瓦版2011.9.13第73号

週刊スローライフ瓦版 (2011.9.13 第73号)
発行:NPOスローライフ・ジャパン
スローライフ学会
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9月20日(火)は「さんか・さろん」。NHK大河ドラマ「江」からたどる
身近な史跡について、「新宿史跡めぐりの会」会長の来栖幹雄さんのお話。
野口智子がご一緒に、楽しく縁側談義風に進めます。
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コラム<火曜日の鐘> 早野 透(桜美林大学教授)
~~~ 子どものいるスローライフ
8月末、また群馬県南牧村の神戸武雄、とみ子さん夫妻のお世話になって、
大学のゼミ合宿にでかけた。お寺で座禅をくんだり、こんにゃくづくりを体験
したり、川で遊んだり、スローライフを満喫した。
しかし、村役場との交流で「この村は全国一の高齢化率なんですよ。村内30
地区のうち6地区では、全員65歳以上、それ以下の年齢の人は1人もいないん
です」という話も聞いて驚いた。
9月11日、私の住む東京の町のこども祭りがあって、ほとんどはマンション
に住む家族のこどもたちが公園に集まって、おみこしや金魚掬いに歓声をあげ
た。フランス人のお父さんもこどもを3人つれて「アリガト」「ヨロシク」と
楽しんでいた。
フランスは国策もあって出生率が向上、日本ももっともっと「子どものいる
スローライフ」にしたいものですね。
学会コラム<緑と絆の木陰>
~~~~~
神野直彦(東京大学名誉教授) 「緑と絆の木陰」の旅
日本には古来、二つの旅のパターンがある。一つは「お伊勢参り」型の目的
のある行事としての旅である。現在では修学旅行や新婚旅行などに継承されて
いる。もう一つはあてもなく彷徨い歩く「奥の細道」型の旅である。
私と妻との「奥の細道」型の旅は、日光の水産研究所から始まる。結婚して
初めてのゴールデン・ウィークに、水産研究所から日光湯元までの4里に及ぶ
戦場ヶ原の道程を歩いた。水産研究所には「緑と絆の木陰」がある。ブナを中心
とする自然林の下に、人間の努力の結晶である人工の養魚池が、見事に自然と
調和して佇んでいるからである。
日光にある、もう一つの「緑と絆の木陰」は植物園である。ここもブナを中
心とする自然林の下に、研究者が苦労して世界から集めた草花が優美を競う、
人工の花園が佇んでいる。
私と妻は戦場ヶ原にも、植物園にも幾度となく彷徨してきたけれども、年老
いるとともに、大谷川の激しき瀑布に抱かれた植物園を彷徨する回数が増えて
きている。歩く距離が短いからである。
次のスローライフ学会は日光で開催される予定である。これを機に、最後に
なるかもしれない妻との戦場ヶ原の彷徨の旅に出るつもりだ。
初めて妻と戦場ヶ原を歩いた時には、妻の胎内に初めての子供の生命が授か
っていたことを想い起こしながら。
■街角から畔道から —————————————————
神戸での万年筆の楽しみかた 中谷美南子(兵庫県西宮市)
神戸は、万年筆好きにとって、とても楽しいところである。国産や外国産の
万年筆を数多く取り扱っている専門店が存在し、また地元の印刷会社が商品化
した万年筆の書き味にこだわった紙製品や神戸の職人のデザインによる革小物
など、万年筆を想定した個性的な文房具が容易に入手できる。
最近の私のお気に入りは、三宮の老舗・ナガサワ文具のオリジナルの、神戸
ご当地インク。神戸のさまざまな風景にインスピレーションを受けた万年筆用
インクが30種類も販売されている。六甲グリーンをはじめ、波止場ブルー、旧
居留地セピア、北野異人館レッド、有馬アンバーなどなどで、インクを手にし
ただけでもちょっとした神戸観光気分を味わえる。
いまや、インクの色見本を片手に、そのおおもとである原風景を探し求めて
ドライブするのが、楽しい週末の過ごし方となっている。
ドジョウ観光論に期待 梶 亨(観光文化創造研究所長)
「竜の落とし子のような形をして、日本の島々は連なっている」。小学校の
教科書で習った日本列島の姿である。この言葉通り、我が国の観光は、様々な
地域資源を活かし住民の手により津々浦々に根付いてきた。ところが、何時の
頃からか観光は、業界と国が連携し展開していくことが常道のようになった。
もっと国民を軸としたものに変わって行くべきと思う。
新しく首相になられた野田さんのドジョウ論は、我が国観光に新たな道筋を
付けそうな気がする。自分流キャッチフレーズづくりの上手いコピーライター
が政界に出現したようだ。政策実現にあたっても、言葉だけでなく、是非とも
ドジョウの持論を貫いてほしい。竜の落とし子のような細長い国土を市民の足
として繋ぐ遊覧船、四季折々の景色を楽しませるローカル線等々、地方らしさ
を活かしたドジョウ観光論を展開してほしい。
それは、高速道路の無料化よりも、地域の暮らしに根付いた観光に繋がって
行くと思われるからである。
■まち・むらニュース ————————————————
・長野県小海町 「八峰農場で稲刈り&収穫体験」を開催
八ヶ岳の東側標高1300mにある八峰農場(やっほ~のうじょう)で1泊2日の
モニターツアーを開催。ジャガイモ収穫や酒米稲刈り、とれたて地元野菜料理
の食事、「ヤッホーの湯」、など盛りだくさんメニューで格安体験価格。さわ
やかな秋の高原へ出かけて、農で脳をリフレッシュ。早めにお申し込みを。
日時:10月1日(土)2日(日)、場所:小海町松原湖高原、定員:20人
募集:9月20日締切、主催:小海町八峰(やっほ~)村運営委員会
費用:大人3500円、小学生2500円。問合せ・申込み:小海町役場企画係
電話:0267-92-2525八峰農場モニターツアー担当まで
メール koumi@koumi-town.jp ホームページ http://www.koumi-town.jp/
・東京都新宿区四谷地区商店会連合会 「四谷大好き祭り2011」
10月7日(金)8日(土)9日(日)荒木町・舟町エリアで、ブラリと町を散
策しながら“お愉しみを探す3日間!「四谷大好き祭り」が開催。路地裏で
津軽三味線や和太鼓演奏や、迫力の神輿巡行、ライブパフォーマンスなどが。
エリア内のお店も様々な催しを予定している。
例えば「とんかつ 鈴新」ではミニ講座を。8日14時~「荒木町の花柳界」に
ついて。9日14時~「荒木町の江戸時代を考える」の内容で。
問合せ:「とんかつ 鈴新」新宿区荒木町10-28 十番館ビル1F
電話03-3341-0768 メール syariki@orchid.plala.or.jp
四谷大好き祭り http://yotsuya.jimdo.com/
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「たかおか屋」から・・・
全国で5件、国の重要有形民俗文化財・無形民俗文化財の両方に指定されてい
る「高岡御車山祭」。その祭礼において特別な人「津幡屋与四兵衛」とは。
http://www.takaokaya.jp/news/2011/09/12-095626.php
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「日光『食』の研究所」から・・・
豚プロジェクトの部会が開催されました。今回のテーマは、豚肉を使ったパン
のメニュー開発です。力作をごらんください!
http://nikkokekko.blog121.fc2.com/blog-entry-129.html
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クオリティライフから・・・
私たちのお店「たまな食堂」のドリンクがリーズナブルに、夜の定食やコース
メニューは品数が増えました。より満足感のあるメニューになっています。
http://nfs.tamana-shokudo.jp/?p=384
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コラム<象さんの散歩> 中秋の名月に鳥取県智頭のススキ
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きのう12日は中秋の名月。わが家では、長男も帰り、久しぶりの団欒を庭で
月を仰ぎながら。妻の手づくりの白い団子、きぬかつぎ・・、そして何よりも、
大きな花瓶からあふれんばかりで、背もすらりと高いススキ。
これは、私が週末に鳥取県智頭町へ旅して刈って持ち帰った。智頭はスロー
ライフのまち。三年前の鳥取での学会フォーラムには、分科会の一つを開いて
もらった。その論議で、寺谷誠一郎町長が「大都市では政治も経済もどん底へ。
暮らしも行き詰まった。さようならして、杉のまち・智頭町へいらっしゃい」
と。「疎開むら」を提唱して「疎開保険」の政策を実現させた。
この「疎開むら」は面白い。稿を改めるとして、そのススキ。杉玉づくりの
道場長の藤井祐高さんに案内してもらった林道でどっさりと。帰宅して、妻は、
大喜び。「花屋さんのは驚くほど高く、こんな立派なものは並ばない」と。
十五夜も中秋は感慨ひとしおだが、ことしは、雲なし空の満月。白兎物語の
地のススキがすばらしく、思い入れはさらに深く・・。 ∧ 川島正英 ∧
コラム やまさかのぼる <暦と季節と暮らしと>その68
~~~ 「中秋の名月」に想う

昨晩は中秋の名月だった。大震災の復旧すらまだまだなのに、先般、たった
一つの台風が大雨を降らせ、激甚な災害を惹き起した。もう災害や事故はいら
ん。自然の移り行きをしみじみと味わいたい。ヤオヨロズの神々のご加護を!
昨年は、中秋の名月が秋分の日の前夜だった。仏革命暦の大晦日だったから、
H22/09/21の本欄で、「新年」が「素晴らしい1年になるように」と願かけした
のだが、そこからの1年は、政治や経済の世界を別にしてすら、大震災+原発
事故そして猛暑に大洪水という実に悲惨な年になった。もう、止めてほしい。
グレゴリウス暦による1年の区切り方は実は不自然だ。「今年」は、政治や
経済の世界を含めて、重苦しい出来事ばかり続いた。この際、仏革命暦を導入
し、秋分の日から「新年」に切り替え、人心を一新しようではないか!
コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 崖屋造りに泊って
~~~
木曽川にせり出すように建つ木造、道路側から見ると3階建て、川から見ると
水面の近くにもう1階あって、なんと4階建て。がけっぷちに張り付くように
建つ珍しい建物群、木曽福島の名物「崖屋造り」。この宿に泊りました、なん
と大雨の日。増水した川は、既に川べりの散歩道の上を流れます。恐る恐る窓
から下を覗くと、宿のおかみさんが「大丈夫ですよ」の一言で支えてくれます。
http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=122
■編集室だより
△「さんか・さろん」9月のご案内。
〔テーマ〕「江」からたどる身近な史跡…来栖幹雄さん
NHK大河ドラマ「江」。この「江姫」に関係する史跡が、東京にもたくさん
あります。例えば「江」の息子の家光と忠長、同じ兄弟でありながら、全く違
う人生となったこの2人にまつわる史跡。番組のファンであろうとなかろうと、
歴史の中で翻弄された人々、その史跡をたどることで、私たちは何かを得るの
ではないでしょうか。
今回のゲストは「新宿史跡めぐりの会」会長の来栖幹雄さん。スローライフ学
会会員で「さんか・さろん」出席率の高い方。NPOスローライフ・ジャパン事
務局長 野口智子のお相手で、縁側談義といった和やかムードで進めます。
○日 時……9月20日(火)19時~20時30分(18時40分受付開始)
○場 所……平河町Mercury Room
(千代田区平河町1-4-5平和第一ビル6階 クオリティ㈱ 会議室)
○主 催……スローライフ学会
○参加費……会員1000円 一般2000円(学生500円、講師の紹介者1000円)
※終了後、希望者で簡単な懇親会を行います。会場は、当日お知らせします。
○ゲスト……来栖幹雄(くるすみきお)さん。新宿史跡めぐりの会会長。
この会は東京都内の史跡を巡るウォーキングの催しを昭和50年代
から443回開催しています。
【申込み】9月19日(月)までに下記へ。
NPO スローライフ・ジャパン
電話 03-5312-4141 FAX 03-5312-4554
当日参加もOKです。
△講演会、研修会を承ります!
「スローライフとは何か?話をしてほしい」
「価値観やライフスタイルを変えるワークショップをお願いできますか」
大震災後、こんな問い合せが増えています。新しい暮らし方、また仲間を
見つけたい、ということかもしれません。私たちも考えたい、学びたい。
どんな内容の会合にするか、も含めて予算に合わせて対応します。
お気軽にご一報ください。 (03-5312-4141)
△ボランティアスタッフ募集!
NPOスローライフ・ジャパンの事務作業をお手伝いしていただける方を探
しています。アルバイト料をお支払いできない、とても虫のいいお願いでは
あるのですが‥。データ入力や資料の発送など簡単な仕事ですが、お手伝い
していただければとても助かります。ぜひご一報ください。

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。
鹿児島県
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岩手県遠野市
http://www.city.tono.iwate.jp/
鳥取市
http://www.city.tottori.lg.jp/www/contents/1196922905996/index.html
佐賀県小城市
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アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社
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株式会社サンクス・ツー
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