瓦版2016.6.14 第315号

12日の日曜日、ことし秋の飯山フォーラムに向かって、分科会のキック・オフだった。あと7月と10月に開く。「さんか・さろん」の方の飯山シリーズは、

秋までにあと4回。6月は21日に「童謡・唱歌の里」。詳細は「編集室便り」。


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コラム<火曜日の鐘> 山下 茂(明治大学公共政策大学院教授)

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あれから「400年」その9…日光・田母沢御用邸に学ぶべきこと…


各藩が江戸経費を無くして、その半分だけ減税し、あと半分は地元で使うこ

とができたら…。その程度でも藩域内の生産や生活の基盤整備に回せたら、町

や村のハード・ソフト両面の社会共通資産が形成できたはずだ。中央への集権

・集財構造のために、膨大な資金が地方には残らず、江戸で暮らす紀文をはじ

め、商人、武士の浪費的生活に費やされた。そんな江戸の「文化」を評価する

気にはならない。

あの構造が地方には膨大な負担だったことを実地に学べる歴史的遺産の1つ

が、栃木県・日光市の田母沢(タモザワ)にある旧「御用邸」だ。並みの観光

案内だと、あれは明治時代に皇太子殿下(のち大正天皇)のご静養地として造

営されたという程度の紹介になりがちだが、それは歴史の一面しか見ていない。

実は、あの宏大な御屋敷(一部3階建ての中心部分が現存)は、江戸時代に

紀州藩の中屋敷として今の迎賓館の所に建築された。それが日光に移築された

経緯は話が長くなるので別の機会に譲るが、将軍家に忠誠を示す必要がない御

三家でも、あんな宏大な建物を数多くある屋敷に加えて建てたこと、ましてや

外様の加賀藩のごときは、徳川家からお姫様1人を迎え入れるだけのために、

今に残る(東大)赤門を建てたりしたことに、地方側から想いを馳せたいのだ。

(なお、つづく)



学会コラム<緑と絆の木陰> 中村桂子(JT生命誌研究館館長)



思いがけず探偵の一日を


この週末、ちょっと探偵気分を味わいました。先日ある会合で、日本にある

古いピアノを調べているという若い方とお会いしました。私の家にあるピアノ

が私のところに来て65年、それも中古として手に入れましたので、そのことを

話した対談を読んで下さっていて話しかけられたのです。

古いからでしょう。とても重厚でよい音がするとは思っていましたが、根っ

からの怠け者、由来を調べるという面倒なことはせずにきました。そこで、こ

れを機会にと調べて見たのです。と言っても家にいてネットを開くというに過

ぎないのですが。驚きました。ネットにはなんでも出て来るのですね。

詳細は省きますが、我が家と同じ種類のピアノは、日本にグランドピアノが

3台、アップライトが2台しかない貴重なピアノ、とありました。我が家はも

ちろんアップライト。3台目があることをお知らせしなければと思っていると

ころです。

名前は「スタインベルクベルリン」。1908年から32年までの短期間だけつく

られたものだそうで、高い山でゆっくり育った樹を使っており、しかも職人の

手造りなのでよい音が出るとありました。スローライフの一つかなと思いなが

ら、長い間つき合ってきたピアノを改めて見直しています。



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【逸村逸品】ひとこと紹介 ? http://www.facebook.com/slowlifej

長野県飯山市「和紙はたき」。軽くて使い込むほどに柔らかく、ホコリの飛び

散りが少ないのです。伝統工芸和紙「内山紙」でつくられています。

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■街角から畦道から


竹内 義昭 カズコさん(66)


健康寿命という理想を実現するのは、なかなか難しい。出来ることならいつま

でも足腰が達者で頭脳もしっかりしていたい。


私の小学校の同級生の父君は今年101歳。もともと理髪店の主だが、同級生に

店を任せてから、千代田区の選挙管理委員長を務めた。今は引退しているもの

の、いまだに散歩と称して自宅近くの坂道を日に何度か上り下りしている。麹

町界隈の生き字引と呼ばれていて、最近も上智大学から講演を頼まれた。元気

の秘訣は旺盛な食欲にあるらしく、好物はステーキなのだ。


施設の中でも車いすで移動するカズコさんは、過去の記憶が欠けている。食欲

も細ってきている。老いは人によって明暗が鮮明だ。



■まち・むらニュース


・岩手県遠野市 馬とSL機関車の並走イベント


遠野南部流鏑馬の装束に身を包んだ騎手。操る馬がJR釜石線を走る蒸気機関

車「SL銀河」と並走。場所は二日町駅近く。約800メートル。黒煙を吐くSL

の脇を、吹き流しをはためかせながら力強く駆け抜ける馬に歓声がわく。

日時:6月18日(土)昼12時前後の約1分間

場所:遠野市内 JR二日町駅沿線

問合せ:遠野市農林畜産馬事振興課・遠野市畜産公社遠野馬の里

TEL0198-62-5561 http://www.tonojikan.jp/event/0618-2/



・東京都千代田区 山王嘉祥祭


6月16日の「和菓子の日」に開くお祭り。「山王さん」の名で親しまれている

日枝神社で、和菓子16個を供えて食べ、疫病除けの祈願をしたという平安時代

にはじまった「嘉祥喰」の故事に由来する。

日時:6月16日(木)13時

場所:日枝神社

問合せ:日枝神社 TEL03-3581-2471(地下鉄銀座線・南北線「溜池山王駅」)

http://members2.jcom.home.ne.jp/ichikondo/06%20sanoukajousai.html



コラム<象さんの散歩> 瓦版も「飯山イヤー」に・・


先週に続いて「飯山」を話題に。そこでも採りあげたが、日曜日、天皇・皇后

両陛下に一週間遅れの高野辰之記念館へ見学を果たした。これは、森の家

「蛍の宿をまもる会」での田植え作業をやった翌日のプログラムだ。

ことしの田植え作業は、常連のほか明治大学、名古屋大学の学生グループ、

またイギリスからの若夫婦、南アフリカ・ジンバブエ共和国からの観光視察団

が飛び入り参加して、夜の地域の人との恒例の懇親会もにぎやかに。

そして、本番は、日曜午後、飯山市公民館での「飯山フォーラム」分科会の

キックオフ。私は足立正則市長の挨拶を受けて趣旨説明役をつとめた。

この分科会は三つ。各20人ほど。中高年市民と若者グループと市職員有志、

それに“外から参加”4?5人、という構成に。二つの点で特色をもちたいから。

第一におざなりでなく積み上げで。第二に外から忌憚ない考えも。キックオフ

でもそこだけを強調した。味のあるフォーラムにしたい。そのためにも「蛍の宿

をまもる会」の話をはじめ、あれこれ書きたいことは多いのだが・・。

ここのところ、飯山の話題が続く。早野透さん『火曜日の鐘』が「ふるさと

信州を思う」、『逸村逸品』が「ブナの実羊羹」や「和紙はたき」、『編集室

便り』も飯山のニュースが多い。瓦版は「飯山イヤー」である・・∨ 川島正英 ∧



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「奈良県十津川村」から・・

この秋、10月16日(日)「熊野古道小辺路」を走るトレイルランニングの大会

「小辺路TRAIL JOURNEY in十津川」を開催します。お早めにエントリーを。

http://www.vill.totsukawa.lg.jp/www/contents/1464223780852/index.html

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅> 被災支援をおかみさん視点で

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南三陸町での「ニッポンおかみさん会全国フォーラム」、コーディネーターと

してお手伝いしてきました。被災時も支援のときも、女性の視点が役立つとい

う話。「掃除機はダメ、箒と塵取りが活躍」「その場ですぐ食べられる夏みか

んが喜ばれた」「菓子は小分けして多種類に」「化粧品は大事」など、小さい

ことですが集めれば立派な本になるような知恵が披露されました。

http://noguchi-tomoko.com/modules/yutoriaruki/details.php?blog_id=367



■編集室便り


「スローライフ・フォーラムin飯山」キックオフ!


まずは第一回目の分科会3つが開かれました。


11月23日に開催される、長野県飯山市でのスローライフ・フォーラム「全体会」

に向けて、議論を積み上げていく「分科会」の第一回が6月12日飯山市公民館

で開かれました。



■第一分科会:テーマ「ふるさとを見直す」

  座長 太田和明(さわごさ実行委員)

  アドバイザー 坪井ゆづる(朝日新聞論説委員)


フリーペーパー『鶴と亀』を題材に話が展開したり、そもそも「ふるさと」と

は何かを突き詰めたり。本質的なことに迫った時間となりました。



■第二分科会:テーマ「ちびっこ・わけしょの里」

  座長 高柳克明(若者会議副会長)

  アドバイザー 斉藤 睦(地域総合研究所所長)


まずは、現状把握と課題の洗い出しが。会場には託児準備もあり、子連れ参加

者も落ち着いて話し合えました。移住者についての環境整備などの話も。



■第三分科会:テーマ「あらためて逸村逸品」

  座長 鷲森秀樹(若者会議会長)

  アドバイザー 野口智子(ゆとり研究所所長)


まずは参加者が、私がおすすめの飯山逸品を披露。新逸品を作ろう、飯山逸品

の要件は?などの話から、みんなで「逸品市」をやろうと早くも具体案に。



参加者は、地元市民、市職員、市外からと、合計55人。

市外の方は「蛍の宿をまもる会」http://www.nabekura.net/asobu/hotaru.html

の協力によるものです。


若い方が多く、あっという間に2時間が経ちました。

今後、7月3日、10月9日とそれぞれ3分科会が開催されます。


なお、全体会はこんな予定です。ご期待ください。


<日時>2016年11月23日(水・祝)

<場所>長野県飯山市・文化交流館「なちゅら」

<基調講演>神野直彦、または中村桂子

<分科会報告>分科会座長

<コーデイネーター>増田寛也

<パネリスト>分科会アドバイザー、学識経験者ほか


* * *


また「さんか・さろん」は、信州・飯山シリーズをスタートさせています。

これは飯山フォーラム盛り上げていくための企画です。


第1回は、飯山市総務部長:堀内隆夫さんに話していただきました。

第2回は、6月21日、梶 亨・観光文化創造研究所長に「童謡・唱歌の里」を。↓

http://www.slowlife-japan.jp/modules/katsudou/index.php?page=detail&bid=304&req_uid=4


そのあと、尾田栄章・NPO渋谷川ルネッサンス代表?日本の「水」、

生源寺眞一・名古屋大学農学部教授?「農」のまちづくり、

木村宏・北海道大学観光学高等研究センター特任教授?飯山のこころ

を、計画中です。お楽しみに。

 

 

◇ご支援(平成28年度の会費)よろしくお願いします。 新会員も募集中。


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  です。(学長・神野直彦、会長・増田寛也、副会長・中村桂子)

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  年会費5000円(自治体会員は50000円)、

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