瓦版2012.7.10第115号

週刊スローライフ瓦版 (2012.7.10 第115号)
発行:NPOスローライフ・ジャパン
スローライフ学会
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政局は、ごたごたと陣取り合戦が続く。今月17日の「さんか・さろん」は
辻元清美代議士をお迎えする予定に・・。テーマは「新しい公共」です。
政治といっても政策本位で、ということでしょうか。誘い合わせてどうぞ。
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コラム<火曜日の鐘> 早野 透(桜美林大学教授)
~~~ 人力車から新幹線への100年
先日、九州の熊本を旅してきました。私が関心を持っている100年前の大逆
事件の犠牲者である4人のお墓参りです。昔、当地に『熊本評論』という雑誌
があって、そこに気鋭の政府批判を書いていた人々が目をつけられて不当にも
絞首刑2人、無期懲役2人とされたのです。
絞首刑の1人、新美卯一郎の遺骨が東京から上熊本駅に戻ってくると、人力
車夫が待っていました。「私の車に卯一郎さんのお骨を載せたい」「卯一郎さ
んのお骨を運ぶのにお代はいただけない」と口々に言っていたそうです。新美
が車夫の待遇改善のために大いに努力していたからです。
それから100年、私は九州新幹線に初めて乗って東京への帰途につきました。
昭和レトロを感じさせる茶色の内装で、いい気分の列車ですね。
人力車から新幹線へ、100年の歳月にしみじみとした旅でした。
学会コラム<緑と絆の木陰>
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中村桂子(JT生命誌研究館館長) あまり大き過ぎるのは
7月5日の朝刊トップはどの新聞も「ヒッグス粒子」でした。正直、とても
難しい理論ですから、なるほどという実感はわきませんが、物理学者たちが大
喜びしているのを見るとよかったなあと一緒に嬉しくなります。夢中になって
やっている人は応援したくなるものです。
それにしても、5000億円の装置を使い、37ヶ国2900人の研究者が関与し、1
年間に600兆回陽子を衝突させたというそれぞれの数字がハンパじゃないので、
研究も大変な時代になったものだと思います。
ゆったり、ゆっくり、余裕を持った生き方を求めるからと言って、知的探求
や知的興奮を否定するわけではありません。でもどんどん大型化していく科学
技術とどう折り合うか。原子力発電所やオスプレイも皆んな身の丈を越し過ぎ
ています。
■街角から畦道から
「都会と田舎」の暮らしを考える 宮本太郎
(山口県柳井市 経済部商工観光課)
柳井市の山間部、日積地区にある「あそか苑」という老人ホームで、福祉講演
会がありました。講師の藤山浩先生(島根県立大学連携大学院教授)のお話、
いろいろ考えさせられました。高度成長期、都市周辺部に建設された高層住宅
に住む人の大部分が高齢者となっている。今どういうことに直面しているか。
▲廊下がないために、顔をあわすのはせいぜいエレベーターホールを共有して
いる同じフロアの向かい側の住人だけ。コミュニティなんて無いに等しい。
▲そのエレベーターには、棺桶さえ乗らない。だから死んだら病院から火葬場
へ直送というパターンも多い。
▲当然、2世帯、3世帯で暮らせるような間取りの住宅じゃない。
これは極端な例なのかもしれません。しかし、都会の高齢化が深刻な社会問題
になりうるということの一端をリアルに物語っていると思います。
一方、中山間地域は、人が減り、年とっいるけれども「人が生まれ、育ち、老
いて、死んで行く」舞台装置が全てそろっていると、藤山先生は主張されます。
▲多世帯が暮らせる大きな農家の家
▲自然の中で思い切り遊べる野山や川
▲(統廃合が進んでるけど)アットホームな小学校
▲濃密なコミュニティ(嫌う人多いかもしれんけど、それを避けまくった挙げ
句に日本の社会は?)
▲自然から恵みを取り出す形で、食べ物を生産している場所がすぐ隣にある。
▲死んだら近所のでお葬式(田舎でも葬儀会館なんかに移行しつつあるけど)
▲近くにあるご先祖のお墓
就労の問題などいろんな要素があって単純には比較できません。だけど都会暮
らしと田舎暮らし。豊かな生活はどっちなんだろう、とつくづく思います。

■まち・むらニュース
・三重県 「夢みえ~る夏キャンペーン2012」を展開

キャンペーン期間は、夏休み(~8月31日)中で、この間に三重を訪れ、旅の
「証し」となる県内観光施設の入場券半券、宿泊施設やみやげ物店のレシート、
撮影した写真などを送って応募すると、抽選で夢のオリジナルツアーや宿泊券、
県内施設入場券などのプレゼントが当たる。
問い合わせは三重県観光連盟 電話 059-224-5904
詳細は、http://www.kankomie.or.jp/special/campaign/2012/summer/
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米粉のまち・胎内市から・・・
今回、「べえべえ」に巻く具材は、胎内産の野菜の塩こうじ漬の和風バージョ
ンと、胎内産ベーコンとチーズ、トマトのイタリアンバージョンの2品です。
http://tainai-komeko.blogto.jp/archives/10861368.html
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「日光『食』の研究所」から・・・
霧降高原では、ニッコウキスゲの開花が始まりました。遊歩道で中腹まで行け
ます。天気のよい日は太平洋まで見渡せます。この夏はぜひ『涼感日光』を。
http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-183.html
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クオリティライフから・・・
ドライフルーツのおいしさと、栄養価に注目しています。そのまま食べたり、
ヨーグルトに入れたりはもちろん、麹でつくった甘酒に合わせても。各種取り
揃えています。「たべもの商店」で→ http://nfst.jp
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コラム<象さんの散歩> 政局の「地獄の釜」は開いていないが・・
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先週のこの欄で、いまの政局の様子を「地獄の釜が開いた」と表現してしま
った。あとで、念のため調べたら、正確には、「・・の釜の蓋」と書くべき。
しかも、蓋が開く、というのは、昔の勤め人にとってお盆の“薮入りなどの
うれしい様を語る諺であり、急いだ原稿とはいえ、まるで逆さまに・・。
もちろん現政局が地獄絵図にあり、といいたかったのだ。仏教やキリスト教
上の地獄かどうか、とにかく交通地獄、受験地獄と同じ比喩上の地獄。
ことしの七夕。東京の天候は、地獄一丁目といおうか。梅雨の中、土砂降り
に見舞われた。暑い。うっとうしい。でも、わがマンションの笹の七夕飾りは
天の川気分が十分に。例年と同様に、妻が入口ホールに日頃の活け花に代えて
高さ2㍍近い笹を立て、短冊とペンを置く。楽しい句づくりとお習字・・。
「一つ屋根の下仲良く」「みんな楽しく会話できますように」「自然が大切」
などなど。私も「ゆっくりゆったりゆたかに」などスローライフ句をいくつか。
子どもたちの「人形やどうぶつと話できますように」「さかあがりがうまく」
「あんぱんまんに」、そして「AKBと会いたい」など微笑ましい。金賞句は
「節電で 星あかり 月あかり」かな。政治句ゼロがいい。 ∧ 川島正英 ∧
コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> パンダフル
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赤ちゃんパンダ誕生に湧く日本です。その数日前に偶然、上野動物園に行きま
した。オスのパンダ1頭が、だら~っと寝ているだけ。それでも押すな押すな。
作り物パンダと記念写真を撮ると、撮影お姉さんが「パンダフル!」とほめて
くれます。今や、上野のデパートにはおめでとう垂れ幕も。あっちもこっちも
パンダだらけ。一時、嫌なことを忘れたい、そんな日本なのかもしれません。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=167
■編集室だより
□恒例の学会フォーラムを10月に高岡で
先週の瓦版で、ちらりとお伝えした「スローライフ逸品フォーラムin高岡」に
ついて、まず実行委員会で決めた内容をお知らせします。
<ねらい> スローライフの考え方を「まちづくり」や「ものづくり」の目標
や手法に活かし、地域活性化の新しい道を高岡から全国に発信する。
<開催> 10月13日(土)~14日(日)
<内容>1)市内見学①【13日 13:15~16:00】 2)分科会 【13日 16:30~18:30】
まちづくり分科会◆会 場 土蔵造りの町並み資料館
◆テーマ「歴史と自然を活かしたまちづくり」
ものづくり分科会◆会 場 瑞龍寺大茶堂
◆テーマ「こころと技を伝えるものづくり」
3)夜なべ談義&交流会【13日 19:00~21:00】
4)市内見学② 【14日 10:00~12:00】
5)全体会 【14日 13:30~16:00】
◆会 場:ウイングウイング高岡 4階大ホール
◆テーマ:逸品を目指す「まち」と「もの」
◆キイノートスピーチとシンポジウム
◆宣言 「スローライフ逸品宣言」
◆全国のスローライフ逸品展示(全体会場)
<主催>スローライフ逸品フォーラムin高岡 実行委員会
※高岡市についてはこちらから → http://www.city.takaoka.toyama.jp/.
□7月「さんか・さろん」は、辻元清美さんの登場です
「新しい公共について語りましょう」

推薦者はスローライフ・ジャパン理事の早野透さん(桜美林大学教授)。
辻元さんは、筑紫哲也さんの勧めで、衆院選挙に立候補して政治家に。
早稲田の学生のころから国際交流団体ピースボートの活動を始め、議員になっ
てNPO法の成立に寄与しました。いまも、超党派のNPO議員連盟を中心で
支えています。東日本大震災では、ボランティア担当の総理補佐官として被災
地支援に活躍しました。
最近、「いま、『政治の質』を変える」(岩波書店)という著書を出し、そ
の出版記念会も豪華な顔ぶれで話題になりました。
さらに「新しい公共」という活動を進めています。スローライフ運動と根っ
こで通じる「新しい公共」の話を聞く会。どうぞお出かけください。

○日 時……7月17日(火)19時~20時30分(18時40分受付開始)
○場 所……平河町Mercury Room (千代田区平河町1-4-5平和第一ビル6階
クオリティ㈱ 会議室)
○ゲスト……辻元清美さん(衆議院議員)
○主 催……スローライフ学会
○参加費……会員1000円、一般2000円(学生500円、講師の紹介者1000円)
※終了後、希望者で簡単な懇親会を行います。会場は、当日お知らせします。
【申込み】7月16日(月)までに、NPOスローライフ・ジャパンへ。
電話 03-5312-4141 FAX 5312-4554
(当日連絡は090-4572-0602梅田まで)

□新年度の会費をお願いします。新会員も募集中です。
スローライフ学会はNPOスローライフ・ジャパンが運営する学会(学長・
神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)です。
スローライフについて多くの分野から学び、楽しく語り合う。また、全国で
スローライフなまちづくりをすすめる皆さんとのつながりでもあります。
年会費5000円。会員は、この「瓦版」に記事を出したり「さんか・さろん」
などで交流したりできます。既会員の方は下記の口座へお振り込みください。
【振込先】
ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会
三井住友銀行麹町支店 普通預金 8811176 スローライフ学会
※4月~3月の年会費のため、昨年度中途のお支払いの方も、新年度は新たに
お振込いただきたく、よろしくお願いいたします。
※個人名以外の口座でお振込の場合、確認できませんのでご一報ください。
新しく入会ご希望の方は、こちらからお申し込みください。
【入会フォーム】
http://www.slowlife-japan.jp/modules/contents/index.php?content_id=6
□ボランティア募集
NPOスローライフ・ジャパンの事務作業をお手伝いしていただける方を探
しています。アルバイト料をお支払いできない、とても虫のいいお願いではあ
るのですが‥。データ入力や資料の発送など簡単な仕事ですが、お手伝いして
いただければとても助かります。ぜひご一報ください。
【問い合わせ先】

■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。
鹿児島県
http://www.pref.kagoshima.jp/pr/koryu/index.html
岩手県遠野市
http://www.city.tono.iwate.jp/
日本テレネット株式会社
http://www.nippon-tele.net/
クオリティ株式会社
http://www.quality.co.jp/
アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
http://www.edi.ne.jp/
株式会社サンクス・ツー
http://www.thanks2.jp/
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最後までお読みくださって、ありがとうございました。
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