瓦版2018.5.1 第411号

5月1日。大型連休の気分は高まるが、明けて、国会・政局はどうだろうか。
険悪で混迷の状況は晴れそうにない。2週間後・15日の「さんか・さろん」は
「NEWS23」の星 浩キャスターを迎える。ファストな政局への診断を聞く。

 

・・・・・・・・・

 

コラム<火曜日の鐘>   早野 透(桜美林大学名誉教授)

角栄さんの生誕100年

みなさん、田中角栄という政治家、覚えている? わたしは、朝日新聞の政治
記者として、彼が総理大臣だったときから亡くなるまで担当していた。ことしの
5月4日は、その角栄さんの「生誕100年」という節目にあたることになる。
角栄さんは小学校卒で新潟から東京に出てきて、土建業で身を立て、戦後すぐ、
政界に出て、持ち前の馬力で「列島改造」をスローガンに国土開発にがんばった。
しかし、「金権政治」の批判を浴び、ロッキード事件という国際汚職事件にもか
かわって不名誉な側面をさらしながら世を去っている。
角さん、の愛称で呼ばれ、いつもせっかちに走り回り、あくせく政治に携わる
姿は、わが国が戦争から立ち直って高度成長をめざす時代にはいかにもふさわし
かった。わたしは、そのそばで取材していて、率直で磊落な人柄を感じたのだが、
しかし、「列島改造」は、いつしか環境汚染を招き、日本人の生活を落ち着かな
いものにもした。
わたしたちがいま大切にしている「スローライフ」という生き方は、角さんの
政治のあわただしさ、性急さに対して、ちょっと待てよ、そんなに急いでわたし
たちは幸せなのか、という疑問と反省から生まれたのではなかったか。わたしは
晩年の角さんといっしょに新潟に旅したりして、「おれのふるさと、いいところ
だろ。雪が解けて、春の花が咲いて…」としみじみ語るのを聞いている。
角さんは、まっしぐらに全速力でかけぬけた人生だったけれども、ほんとは、
スローライフという生き方にあこがれていたのかもしれない、わたしは、そんな
ふうにも思っている。

 

学会コラム<緑と絆の木陰> 中村桂子(JT生命誌研究館館長)

 

「地方に暮らすふつうの主婦」の大切さ、すばらしさ

 

石牟礼道子さんが亡くなりました。いのちには限りがあることはわかってい
ても、いろいろなことを教えて下さる少し上の方たちが次々といらっしゃらな
くなるのは心細いものです。
1959年に分子生物学というDNAを鍵に生きものの研究をする新しい分野に
入り、勉強を始めた者としては、水俣は常に気になる事柄でした。とはいえ、
新しい勉強をするだけで精一杯。生半可な気持で近づけるものではありません
から少し脇に置いてきました。それが思いがけないことに、水俣病の正式認定
から五十年の2006年に現地の方から生命誌の考え方に共感するので、一度水俣
へ来るようにとのお誘いを受けました。
以来御一緒に考えることになり、石牟礼作品を本気で読み始めたのです。本
当にすばらしい。その中で私が一番気に入ったのは、「地方に暮らすふつうの
主婦」という御自身の位置づけです。一見謙遜に聞えるこの言葉の中に揺ぎな
い信念と誇りを感じます。
中央でガタガタしている男性は本物ではないという思いです。「生命誌」に
共通性を見出して下さったのは、まさにここに根を置いているからだと思って
います。「ふつうのおんなの子」。今一番大事にしているのはこのことです。
石牟礼作品にはこの感覚が溢れており、楽しく(しかし考えながら)読んでい
ます。

 

▽▽▽▽▽▽▽▽

 

【逸村逸品】ひとこと紹介 ? http://www.facebook.com/slowlifej
和歌山県有田市「赤紫蘇茶」。紀州在来の薬草である赤紫蘇のハーブティー。
1200年前に高野山に伝わった芳香豊かな原種赤紫蘇茶が手軽に楽しめます。
△△△△△△△△△△△

 

■街角から畦道から

 

竹内 義昭 カズコさん(159)

 

風邪気味で廊下に隔離されていたカズコさんが、ようやく普通に食堂で食事を
とれるようになった。普段より熱かった額の温度も平熱に戻っている。後遺症
なのだろうか、食欲はまだ完全に回復していない。

 

ゼリー状のおかず類はほぼ完食だが、お粥は半分程度。スプーンを近づけても
口を開けてくれないことが増えた。もういい、との意思表示だ。汁物は苦手な
ようで、施設からの報告書によると、1日3食とも「汁、欠食」とある。水分
不足による熱中症が心配だ。

 

食事中に眠ってしまうのを介護現場では「傾眠」というらしいが、この状態が
最近目立ち始めた。肩をたたいても起きないのだ。老化が一段と進んでいる。

 

■まち・むらニュース

 

・長崎県雲仙市 普賢岳新ルートヒカゲツツジ登山会

 

関西以西の四国や九州に分布するヒカゲツツジは黄色系の可憐な花。普賢岳を
登りながら霧氷沢のヒカゲツツジを観察できる登山会だ。この季節にしか見る
ことのできない草花が存分に楽しめる。
開催日時:6日(日)9:30?16:00 場所:雲仙お山の情報館
参加費:中学生以上1320円、小学生660円
問合せ:雲仙お山の情報館 TEL0957-73-3636
http://www.shimakanren.com/events/detail/1714

 

・高知県黒潮町 カツオと鯉のぼりの川渡し

 

子どもたちの成長を願い、地元有志たちが約100匹の鯉のぼりとカツオのぼり
の川渡しを行っている。3日にカツオのタタキや魚めしなどの出店や、演奏会、
紙の鯉のぼりのプレゼントなど楽しい催しもある。
開催期間:?12日(土) 場所:酒折地区伊与川河畔周辺(黒潮町佐賀)
問合せ:黒潮町役場総務課企画振興課 TEL0880-43-2111
http://www.kurojiru.jp/pb/cont/kuronavi-event/3894

 

コラム<象さんの散歩>

 

まずまずのGW

 

ゴールデンウイークがやってきた。どう過ごすか。ことしは、とくに計画を
たてずに、なりゆきで。朝、思い立って出かける。先週の土曜日は、深大寺へ。
妻・宏子の「バラが見頃のはず」の見立てで隣の神代植物公園を訪ねた。だが、
あてはずれ。まだまだの状況。わが家の庭は見頃だというのに・・。
もちろん、園内の深い緑はすばらしい。思い切り伸び伸び。あと深大寺門前
の「そば」がつきもの。ゲゲゲの鬼太郎よ、こんにちは。ここでの立ち寄り先
の一つ、雑貨店・喫茶室で「アイスあずき」を。懐かしくおいしかった。
翌日の日曜日は、横浜・本牧ふ頭のシンボル・タワーへ。これは、私の提案。
何か記憶に残っている、「芝桜が見頃のはず」と。桜木町からバスで40分近く、
帰りのバスも少ない。しかも、芝桜はパラパラで、これもあてはずれ。
だが、しばらくぶりの海。ふ頭とタワーと緑の公園は癒しにぴったり。また
賑わいの桜木町、休日の官庁街を歩き、おなじみの元町など懐かしく過ごせた。
お互いに一つずつのミス。が、適当な楽しみもあり、まずまず、だろう。
そして、30日。月曜日は、この「瓦版」の編集日・・ <川島正英>

 

================= PR =====
「奈良県十津川村」から・・
「21世紀の森・紀伊半島森林植物公園」に大輪のシャクナゲの花が満開です。
5月3?5日は「第21回石楠花まつり」イベントもいろいろ。十津川温泉バス
センターより無料臨時バスが。http://totsukawa.jugem.jp/?eid=1050
=======

 

コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 新宿御苑の効能

 

「新宿御苑」、この都心の貴重な緑の苑には、自然に飢えた人々がむさぼるよ
うにやってきます。子どもは大声をあげて走る、夫婦は手を繋いでゆっくり散
歩、若者が花を観察。普段できないことをして、皆の表情がとても良いのが印
象的です。自然に癒される、子どもが子どもになれる、夫婦が夫婦になれる、
生涯学習できる、外国人も多く国際交流もできる。200円の効能は大です。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=463

 

■編集室便り

 

▽来月の「さんか・さろん」(5・15日)は、

 

TBS「NEWS23」の 星 浩 キャスターにお願いしました。
朝鮮半島が、いや、世界が歴史を変える大きな潮流の中にある
というのに、日本政治は、相変わらず混迷を続けている。その
『フアストな政局』を読み解く「さろん」に、ぜひ、どうぞ・・

 

星さんは、東大卒。朝日新聞記者になり、ワシントン特派員、
政治部次長、編集委員、論説主幹代理などをつとめた。
東大大学院特任教授も。2016年からTBSキャスターに。

・日時:5月15日(火) 19時?20時30分

 

・会場:クオリティソフト株式会社東京本部・会議室マーキュリールーム
東京都千代田区麹町3-3-4 「KDX麹町ビル」6階
※麹町4丁目の交差点から見える「成城石井」の並びにあるビル。
有楽町線 麹町駅 1番出口より徒歩1分/半蔵門線 半蔵門駅2番出口より徒歩8分
http://www.qualitysoft.com/corporate/office#tokyo_office

・会費:会員1000円、一般2000円(学生500円)

 

・申込み:メール TEL 03-5312-4141

 

▽2018年度の会費をお願いします。 新会員も募集中。

 

スローライフ学会は、NPOスローライフ・ジャパンが運営している学会
です。(学長・神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)
スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、
全国でスローライフまちづくりをすすめる同士とのつながりです。

 

年会費5000円(自治体会員は50000円)、
この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」などで交流したり。
会費は下記の口座へお振り込みください。

 

【振込先】
ゆうちょ銀行 振替口座 00190?4?595293 スローライフ学会
三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会

 

詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.slowlife-japan.jp/modules/contents/index.php?content_id=3

 

▽スローライフ運動への寄付も引き続きよろしく。

 

詳しくはこちらから↓
http://www.slowlife-japan.jp/modules/katsudou/index.php?page=detail&bid=345&req_uid=4

 

==== PR ====
クオリティライフから・・・
【たまな商店】和歌山県産のピロール玄米・那智のめぐみと国産米麹で作った
たまなの甘酒がギフトでも送れるようになりました。もうすぐ母の日。大切な
方への贈り物にどうぞ。詳しくはこちら >>https://tamana-shop.jp/amazake/
=======

 

■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

岩手県遠野市
http://www.city.tono.iwate.jp/
和歌山県紀の川市
http://www.city.kinokawa.lg.jp/
奈良県吉野郡十津川村
http://www.vill.totsukawa.lg.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html
奈良県
http://www.pref.nara.jp/
雲仙市
https://www.city.unzen.nagasaki.jp/
飯山市
http://www.city.iiyama.nagano.jp/
出雲市
http://www.city.izumo.shimane.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html
日本テレネット株式会社
http://www.nippon-tele.net/
クオリティ株式会社
http://www.quality.co.jp/
アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
http://www.edi.ne.jp/
株式会社サンクス・ツー
http://www.thanks2.jp/

 

=======

 

最後までお読みくださって、ありがとうございました。
このメールマガジン、あるいは当団体へのご意見、ご質問はこちらへ

 

このメールは毎週火曜日の発行です。NPOスローライフ・ジャパンとの
ご縁を頼りにお送りしています。初めて受信される方も含めて、
お気軽にお付き合いください。

 

今後、このメールマガジンの送信が不要という場合、あるいはメール
アドレスの変更をご希望される場合もこちらへご連絡ください。

 

=======

 

Copyright(C) NPO法人スローライフ・ジャパン スローライフ学会

 

〒160-0002
東京都新宿区四谷坂町9?4 リカビル301
TEL 03-5312-4141  FAX 03-5312-4554

 

http://www.slowlife-japan.jp/