、というので衆院と同質の政治集団をつくるのは空しい。ねじれ、にはマイナス・イメージがつきまとう。その解消を最優先に、それを争点に仕立てあげたのは安倍政権の作戦勝ちであり、新聞・テレビのうかつさであった。 争点は、「ねじれ」を解消すべきかどうか、ではない。「逆もどし」は是か否か、にあった。三つ上げたい。第一に、アベノミクス。高度成長期と同じ感覚の経済成長でも、長年のデフレと生活の下り坂に疲れた国民の気持ちにアピール、戦いを有利に進めた。だが、バブル経済と失われた20年に戻さない保証はあるか。「大きく、強く、速く速く」のいつか来た道がこわい。 第二に憲法。第9条「戦争の放棄」改正という争点も見え隠れした。歴史上初めて国が破れる惨禍の中でこそ生まれた不戦の誓い。世界のどの国も宣言していない、として流れを戻すのは本末転倒というほかない。第三。原発の再稼動。なお続く疎開生活、徹底しない除染、空白のままの廃炉後処理過程・・。 なしくずしの逆戻りと夢を再びの時代錯誤がこわい。 ∨ 川島正英 ∧コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 『舞姫』~~~高校時代のクラス会がありました。場所は敷地内に森鴎外が『舞姫』を書いた屋敷が残る上野・池之端の宿。それならばと近くの「森鴎外記念館」を訪ねました。作品のモデルで、ドイツから鴎外を追ってきた女性のその後が知りたかったからです。結局わからずじまいでしたが、懐かしい仲間の宴に浅草の“振袖さん”の踊りが飛び入りし、舞姫の夜らしいひとときとなりました。http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=218==== PR ====「日光『食』の研究所」から・・・サツマイモの水羊羹、あんこ玉、山椒シフォンケーキ。いずれも日光・足尾のおいしいスイーツです。先日の『食談』で味わいました。http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-244.html=======■編集室便り □「さんか・さろん」奈良シリーズ<奈良の魅力・「むら」の魅力> その第二回は・・・ 8月20日(火)19時~(2時間程度) 「地球の水・日本の水・奈良の水」 講師:尾田栄章氏(NPO法人渋谷川ルネッサンス代表) 奈良県のご出身。元建設省河川局長。第3回世界水フォーラムの 事務局長をボランティアで務める。主な著書に『セーヌに浮かぶ パリ』(東京図書出版会)『みちのくに徹する』(山海堂)など。 雑誌『河川』に「“記紀と続記”の時代を“水”で読み解く」を シリーズで連載中。 また「国連事務総長:水と衛生に関する諮問委員会」委員を務め、 国際的なネットワークを通じて世界の水問題に取り組む。さらに 原発事故の対応に追われる福島県広野町役場の“任期付き職員 に志願して活躍中。 セミナーでは、もともとのご専門の水・川について、奈良の “むら”に引き寄せながら、お話いただきます。・会場 東京・日本橋(三越デパート前)の「奈良まほろば館」で。・参加者 スローライフ学会会員に一般参加も加え 60人・主催 奈良県・NPOスローライフ・ジャパン・資料代など 1000円 ・詳しくはこちらで http://www.slowlife-japan.jp/modules/katudou/details.php?blog_id=182 □「スローライフ・フォーラムin奈良」お知らせ : point⑧ 「平維盛の大祭」打上花火 ——————————————— 11月23・24日。フォーラム会場:奈良県川上村。 主催:南部地域産業復興推進大会開催協議会。 ——————————————— この「フォーラム」お知らせで採りあげてきた“point”は7回を数えた。11月まで続く長丁場だが、きょうは番外的に楽しいページとしたい。実は、16日の奈良まほろば館での「さんか・さろん」で、野迫川村の詩情・慕情についての角谷喜一郎村長の話に野迫川村「平維盛の大祭」の打上げ花火が登場、それが間近に開催、とあって盛りあがったからである。 「天空のくに」と呼ばれる野迫川村には平清盛の孫、維盛が最期を迎え たという伝説が残っている。当日は平家の赤旗がはためく中、御霊祭が 施行され、大餅まきやコンサートが行われる。 締めくくりは、野迫川夜叉太鼓の中、3000発の花火が山中深い山々に こだまして、天空いっぱいにひろがる。 開催日時:7月27日(土) 16:30~20:30 (雨天決行) 開催場所:平維盛歴史の里 主催:野迫川村商工振興会、平維盛の大祭実行委員会 問合せ:野迫川村産業課 0747-37-2101 □平成25年度の会費のお振り込みがまだの方へ‥。 お手数ですが、お振り込みをお願いいたします。新会員も募集中です。 スローライフ学会はNPOスローライフ・ジャパンが運営する学会(学長・ 神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)です。 スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、全国で スローライフなまちづくりをすすめる皆さんとのつながりでもあります。 年会費5000円。会員は、この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」 などで交流したり。会費は下記の口座へお振り込みください。 【振込先】 ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会 三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会 ==== PR ====クオリティライフから・・・トルコ直輸入のオリーブオイル「Monteida エーゲの輝き」をベースにした、10種類のフレーバーオイル。ガーリック、バジル、オレガノ、グリーンペッパーなどなど。お試しください。「たべもの商店」 http://nfst.jp =======■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。鹿児島県 http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html岩手県遠野市 http://www.city.tono.iwate.jp/日本テレネット株式会社 http://www.nippon-tele.net/クオリティ株式会社 http://www.quality.co.jp/アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社 http://www.edi.ne.jp/株式会社サンクス・ツー http://www.thanks2.jp/=======最後までお読みくださって、ありがとうございました。このメールマガジン、あるいは当団体へのご意見、ご質問はこちらへこのメールは毎週火曜日の発行です。NPOスローライフ・ジャパンとのご縁を頼りにお送りしています。初めて受信される方も含めて、お気軽にお付き合いください。今後、このメールマガジンの送信が不要という場合、あるいはメールアドレスの変更をご希望される場合もこちらへご連絡ください。この「週刊スローライフ瓦版」、バックナンバーをアップしています。まだご覧になっていない方、こちらからご覧ください。http://www.slowlife-japan.jp/modules/mailmagazine/details.php?blog_id=2=======Copyright(C) NPO法人スローライフ・ジャパン スローライフ学会〒160-0002東京都新宿区坂町21 リカビル301TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554 http://www.slowlife-japan.jp/—————————————————————————————————————————————————————-“