瓦版 2023.3.7 第661号 神野直彦さんのコラム掲載

 

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3月21日の「さんか・さろん」は、これからのスローライフ活動について

何でも話し合う場にしたいと考えます。「スローライフ瓦版」「さんか・さろ

ん」、スローライフ学会などについて、ご意見をお寄せください。

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コラム<火曜日の鐘>   吉田俊実(東京工科大学名誉教授)

 

性別について

 

子どもの頃、「女の子らしく」と押し付けられる言動や「女の子らしい」服

装に相応しい振る舞いを求められる度にイライラし、男の子とケンカばかりし

ていた。大人になるにつれて私は女装しているんだと思うようになり、気持ち

が楽になって化粧が楽しくなった。

あるトランス(M to F)女性に出会ってその女装の完璧さと「女らしさ」に

脱帽した。彼女は「性自認」よりも「性他認(他者から与えられる性別認識)」

を大切にし自分の性別について「他人が見たまま感じたままで結構です」と公

言している。そういえば、彼女は絶対にペットボトルから直接水を飲まない。

いわゆるラッパ飲みをしない。和服も優雅に着こなしている。

彼女の美しい所作を見るのは楽しいし、見た目による性他認で良いという彼

女の宣言には清々しさを感じるけど、女性であることの違和感を払拭できない

私の立ち位置はどこ?とちょっと考えてみたりする。女装を楽しめば良いのだ

というのが、最近の私の結論。

 

 

 

学会コラム<緑と絆の木陰>   神野直彦(東京大学名誉教授)

 

「共」にする「生」

 

母が退院をした。高熱と呼吸困難で入居していた施設から病院へと緊急入院

した時には、97歳という高齢を考えれば、生きて施設に戻ることはむずかしい

ので、最後の別れと思って言葉をかけるようにと医師から伝えられた。しかし、

母は医師も驚く免疫力を発揮して、生きて施設に戻ることになったので生きて

いる。

退院をしたとはいっても、母は衰弱しきっている。うつらうつらと微睡むよ

うな状態で生きている。しかも、最悪のことには食事を口にしない。点滴で水

分を補給するだけである。

身体のどこにも悪い個所がないのに食事ができない。それは老衰の始まりで

ある。母は常日頃、苦しまずに世を去り逝くことを祈っていた。老人病の専門

医である弟と相談して、点滴を外してもらうことにした。心臓マッサージも延

命措置も必要のないことを施設に告げた。母の命を母の「生」への意欲に掛け

たのである。

施設とは「看取り」契約を結ぶことになる。「看取り」契約を結ぶと毎日、

母と面会ができるようになる。母の好きな果物を刻んだものや、ヨーグルトの

差し入れができるようになる。面会に行くと私の手を握り、「ありがとう、あ

りがとう」と泣くように喜ぶ。驚いたことに少しずつではあれ、母は食事が取

れるようになってきた。しかも、車椅子にも乗れるようになってきたのである。

今日も面会に行くと、母は私に「わたしはどうしたらいいの」と問う。旅行

が好きではなく、ただ家族と一緒にいる時だけが幸せだった母にとって、「生」

を「共」にした者に囲まれていないことが、「死」への不安と重なっているよ

うである。私は母に、「僕は明日、お母さんと会えることを楽しみに生きてい

くから、お母さんも明日、僕と会うことを楽しみに、薬だと思って食事をして」

と告げる。母は微笑み、幸せそうに私にうなずいてくれたのである。

 

 

 

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山口県下関市「うに醤油」。下関の雲丹屋さんと醤油屋さんの共同開発で生ま

れました。うに魚醤と生うにが原料。うにの風味が豊かで、深い味わいです。

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■街角から畦道から

 

やりたかったこと①  「お願いだから、それだけはやめておくれ」

柴山恵己子(東京都台東区  スローライフ学会会員)

 

母は必ずこう返した。そして、「いいじゃん。一度、やってみたかったんだ

もん」「仕事、クビになったらどうするの」「………」だが、ある日・・・。

「じゃあ、クビにならなければいいんだね」

世の中には失業して初めてできることもある。失業した私は、まずは美容院

を探した。「やりますよ」という美容師はすぐに見つかった。予約を取って、

すぐに向かう。鏡に向かい、美容師さんは私の髪にハサミを近づけた。「切り

ますよ!切りますよ!切りますよ!」3回言った。ハサミの出番が終わると、

次はバリカンが登場した。「一度に全部は無理なので、段階的にいきますね」

そう、私が一生に一度やりたかったこと、それは、坊主頭にすることである。

 

 

かけがわ栗焼酎プロジェクト⑤名前に込めた思い

山崎善久(静岡県掛川市 ローカルライフスタイル研究会)

 

『自ら』と書いて「みずから・おのずから」と読ませる商品名は、哲学者で

以前、掛川で講演をしていただいた内山節さんのお話がヒントになっている。

…日本の山里には「おのずから」展開していく四季と自然に、人は「みずから」

介在し、春になったら田畑を耕し、秋になったら収穫をする里山の営みがある。

「おのずから」に逆い、人間が一方的に「みずから」の世界をつくるのではな

い。また、動植物と人間を分けることなく、人間は自然界の一員で、これらを

「じねん」と言い、この在り様が日本人の自然観に込められている。…こんな

内容だった。

掛川の里山の荒廃は、時代における「おのずから」だが、我々の人生観とし

て、農業に就かなくても新たな次元で、作物と鳥獣と営みの関係を「みずから」

つくりたいと、栗焼酎の名前に託した。次世代にも、この楽しくて美しい里山

文化が遺せたら…と。 写真もごらんください。

かけがわ栗焼酎「自ら」https://www.slowlife-japan.jp/2023/01/07/s-98/

 

 

■まち・むらニュース

 

・長野県飯山市 雪の森林ヨガ

 

四季を通して様々な体験プログラムを企画している「なべくら高原・森の家」。

森の中、雪の上のヨガマットで簡単な呼吸法やポーズを行う。森のエネルギー

をいっぱいに吸収した後は、室内でのヨガ。暖かい服装でのご参加を。

開催期間:4月まで 場所:森の家周辺

時間:午前の部10:00~12:00、午後の部13:30~15:30

料金:2名様5,500円/1名 3名様5,000円/1名(宿泊客は1,000円引き)

対象:高校生以上 定員:8名

申込:申込フォームで、またはTEL0269-69-2888

https://nabekura.net/experience/experience-315/

 

 

・福岡県赤村 第2回あか村ふるさと竹あかり

 

温泉、キャンプ場、宿泊、研修などの複合施設「源じいの森」が、竹のやさし

い灯りで彩られている。山と川の美しい景観と、懐かしさを色濃く残す農村地

帯赤村。森のファームでは農業に親しみ、収穫する体験も行っている。

ライトアップ期間・時間:4月7日(金)まで 17:00~21:00

場所:源じいの森温泉(田川郡赤村) 主催:一般財団法人 源じいの森

問合せ:源じいの森ほたる館 TEL0947-62-2911

https://wing-r.com/akamura-takeakari/

 

 

 

コラム<象さんの散歩>

 

わが高校、150年

 

象さんの卒業した高校は「大阪府立・北野高等学校」である。全国的にも、

最古参である。卒業生も滝川幸辰、山本為三郎、梶井基次郎、森繁久弥、手塚

治虫、坂本勝、橋本徹・・。まこと、多士済々である。

ことし10月に、150周年を迎える。当然に、いろいろな催しが企画される。

ところが、象さん、この5月に「卒寿」がやってくる、とかねてから語ってき

た。「卒」は、90を表す。90歳。人生を卒業だからいろいろな活動場面から去

るべきかなと考え、この北野高校のお祝い企画も遠くから見守ることに。

届いた校友会の会報を、読みながらあれこれ・・<川島正英>

 

 

 

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「奈良県十津川村」から・・

「道の駅十津川郷」足湯横で開かれる、「にこにこ農園・朝市」が2月25日か

ら再開しました。春の十津川村の恵みが一杯の美味しいものにご期待ください。

毎週土曜日の朝、営業しています。買い物ついでに足湯もどうぞ。

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コラム 野口智子<スローライフ曼荼羅>  おしゃべりなホテル

 

従業員は少ないけれど、書き出したポップで何とかお客様のお世話をしたい。

そんな気持ちが伝わってくる、ホテルに泊りました。「ごめんなさい、当ホテ

ルは全室禁煙です」「元の場所へオネガイ!」「こちらの冷蔵庫はお客様専用

です。お名前シールです」ロビーのコーヒーメーカーの説明も、実に丁寧に。

しゃべり言葉で書いてあるので、ほっこりしました。京都府綾部市で。

https://noguchi-tomoko.com/post-9495/

 

 

 

■編集室便り

 

▽大石芳野さんが今夜テレビに

 

写真家・大石芳野さん(スローライフ・ジャパン理事)からお知らせが届きま

した。今日の番組です。ご覧ください。

 

~テレビ番組を少しお手伝いしました。昨年の夏に放映しましたNHKETV特集

『女性たちの戦争画』の延長、拡大です。3月8日は国際女性の日を前後して

の放映です。戦争に巻き込まれた女性画家の生き方を描いたものです。~

 

「春子と節子 “女流”画家を超えて」(99分番組)

BS1:3月7日(火)20:00から、再放送3月8日(水)9:00から

出演:大石芳野さん(写真家)、吉良智子さん(美術史家)ほか

語り:玉城ティナさん(女優)

朗読:森田美由紀アナウンサー 中川緑アナウンサー

 

 

▽ジョランさんの「空中の村」のお話、まとめました。

 

2月21日開催の第126回「さんか・さろん」、奈良県十津川村「空中の村」の

ジョラン・フェレリさんのお話を、事務局が要約してホームページに載せまし

た。参加できなかった方、こちらからご覧ください。

↓↓↓

『全く新しい森林アウトドア施設“空中の村”の挑戦』

https://www.slowlife-japan.jp/2023/02/28/%ef%bd%93-206/

 

 

▽来年度の会費をお願いいたします。

 

◆スローライフ学会会員の方は、4月からの会費をお願いします。

・年会費は、5000円。(2023年4月~)

・会員は「さんか・さろん」参加費一回1000円です。(一般は2000円)

ただし、3000円お支払いいただければ、何度でも参加できます。

なるべく5000円+3000円=8000円を下記口座へお振込みください。

年会費のみの場合は、「さろん」参加費をその都度お支払いいただくことにな

ります。

 

◆まだ会員でない方は、ぜひこの機会にご入会ください。「スローライフ瓦版」

に投稿できるほか、「さんか・さろん」などの割引があります。どなたでも会

員になれます。

 

◆事務処理のため、5月末日までにお振り込みをお願いいたします。

 

【振込先】

ゆうちょ銀行 振替口座 00190-4-595293 スローライフ学会

 

※他金融機関からのお振込みの場合は

店名:〇一九(ゼロイチキュウ)店、預金種目:当座、

口座番号:0595293、スローライフ学会 まで。

 

 

▽3月の「さろん」は皆でワイワイです。

 

・日時:3月21日(火・春分の日)19時からzoomで

・テーマ:「これからのことを話そう!」

週刊メルマガ「スローライフ瓦版」、毎月の勉強会「さんか・さろん」、年に

一度の「スローライフ・フォーラム」、スローライフ学会、NPOスローライフ・

ジャパンについて、何でも話し合う場になります。ご参加ください。

・申込:3月18日(土)までにメールで

↓↓↓

slowlifej@nifty.com

 

 

▽この瓦版のメールは送信専用です。

 

スローライフ・ジャパン、スローライフ学会にご用の方は、この瓦版に返信せ

ずに、下記にお願いします。

↓↓↓

slowlifej@nifty.com

 

 

 

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プン!平日は地域の皆様にも開放している社員食堂にて、土日のランチ限定で

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■私たちはいつもスローライフの動きを応援しています。

 

奈良県吉野郡十津川村

https://www.vill.totsukawa.lg.jp/

奈良県

http://www.pref.nara.jp/

雲仙市

https://www.city.unzen.nagasaki.jp/

飯山市

http://www.city.iiyama.nagano.jp/

出雲市

http://www.city.izumo.shimane.jp/

丹波篠山市

https://www.city.sasayama.hyogo.jp/

日本テレネット株式会社

http://www.nippon-tele.net/

シン・エナジー株式会社

https://www.symenergy.co.jp/

クオリティソフト株式会社

http://www.qualitysoft.com

アース・デザイン・インターナショナル(edi)株式会社

http://www.edi.ne.jp/

株式会社サンクス・ツー

http://www.thanks2.jp/

中島プレス工業有限会社

https://www.nakajimapress.jp/

 

 

 

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