瓦版2018.3.6 第403号

きょうは、この「瓦版」の読者のみなさんにお願いがあります。400号を超
えた私たちの交流の広場をぜひ続けたい、スローライフの思いをつなげよう、
切なるNPO・学会の心情です。末尾の「編集室便り」をお読みください。
・・

 

コラム<火曜日の鐘> 丸岡一直(社会福祉法人二ツ井ふくし会理事長)

 

オリンピックへの道

 

ものごころついたときにはスキーを履いていて、近くの山はところ構わず
スキー場にしてしまう。地元の大会ともなれば選手と見物の老若男女であふ
れ、臨時の食堂ではあったかい馬肉の煮込みが大人気でした。そこで競い、
地区へ県へ。さらに全国を制してオリンピックをうかがう選手も出てきます。
自分(たち)・地域とオリンピックの間には、確かにつながる「道」があり
ました。
いまはそうはいきませんね。特殊な人の特殊な競技が増えて、4年に1度
テレビで声援を送るだけのことが多い。日本勢の活躍には拍手を送りますが、
冬の競技がどこか遠いところへ行ってしまった寂しさは残ります。
スキー場のロッジへ一番乗りしたとき、大事な役目はストーブに火をたく
こと。やがて、みんな集まり、老若入り乱れて楽しむ中からおのずと選手が
育成される。スローでオールドな夢物語になってしまいました。

 

学会コラム<緑と絆の木陰> 中村桂子(JT生命誌研究館館長)

 

7年目の福島

 

先日、共同通信のお誘いで東日本大震災から7年の被災地を訪れました。
とくに気になっているのはやはり原発の影響があるところですので、福島県
の浪江、相馬、飯館などを車で案内していただきました。たった一日、ほん
の一部に触れただけですので、何がわかったかと問われると困ってしまうと
いうのが本音です。でも海岸で感じた体に沁みこんでくるような寒さは、単
に冷たい風のせいだけではなかったと思うのです。
海を見えなくしている巨大な堤防から感じられる、暮らしとかけ離れた復
興の姿はわけがわかりません。海岸近くは居住できず皆高台にいるので、空
き地がどこまでも広がっているところに巨大な堤防があるのは一体何なのだ
ろうと思います。そのために海が見えず匂いさえしないのですから。
あの時は多くの人が、単なる成長を求め、大型土木工事を繁栄の象徴とす
る社会から転換しようと思ったのに、東京オリンピック・パラリンピックの
招へいでそんなことはすっかり忘れられています。
それにしても、山積みされた汚染土壌を入れた黒い袋、しかも三年経過し
たものには破れる危険性があるとして覆いがかけられている姿を眼の前にす
ると、先端科学技術・イノベーションという言葉の中にはこの処理は入って
いないのですかと尋ねたくなります。基本を考え直さなければいけないこと
は明らかです。でも、国を動かしているのは人間の基本からはずれたことを
平気で進める人たちなのですから、東北の人々の暮らしを考えて社会のあり
ようを見直すなどということは、決してなさらないでしょう。
一日とはいえ、さまざまなものを見、人と会いましたが、わけがわからな
かったというなんとも情けない報告です。

 

▽▽▽▽▽▽▽▽

 

 

【逸村逸品】ひとこと紹介 ? http://www.facebook.com/slowlifej
島根県出雲市「ぜんざい餅」。出雲発祥のぜんざいをもっと手軽に、との思い
から考案された焼き餅風のお菓子。縁結びスイーツとしても喜ばれています。
△△△△△△△△△△△

 

■街角から畦道から

 

竹内 義昭 カズコさん(151)

 

インフルエンザの影響で延期になっていた特養スタッフと入居者家族の懇談会
が開かれた。インフルエンザに感染したのは入居者9人とスタッフ4人だった
そうだ。いずれも重症にはならず、1週間ほどで収束したとのこと。

 

過去数年間、インフルエンザの発生はなかったそうだが、危うく一大事になり
かかったわけだ。蔓延の原因はどうやら、1月末に2階のエアコンが故障して
3日間使えなかったことにあったらしい。感染者の大部分が、2階に集中して
いたのがその証拠という。

 

施設の責任者は、謝罪して「感染症予防に全力をあげる」と表明した。対策と
して今年末までに加湿器を購入して、次の冬に備えるとしている。

 

■まち・むらニュース

 

・岩手県遠野市 「遠野駅前ハンドメイドマーケットin旅の蔵遠野」

 

まだまだ寒さが続いている遠野で「春よこーい!」とばかりに開催される春の
色どりのハンドメイド作品のマーケット。アクセサリーなどの手づくり体験も
同時に楽しめる。
開催日時:9日(金)?11日(日)10時?17時
場所:旅の蔵遠野(JR遠野駅前)
主催・問合せ:一般社団法人遠野市観光協会 TEL0198-62-1333
http://www.tonojikan.jp/2018022847/3472/

 

・兵庫県姫路市 林田ひな祭り

 

県の指定重要有形文化財の会場で開催されている特別展。江戸時代中期の紙雛
や享保雛など古いもの。そして明治?平成までの時代をこえたさまざまなお雛
さまが展示され、着物やお顔などの歴史の移り変わりがみられる。
開催日時:?26日(月)10時?16時
場所:林田大庄屋旧三木家住宅(姫路市林田町中溝)
料金:大人300円、高・大学生200円、小・中学生100円
主催:姫路市教育委員会 問合せ:林田大庄屋三木家住宅 ? 079-261-2338
https://www.himeji-kanko.jp/event/209

 

コラム<象さんの散歩>

 

ときには“充電”も

 

先週は、充電週間と決めこんだ。週の前半は、神野直彦先生を日本社会事業
大学の学長室に訪ね、あれこれスローライフ談義におつきあいいただく。
また二つの会を傍聴に。地域活性化センターの地方創生フォーラムへ出かけ、
造園家・涌井雅之さんの「日本の森と暮らしをつなぐ」、建築家・隈研吾さん
の「コンクリートから木の時代へ」の講演を聞く。涌井さんのテレビでの論じ
ぶりに拍手を送っている妻・宏子も誘った。「味わい深い」と満足げだった。
日本サスティナブルコミュニティ協会の創生シンポジュームにも。地域資源
を活用したエネルギーによってコミュニティづくりを目指す協会。わが学会の
会長・増田寛也さんが共同代表幹事であり、わが会の瀧栄治郎さん、野口智子
さんも参加した。地域を新しい角度から見直す論議に熱がこもっていた。
そして、週の後半は、宏子と伊豆・河津の山の家へ。そう、河津桜のお花見
で美意識の充電に。珍しく暖かだった土曜・日曜日。この春最高の人出とぶつ
かった。だが、この桜並木は「川沿いの状況が河川法違反」と新聞などに採り
上げられる冷や水も。何とか守れないものか。
当然ながら宿題もいくつか。充電は、なお続く・・ <川島正英>

 

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「奈良県十津川村」から・・
谷瀬集落「ゆっくり散歩道」の休憩所「こやすば」に、お休み広場を整備中。
目の前のカヤの原にも、枝垂れ桜や紅梅、満天星ツツジも植わりました。集落
の皆さんがボランティアで作業。暖かくなったらお散歩におこしください。
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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 会議の進行役とは

 

いま、ファシリテーター研修をやっています。これまでもやりましたが、いつ
も強調するのは「会議だけかっこよく回してもだめ」ということ。都会の会議
室で若者だけでならともかく、地方の村おこしの現場でカタカナで話したって
しょうがない。会議以前にもっと広く深いところで、いろいろ段取りすること
があるし、それもケースごとに違う。進行役はいろいろ学ぶことがあるのです。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=455

 

■編集室便り

 

「瓦版」読者の皆様へ寄付のお願い

 

いつもご愛読ありがとうございます。
この「スローライフ瓦版」はスローライフ・ジャパンの理事がコラムを書き、
毎週の編集・配信はボランティアグループの方々が手伝ってくださっています。

 

瓦版が毎週の発行、「さんか・さろん」は毎月の開催、そして全国各地の自治
体や市民の方々と協力して開催するフォーラム・シンポジウムが年に一回。そ
れぞれに、皆で力を合わせて活動を続けております。

 

活動費はいつも綱渡り、それでもNPOの形を整えてから15年が経ちました。
4月には、またスローライフ学会の年会費を納入いただく時期となりますが、
それとは別に、この度「スローライフ運動へのご寄付」をお願いすることとし
ました。これは今年は特に、財政事情が深刻となっているからです。

 

NPO・学会の必要経費として今年は300万円が不足しています。2018年度の活動
を続けるために、第一段階としてNPOの役員及びボランティアグループ合計19人
が寄付を申し出て、2月末で168万円の予定がつきました。ただ目標にはまだ遠
く、今回、広く皆様へお願い申し上げるところです。

 

会員の皆様には、年会費納入に加えこのお願いとなりますが、ご理解いただけ
れば幸いです。

 

ご賛同いただけましたら、下記より申込書をプリントし、FAXかメールでお
送りいただくとともに、4月末までにご送金ください。

 

・スローライフ運動への寄付 個人用申込書(一口1万円)
https://www.slowlife-japan.jp/wp-content/uploads/2018/03/1781-4.pdf
・スローライフ運動への寄付 法人用申込書(一口10万円)
https://www.slowlife-japan.jp/wp-content/uploads/2018/03/1780-4.pdf

 

申込書の送付先
FAX 03-5312-4554
E-Mail

 

2018年3月5日 NPOスローライフ・ジャパン理事長 川島正英

 

■3月・4月・5月の「さんか・さろん」の講師に、すばらしい客人をお迎え
します。ご期待ください。

 

▽3月20日(火)
「東京五輪、国もがんばっています」
多田健一郎さん(内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック
競技大会推進本部事務局企画・推進統括官)

 

▽4月17日(火)
「地名の旅も、また楽し」
吉山 治さん(第37回全国地名研究者出雲大会実行委員長、
島根県東京事務所長)

 

▽5月15日(火)
「ファストな政局ですね」
星 浩さん(TBS・NEWS23キャスター)

 

※タイトルは仮題です。

 

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クオリティライフから・・・
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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

岩手県遠野市
http://www.city.tono.iwate.jp/
和歌山県紀の川市
http://www.city.kinokawa.lg.jp/
奈良県吉野郡十津川村
http://www.vill.totsukawa.lg.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html
奈良県
http://www.pref.nara.jp/
雲仙市
https://www.city.unzen.nagasaki.jp/
飯山市
http://www.city.iiyama.nagano.jp/
出雲市
http://www.city.izumo.shimane.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html
日本テレネット株式会社
http://www.nippon-tele.net/
クオリティ株式会社
http://www.quality.co.jp/
アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
http://www.edi.ne.jp/
株式会社サンクス・ツー
http://www.thanks2.jp/

 

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