瓦版2015.1.6第241号

明けまして、おめでとうございます。年の初めの活動は、この「瓦版」で開始

いたしました。「さんか・さろん」は、1月20日(火)に増田寛也学会会長が

“地方創生”の年を語ってスタートです。ことしもよろしくお願いします・・

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コラム<火曜日の鐘> 早野透(桜美林大学教授)

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      スローライフという「希望の種」



戦後70年の世が明けました。何をかくそう、私は「戦後」と同い年、とりわ

け感慨の深いものがあります。なにはともあれ、この間の平和はありがたかっ

た。戦争があったらぜいたくは敵だ、一億一心で勤しんで、スローライフどこ

ろじゃありませんからね。

戦後70年の前半分、日本人はみな、ともかく豊かな生活を築こうと懸命に働

いた月日だった。貧乏人の子沢山で人口も増えた。活力に満ちていた。ところ

が後の半分、どうもいけない。都会に子どもたちは出てしまって、いまや、地

方消滅などという物騒な言葉がはやっている。アベノミクスでインフレを煽り

ながら、一方で「地方創生」といわれても何だか全体にしっくりこない。スロ

ーライフはただ単に経済の問題ではない。心のゆたかさの問題なのだけれど、

日本の政治はどうもそこに行きつかない。

というわけで、日本を、真にゆたかな国にするために、ぼくたちの試みとし

てスローライフという「希望の種」を蒔いていきたい。ぼくたち自身の、いの

ちをだいじにしながら。



学会コラム<緑と絆の木陰> 神野直彦(東京大学名誉教授)


      不都合な現実



12月18日は私の眼帯の取れた日である。手術後の痛みを癒すかのように、看

護師がていねいに眼帯を剥がしてくれる。冬の重い空からでも、差す朝の光は

清清しい。眼帯が剥がれていくと、朝の光に照らされて舞う部屋のカーテンが

眼に入ってくる。

手術後の眼でみる光景は、夢のような別世界に思えた。かすんでしかみえな

かった光景が、手術で明瞭にみえるようになったからである。しかし、夢のよ

うな別世界が存在するとは幻想にすぎないことを、すぐに思い知らされる。た

だ現実が明瞭にみえているだけだからである。

清らかな朝の光は、冬の寒さを忘れさせるかのように、私の心をいつも暖め

てくれる、妻の笑顔を運んでくれた。しかし、すぐに私は、冬の雪がもたらす

ような白いメランコリーに打ち拉がれてしまう。みたくもない現実が明瞭にみ

えてしまうからである。かすんでみえていた手術前には、若く瑞瑞しいと思っ

ていた妻の笑顔が、手術後の眼でみると、つやを失い、若若しさが消えてしま

っていたのである。

その現実は私が妻に甘え、苦労をかけた物語でもあるようだ。妻が私を癒し

てくれたように、私は妻を癒すことができなかったのだと悲しみに眩れてしま

う。

耳で感じていた狂騒の社会の現実を、これからは眼でもさやかにみることに

なるのかと思うと、私の心の白いメランコリーは、黒いメランコリーに変わる。

それでも太陽は反転し、新しき年を迎える。私は手術した眼で、初めての初日

をみることになる。ただただ新しき年の空が、赤く染まらないことを願うばか

りである。というのも、白白と明ける新しき年の空が赤く染まることは、戦争

が起こる前兆だといい伝えられているからである。



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【逸村逸品】ひとこと紹介 ? http://www.facebook.com/slowlifej

 栃木県足利市「あしかが論語名句選かるた」。論語の中から41句が選ばれて

 かるたに。昔、論語を学んだ「足利学校」のお膝元、商工会議所が企画。

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■街角から畦道から


丸山 薫(東京都新宿区) おめでたいやき


あわただしい歳の瀬から新年を迎えて落ち着いたころになると、頭に浮かぶ母

の思い出がひとつ。母が、四ツ谷「わかば」のたい焼き屋さんに、この時期、

たまにアンコづくりの手伝いに行っていたことです。先代のご主人は母の小学

校の同級生。その縁もあり、私のお祝い事にはいつも「たいやき」。尾頭付き

の鯛!と言われて納得していたのですが、どうやら安上がりなお祝いだったの

でしょう。一丁焼きといわれる昔ながらの鋳型で焼かれるたいやきは、東京の

たいやき御三家の一軒です。皮はパリッと香ばしく、つぶ餡が尻尾までたっぷ

りのたいやきは、私の大事な記憶の味でもあります。寒さの中、今日も店の前

には人の列。あなたはたいやきを頭から食べますか?それとも尻尾から?

(一尾150円 http://www.246.ne.jp/~i-ozawa/)



竹内義昭(東京都杉並区) カズコさん――老々介護の現実 (6)


私の母のカズコさんがアルツハイマーと診断されて7年以上になるが、この間

「特効薬」とされるアリセプトを飲み続けている。地域の大病院の物忘れ外来

で「治ることはないが、進行を抑える効果は期待できます」と言われていたが、

その効能のほどはよくわからない。

当初から一人では日常生活ができなかったし、物忘れもひどかった。ただし、

今のところ私と妻の名前や顔は認識できるから、効果があったのかもしれない。

要支援3から要介護3への進行が早いと見るか、遅いと見るか。

このところ正月を迎えるたび、今年が最後か、と覚悟を決める。大往生を期待

する自分に気づいて、ドッキリすることがある。



■まち・むらニュース


・奈良県 春日大社の「式年造替(しきねんぞうたい)」で特別公開


1250年前に造営されたと伝わる春日大社が、20年に一度、社殿を造り替える。

その「第六十次式年造替」で、3月27日に「仮殿遷座祭」、来年11月6日に

「本殿遷座祭」があり、非公開の「遥拝所」「後殿」が特別に参拝できる。

日時:1月8日(木)?3月20日(金) 8時半?16時45分

会場:奈良県奈良市春日野町160 TEL.0742-22-7788

問合せ:春日大社ホームページ http://www.kasugataisha.or.jp

春日大社第六十次式年造替奉祝行事実行委員会

http://www.kasuga-houshuku.jp


・熊本県 インターネット放送局で文豪・夏目漱石を動画でご紹介


熊本のサプライズな情報から観光情報、先進的な取り組みまで、幅広く動画で

紹介しているインターネット放送局「Movie!くまもと」が『草枕』など

の作品でも知られる明治の文豪・夏目漱石を採りあげた。漱石にゆかりの地の

熊本での漱石の素顔が描かれている。

http://www.kininaru-k.jp/2014/movie/1ch.php



・鹿児島県西之表市 平安を祈る「大的始式」


室町時代の武家での行事が忠実に伝承される儀式。6人が6回、合計36の弓が

大的に射られる。35本目までが的に的中するとき「満つれば欠くる」の戒めに

よって、最後の1射は故意に外される。種子島内の平安、無病息災を祈願。

日時:1月11日(日)18時?

場所:西之表栖林神社(車で西之表空港?5分、種子島空港?30分)

問合せ:西之表市経済観光課TEL0997-22-1111

http://www.furusato-tanegashima.net/ky-geinou/kg-oomatohajimesiki.html



コラム<象さんの散歩> 評価も期待もなく、安倍政治の再スタート


新しい年の政治を担う第三次安倍内閣がスタートした。だが、防衛相を除き

同じ布陣だから、というだけではなく、そもそも感激が湧かない。

それは、総選挙の開票が終わった直後に朝日新聞が行った世論調査を見れば

肯いていただけるだろう。自民・公明の与党で三分の二を超えた結果について

「安倍首相の政治を評価して」11%、「野党に魅力なく」が72%と出た。驚く

ほどの消極支持である。また、今後の安倍政治に「期待の方が大きい」31%に

対して「不安の方が大きい」52%。さらに、6割近くが、この与党の絶対多数

の議席を「多すぎる」と見ているというから何をかいわんや。

そもそも棄権が5割に迫る戦後最低の投票率。一票を投じたい政党、政治家

がいない。だれの眼にも明らかというほかない。かねて「それでもなお棄権は

よくない、次善の人に投票を」と“教育”されてきた。それを考え直してみる

ときがきている。選挙民側から候補者を推薦できる仕組みを工夫すべきでない

のか。昨年夏にできた第三者機関「衆議院選挙制度に関する調査会」でもいい。

第9次の選挙制度審議会をつくってでもいい、検討を望みたい。

「候補者を推す“選挙制度”」は新春に夢みるテーマ・・ ∨ 川島正英 ∧



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「奈良県十津川村」から・・

1月25日(日)の「第39回昴の郷マラソン大会」の応援はいかがでしょう。

地元の人が本気で走る姿に、心打たれます。“走るフォークシンガー”の高石

ともやさんがゲストです。 http://totsukawa.jugem.jp/?eid=883

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> ちょっといい話

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筑紫哲也さんがお元気だったころ、こんなことをよくおっしゃっていました。

「世の中にある“良いニュース”を、もっと発信すべきだ」と。眉をしかめる

ような、いわゆる“悪いニュース”の方が人の注目を集めるけれど、それでは

世間は嫌なことばかりのような気になります。確かに身近なところに、誰かに

伝えたい話が結構あるものです。今年は少しずつご紹介しましょう。

http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=294



■編集室便り


  「瓦版」新春第一号をお届けいたします。

  ことしもよろしく、とお願いしつつ・・



  □ 「さんか・さろん」、1月20日は

増田寛也学会会長のメッセージ

「地方創生で未来を変える」


NPO法人スローライフ・ジャパン、スローライフ学会は、今年の活動テーマを、

「地方創生で未来を変える」に置きます。新年はじめの増田寛也会長のお話も

そこから。日本創成会議が昨年5月に発表した「消滅可能性都市」レポートは

まち・むらの創生・創成を強く呼びかけましたが、それぞれの地域がどんな未

来を描けばいいのか、考えることにしましょう。


〇日 時:1月20日(火)19:00?21:00

〇会 場:クオリティKK・会議室マーキュリールーム

(千代田区麹町3―3KDX麹町ビル6F・最寄り駅―地下鉄麹町駅)

http://www.quality.co.jp/company/map/map_tokyo.html

○主 催:スローライフ学会・スローライフ・ジャパン

○参加費:会員1000円、一般2000円(学生500円)どなたでも参加できます。

○申込み:1月19日までに下記へ。(定員になり次第、締切ります)



メール TEL 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554


詳しくはこちらをご覧ください。

http://www.slowlife-japan.jp/modules/katsudou/index.php?page=detail&bid=236



□スローライフ学会の「自治体会員」へどうぞ・・


道府県、市町村職員の諸兄姉へ

スローライフ学会・NPOは、これまで個人会員の活動に重きを置いてきまし

たが、昨年から自治体会員の募集に力を入れています。わが学会の会長でも

ある増田寛也さんの“増田警告”によって注目を集めつつある人口減少問題に

立ち向かう。それには、地域にスローライフのこころを広めていくことが大切

だと考えるからです。「まち・むらをちびっ子の遊ぶ里へ」をスローガンに、

連携を深めたい。人口問題の具体策をたてるお手伝いをさせてください。


私たちは、人口減少に直面して、将来に向けた対策を考え、また行動していく

「まち・むら」を全力で応援します。ぜひとも、地域ごとにご検討ください。


この考えに賛同いただく自治体からのご一報をお待ちします。


◇年会費:50000円。

◇自治体会員になると

(1) 参加費割引があります。

(2) ホームページにバナーをつけられます。

(3) メルマガ「スローライフ瓦版」に記事を掲載できます。

(4) 記録を見られます。

(5) 特別セミナーに参加できます。

(6) 年に1回、事務局が講師としてがうかがいます。

(7) さらなる展開のご相談に応じます。




□スローライフ版・IT塾 ——————————————–


Q:お正月に番組をたくさん録画してレコーダーのハードディスクの容量が少

なくなってしまいました。そこでディスクに保存しようと思います。お店に行

くとBD-RやDVD-Rなど種類があります。何か違いがあるんでしょうか? 自宅の

レコーダーはブルーレイに対応しているようです。<編集室:篠原伊佐武>



A:ブルーレイ(BD)のディスクは、普通のDVDの5倍以上のデータを保存する

ことができます。レコーダーがブルーレイに対応しているなら、ブルーレイの

ディスクに保存することをおすすめします。その中でも、BD-REという種類でし

たら何度も書き換えができて便利です。値段は高くなりますが、DLという記載

があると保存できる容量がさらに倍になります。



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クオリティライフから・・・

新年からチャレンジしては?「ナチュラルフードインストラクター講座」まず

は説明会へどうぞ。 1月11日(日)または21日(水)の17:00 ? 18:00

お申込みは>> http://qwebm.quality.co.jp/mail/u/l?p=TD0kNlI94-YZ

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。


鹿児島県

http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html

岩手県遠野市

http://www.city.tono.iwate.jp/

日本テレネット 株式会社

http://www.nippon-tele.net/

クオリティ株式会社

http://www.quality.co.jp/

アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

http://www.edi.ne.jp/

株式会社サンクス・ツー

http://www.thanks2.jp/



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最後までお読みくださって、ありがとうございました。

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