瓦版 2022.3.1 第608号

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少しずつ春の気配が感じられるものの、そうなるとつらいのが「花粉症」です。

すでに杉林は赤みを帯びて、花粉の季節到来。クシャミや咳が出れば、もしか

したらコロナかもと心配も走ります。皆さまくれぐれもお気をつけください。

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コラム<火曜日の鐘>  丸岡 一直(社会福祉法人二ツ井ふくし会理事長)

 

3世代同居を支える町

 

秋田県から国道13号を南へ進み、県境を越えると間もなく山形県金山町です。

初めて訪ねれば、息をのむことでしょう。白壁に柱や梁をむき出しにした真壁

造りの街並み。自慢の「金山杉」を活用した金山住宅です。町が支援を始めて

40年。古いようで新しい、魅力的な景観がつくり出されました。

意図したものかどうか。住宅の多くは150~170平方メートルと大型。期せず

して3世代同居が進むことになりました。3世代が互いに助け合い、若い夫婦

は遠慮なく働きに。祖父母の存在が子育ての安心につながり、高齢者のひとり

暮らしも少ないなどの好循環も生まれています。若い人の定住効果に目をつけ、

東北の各地で3世代同居を促す施策が展開されるようにもなりました。

思えば、何に急かされたか。子どもは家を出て家庭を持ち、その子どもも同

じように家を出る。核家族こそ現代的な家庭のあり方だとすり込まれ、現代社

会はかえって多くの問題を抱え込むことになっています。

3世代家族の平和な姿は、遠く離れた「ふるさと」を取り返したかのような、

ほのぼのとしたぬくもりによるものでしょうか。

 

 

 

学会コラム<緑と絆の木陰>   坪井ゆづる(朝日新聞論説委員)

 

石原慎太郎氏死去に思う

 

瓦版605号の「象さんの散歩」の「石原慎太郎さん逝く」に共感できなかっ

た。故人をあしざまに言わぬ大人の対応なのだろうが、優しすぎると思った。

石原氏の都知事時代に2度、長時間のインタビューをした。目をしばたたか

せつつ、丁寧に答えてもらったので、個人的な恨みはない。しかし、私は彼を

評価しないし、とくにその発言は許し難い。

あえて「支那」とか「三国人」という言葉を使う姿勢が不快だった。「文明

がもたらしたもっとも悪しきものは『ババア』なんだそうだ」とか、重度障害

者について「ああいう人は人格があるのだろうか」などと切り捨てもした。こ

うした乱暴な発言をしながら、政治的な存在を全否定されなかったことが、い

かに差別主義者を喜ばせたことか。いまのヘイトスピーチの跋扈、横溢を招き、

助長させた元凶の1人だったことは疑いがない。

「青嵐会」以来の右翼的な言動は、基本的に「居酒屋でのオヤジ談義」の域

を出ていなかった。どの新聞社も訃報で触れなかったが、石原氏の公設秘書が

同じ選挙区の新井将敬氏の選挙ポスターに在日ステッカーを貼った(後に新井

氏は自殺)ことや、副知事に就けた浜渦武生氏の暴力沙汰の数々など、とにか

く「負の評価」が圧倒的に多い人物だったことを、改めてここに記録しておく。

 

 

 

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【逸村逸品】ひとこと紹介 ~ http://www.facebook.com/slowlifej

静岡市「わさびめし」。国産本わさびにカツオと昆布を効かせて、ほんのりと

醤油味に。旨味と香りがプラスされたわさびを、まずは温かい白飯でどうぞ。

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■街角から畦道から

 

初めてのピザ   柴山恵己子(東京都 スローライフ学会会員)

 

「さんか・さろん」のアグリツーリズモの話を聞きながら、初めてピザを食

べた時のことを思い出しました。もう30年以上も前のことになります。

イタリアのナポリ市郊外にある、ポンペイの遺跡へと向かう道。傍らに小さ

なピザを売る屋台が出ていました。実はこの時までピザは食べず嫌いだったの

ですが、空腹に負けてこの機会に1ピース!手に取ると、上には具がどっさり

で、生地は紙みたいにぺらぺら。にもかかわらず、これが意外と破けない。見

た目は脂こいのですが、舌に乗せるとさっぱりしています。そして何よりもお

いしい。そうです。ピザとは、とてもおいしい食べ物だったのです。

具がしっかりしていたせいか腹持ちがよく、お陰でその後、ヴェズヴィオ山

に登ることができ、山頂からナポリ湾の絶景が堪能できました。

 

 

百年の森が消える?  栗生尚子 (兵庫県宝塚市 スローライフ学会会員)

 

先週の瓦版学会コラム・中村桂子先生の「子どもの頃の思い出が壊される」、

~神宮外苑の木々が伐採され高層ビル建築計画~を拝読して驚き以上に悲しく

なりました。ここはNHK BS「COOL JAPAN」でも取り上げれられ、クールベスト

に選ばれました。全国から針葉樹と広葉樹の樹木を集め、100年計画で太陽の

当たり方にも配慮して植樹し、先人達があの素晴らしい森を作りました。現在

も参道の落ち葉をかき集め森に返しているのは、今後もこの森を何百年も先を

見据えてのことです。

東京がどんどん高層化していくのを見て、故郷の懐かしい場所が少しでも変

わらないことを希望しながら、何故良いものを壊していくのかと、もやもや。

 

 

東伊豆便り(5)

後の雛「はんまあさま」  八巻史恵(静岡県東伊豆町 稲取温泉観光協会)

 

秋にお雛様を飾る風習を「後の雛(のちのひな)」といいますが、伊豆稲取の

漁師の家では、重陽の節句に「草雛」を作りお祝いをする「はんまあさま」と

いう民俗行事が伝わります。

海岸に自生するハマユウの葉と松葉で、奇数の侍とイカとサンマを作り、9

月8日の夜、お供え物をして一晩、家の床の間に祀ります。そして、翌日9月

9日に泣き真似をしながら「イカとサンマにならっしぇーよー」と、海に流し

て大漁祈願をするのです。

「はんまあさま」の語源はハマユウの葉で作るからか、海で遭難した仏様を

「はまさま」と呼ぶことのどちらかだろうとのことです。全国でも珍しい「後

の雛」の行事も時代と共に希薄になりつつありますが、「雛のつるし飾りまつ

り」と同様に大切な地域の伝統行事として守り伝えて行きたいと願っておりま

す。最終回です、ありがとうございました。  写真をご覧ください.。

 

 

 

■まち・むらニュース

 

・奈良県天川村 アマゴ釣り解禁

 

県内南部東部の各地域で次々と解禁をむかえるアマゴ釣り。天川村では解禁に

先がけて三日間にわたって成魚58,000尾が放流され、その後も定期的に追加放

流がおこなわれる。

解禁日:3月13日(日)午前5時  漁期:9月15日(木)まで

場所:天の川本流及び各支流

料金:年券11,000円、日券3,500円、解禁当日4,000円

問合せ:天川村漁業協同組合 TEL0747-63-0666

https://tenkawagyokyou.jimdofree.com/

 

 

・高知県四万十市 菜の花まつり

 

春の訪れ、四万十川の花紀行。川沿いに約1,000万本の菜の花が一面に広がる。

期間中の土、日には、コンサートや物産展などが開催され、菜の花の写真投稿

キャンペーンもある。

開催日時:3月13日(日)まで10時~16時 場所:四万十川河川敷のヤナギ林

主催:四万十市観光振興連絡会議

問合せ:(一社)四万十市観光協会 TEL0880-35-4171

https://www.shimanto-kankou.com/kanko/natural-park/nanohana.html

 

 

 

コラム<象さんの散歩>

 

感激の舞台、もう一つ

 

前号のこの欄で、快気祝いに、松本白鸚の「ラマンチャの男」という感激の

舞台を贈られた、と書いた。先週、もう一つ、“感激の舞台”が・・。

象さんは、孫の役割を引き受けてもらっている“代理孫”を5人抱えている。

舞台は、その一人・公輔君から「ぜひ・・」というお招きだった。

彼は、アメリカンスクールの中学生。日本の学校と違った点が多く、授業は

特色と味わいをもつ。今回の舞台も、日本の古典・狂言に、学校の年間行事の

形で取り組んできた試みである。44回も続いている、と聞いた。学校の姿勢が

感じ取れる舞台の流れ。すばらしい。今回の演目は、五つであった。

その一つ「口真似」に、公輔が立候補して、シテ役で出演したのである。役

柄を理解、堂々と演じ切っていた。活躍ぶりに感激のほかなし。

「感激の舞台」が続く。爺さんも、元気にならねば・・・ <川島正英>

 

 

 

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「奈良県十津川村」から・・

冬場はお休みだった「空中の村」が3月2日から開園します。深い森の中での

空中アスレチックは全国的にも珍しい施設。体幹を整え、心も癒してくれます。

問合せ「21世紀の森・紀伊半島森林植物公園 ℡0746-62-0567

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅>  「ほしかいも」作り

 

十津川村谷瀬では干し芋のことを「ほしかいも」と言います。なぜか?「昔か

らそうだから」なんだそうです。その作業を手伝いました。集落でできたサツ

マイモを甘さが濃くなるまで保存し、良い所だけを蒸した後、さらに厚く皮を

むいて熱々を干します。もともと寒風で食べ物を干す文化のあるところ、今年、

大人気だそうで、皆さん手のひらを半火傷しながら頑張っていました。

https://noguchi-tomoko.com/post-8462/

 

 

 

■編集室便り

 

▽3月の「さんか・さろん」をお楽しみに。

 

  • 3月15日(火)19時 zoomで 静岡から

「静岡のお茶と富士山をオリジナルツアーで発信」

坂野真帆さん(株式会社そふと研究室代表取締役・スローライフ学会会員)

地域の魅力を形づくる地域資源について、独自の切り口で紹介するツアーを企

画販売している。茶どころ日本一・静岡県の茶づくり文化を多面的に紹介しな

がら、着地型観光に取り組んできた10年間のお話。

「さんか・さろん」では、オンラインでミニツアーの雰囲気が体験できます。

皆さまお茶を片手にどうぞご参加ください。

 

 

▽瓦版にご投稿を

 

地域の話題、日常の気づき、町の逸品紹介など、この「スローライフ瓦版」

にご投稿ください。スローライフ学会会員の方でしたら、どなたでも。

「街角から畦道から」が投稿欄です。300字くらいで、メールでお寄せ下さい。

写真も一枚添付できます。

 

 

▽フォーラムをYouTubeでどうぞ

 

昨年、11月20・21日開催の「スローライフ・フォーラムin十津川」が、

YouTubeでご覧いただけます。

 

前半は中村桂子さんの基調講演、後半は増田寛也さんのコーディネートのパネ

ルディスカッションです。そのほかは、ホームページからもご覧ください。

 

フォーラム前半

https://www.youtube.com/watch?v=sSwMPDOiMZ4

フォーラム後半

https://www.youtube.com/watch?v=tI7ewfRkmUo

 

分科会の様子

https://www.slowlife-japan.jp/2021/12/15/%ef%bd%93-71/

 

視察の様子

https://www.slowlife-japan.jp/2021/12/15/%ef%bd%93-72/

 

 

 

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【たまな商店】美味しい果物に恵まれたトルコから、有機栽培された果物だけ

に素材を厳選した旨味と甘みが凝縮されたドライフルーツが届きました。無添

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

奈良県吉野郡十津川村

https://www.vill.totsukawa.lg.jp/

奈良県

http://www.pref.nara.jp/

雲仙市

https://www.city.unzen.nagasaki.jp/

飯山市

http://www.city.iiyama.nagano.jp/

出雲市

http://www.city.izumo.shimane.jp/

丹波篠山市

https://www.city.sasayama.hyogo.jp/

日本テレネット株式会社

http://www.nippon-tele.net/

シン・エナジー株式会社

https://www.symenergy.co.jp/

クオリティソフト株式会社

http://www.qualitysoft.com

アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

http://www.edi.ne.jp/

株式会社サンクス・ツー

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中島プレス工業有限会社

https://www.nakajimapress.jp/

 

 

 

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